ジビエ料理とは?基礎知識や日本で食べられるジビエの特徴などを解説
作成日: 2022/04/07
シカやイノシシなど野生の生物の肉を使った料理が「ジビエ料理」。ジビエはヨーロッパでは古くからある食文化ですが、最近は日本でもジビエ料理を提供するお店が増えてきているようです。
この記事では、ジビエ料理の基礎知識やジビエの種類、レシピなどをご紹介します。
ジビエについて
そもそも「ジビエ」とはどのようなものなのでしょうか。
ジビエとは
「ジビエ」とは、フランス語で「狩猟によって捕獲した野生鳥獣の肉」のことを指します。
ヨーロッパでは古くから貴族の伝統料理として発展してきた食文化がジビエですが、近年日本でもこのジビエが推進されています。
ジビエ料理を味わいたい場合、一般的にはジビエを提供するレストランなどで食べることになります。これはジビエを家庭で扱うには注意しなければならないことが多く、調理が難しいことにあります。匂いや味にクセがあり食べにくいというイメージがあるジビエですが、クセがなく食べやすいジビエもたくさんあるので、機会があればぜひ味わってみてくださいね。
ジビエの種類
ジビエの種類は600を超えるといわれていますが、全て食べられるというわけではありません。狩猟できる鳥獣の種類は決められており、日本では50種類ほどであるとされています。
日本で食べられる代表的なジビエ
それでは、日本で味わえるジビエの代表的なものをご紹介しましょう。
シカ
シカはクセがなく食べやすいジビエのひとつ。脂が少なくヘルシーであることも注目されています。ジビエ料理としては、塩胡椒で味付けして焼いたシカ肉を赤ワインのソースと一緒に味わう「シカ肉のロースト」が代表的です。
イノシシ
脂が乗っていながらもしつこくないのがイノシシ肉の最大の特徴。イノシシ肉は、脂身と赤身がはっきりと分かれており、脂の甘味、旨味が味わえます。下処理をしたイノシシを塩胡椒で焼き、お好みのソースと野菜を一緒に味わう「イノシシのステーキ」などが、ジビエ料理として定番です。
クマ
捕獲するのが非常に難しく、ジビエとして希少価値が高いクマ。クマは季節によって食べる物が異なるため、肉の味が変化しやすいといわれています。ジビエ料理としては、塩胡椒で味付けする「クマ肉の野菜炒め」などで食べられています。
カモ
ジビエのなかでも多く提供されているのがカモです。軟らかい肉質が特徴でにおいやクセもなく食べやすいのが特徴。カモ肉の味わいを堪能できる料理といえば「カモ鍋」ではないでしょうか。
野ウサギ
野ウサギは、鶏肉に近い淡白な味わいや食感を持つジビエです。塩胡椒で味付けして焼き、マスタードソースをかけて食べる「ラパン(ウサギ肉)のコンフィ」などが代表的なジビエ料理です。
キジ
独特の強い香りと弾力のある食感、淡白な味わいが特徴のキジ肉。キジ肉のジビエ料理の代表は、キジの出汁で肉や野菜などを煮込んで食べる「キジ鍋」です。
ジビエが推進される背景
日本でジビエが推進されるようになった背景には、野生鳥獣による農作物被害の増加と捕獲体制強化による捕獲数増加があります。
これまでは、捕獲した鳥獣のほとんどが埋められたり焼却処分されたりしてきました。しかし、これを地域資源としてとらえジビエとして有効活用することが、地域を活性化するための取り組みとして広がっています。
DELISH KITCHENのジビエ料理のレシピ
ジビエが手に入ったら、ご家庭でもジビエ料理を味わってみてはいかがでしょうか。ここでは、ジビエを使ったおすすめのレシピをご紹介します。
・鹿肉のステーキパクチー添え
クセのないシカ肉を、より美味しく食べるためのレシピをご紹介します。シカ肉のステーキを軟らかく仕上げるコツは、弱火でじっくり火を通すことです。バルサミコソースとパクチーが、シカ肉の風味を引き立てます。
・イノシシ肉のしょうが焼き
脂身まで美味しいイノシシ肉を、しょうが焼きで味わってみましょう。片栗粉をまぶしてタレを絡めることで、よりご飯にぴったりのおかずに。イノシシ肉が手に入ったら、ぜひ試してみてください。
・イノシシ肉のカツ
あっさりとした味わいのイノシシ肉は、カツなど揚げ物にぴったりの食材。下味のこしょうを多めにふると、風味のアクセントになります。いつものカツとはまた一味違ったイノシシ肉のカツを、ぜひ味わってみてください。
・ぼたん鍋
イノシシ肉を使ったぼたん鍋は、兵庫県の郷土料理のひとつです。みそベースのスープに、イノシシ肉と季節の野菜をたっぷり入れて楽しみましょう。イノシシ肉の出汁がたっぷりのスープを、シメのうどんなどで味わうのもおすすめですよ。
ジビエ料理を味わってみよう
イノシシやシカ、カモなど狩猟によって捕獲した野生の動物や鳥の肉を使った料理が「ジビエ料理」。もともとヨーロッパの伝統料理として発展してきたジビエ料理ですが、近年では日本でも推進され、食べられるお店も増えてきました。クセのある味わいで好き嫌いが分かれやすいイメージもありますが、食べやすいものも多くあります。まだジビエ料理を味わったことがないという方は、ぜひ試してみてくださいね。