柏餅の葉っぱは食べられる?葉の種類や意味もご紹介
作成日: 2022/03/24
5月の端午の節句に欠かせない柏餅。葉っぱで包まれていますが、桜餅の葉っぱのようにやわらかくないため、食べられるのか疑問に思う方もいるかもしれません。
この記事では、柏餅の葉っぱは食べられるものなのか、葉っぱの種類や巻く意味、ご家庭でも作れる柏餅のレシピなどをご紹介します。
柏餅の葉っぱは食べられるのか
柏餅の葉っぱは、基本的に食用ではないので食べることは推奨されていません。直接、柏餅を巻いているものなので食べても害はありませんが、独特の苦味と筋っぽさがあるため、餅やあんこの食感、味わいを損なう恐れがあります。
もともとは保存容器がなかった頃に、その丈夫さから皿や保存の目的として使われていたといわれ、食用ではありませんでした。
柏餅の葉っぱの種類
使われている葉っぱは、柏餅が作られる地域によって異なります。
柏
関東地方や中部地方より北の地域では、柏の葉っぱが使われることが多くなっています。柏の葉っぱは兜の形に似ていることから、端午の節句にふさわしいといわれるようになりました。
柏は秋になっても落葉せず、年を越しても新しい芽が出るまで葉が落ちないという独特の習性から、子孫繁栄を願う縁起物として扱われています。また、縁起のよいことから「三つ柏」や「抱き柏」といった家紋にも利用されています。
サルトリイバラ
関西地方では柏の葉っぱではなく、サルトリイバラという植物の葉っぱが柏餅に使用されることが多くなっています。サルトリイバラの葉っぱの形は、楕円または丸型で、先が短く尖っているのが特徴です。また、香りもよく餅を包むのに適した大きさです。
柏餅に葉っぱを巻く意味
柏餅に葉っぱを巻くのには、いくつか理由があります。
殺菌作用
柏の葉っぱには「オイゲノール」という殺菌作用のある成分が含まれているのが特徴です。菌の繁殖を防ぐ効果があり、餅が傷むのを防ぐことができるため、昔の人は柏の葉を巻いたといわれています。
保湿作用
柏餅に巻かれている葉っぱには、餅の乾燥を防ぐという目的もあります。餅は乾燥してしまうと表面がかたくなり、食感が悪くなってしまうため、乾燥から守るラップなどがない時代に天然のもので保湿をしていました。
香りづけ
餅に香りをつけるのも、葉っぱを巻いている理由のひとつです。葉っぱを巻いてから蒸すことで餅に香りが移り、口に入れた瞬間に風味が広がります。
食べやすさ
餅を手に持って食べやすくするためというのも、葉っぱが巻かれている理由です。直接、手で食べるとべたべたとくっついてしまいますが、葉っぱで包まれていることによって手を汚さずに食べることができます。
DELISH KITCHENの柏餅のレシピ
ご家庭でも作れる柏餅のレシピをご紹介します。
柏餅
柏の葉っぱのさわやかな香りを楽しめる、本格的な柏餅です。生地に白玉粉を混ぜることで、もちもちとした食感に仕上がりますよ。
レンジ柏餅
レンジで手軽に柏餅を作りましょう。火を使わないので簡単に仕上がりますよ。餅を冷ましてから葉っぱで包むと、くっつきにくくなります。
柏餅に葉っぱにはさまざまな意味がある
柏餅の葉っぱは基本的に食用ではないため、食べるのはおすすめできません。葉っぱが巻かれているのは、殺菌作用や餅を乾燥から防ぐ目的、香りづけ、食べやすさなどの理由があります。
端午の節句に欠かせない柏餅はご家庭でも作れますよ。ぜひ、ご紹介したレシピを参考に挑戦してはいかがでしょうか。