鱸の読み方は?鱸に含まれる栄養素やおすすめレシピをご紹介
作成日: 2022/04/07
更新日: 2022/04/18
「鱸」という魚をご存じでしょうか。実はこの魚、ルアーフィッシングを楽しむ方にとっては人気を集めている魚なのです。また、淡白ながらも独特の風味を持つ高級魚としても知られています。
この記事では、鱸とはどんな魚なのか、含まれる栄養素や美味しい鱸の選び方、さばき方などについて解説します。
鱸とは
「鱸」の読み方は「スズキ」です。スズキといえば聞いたことのある魚の名前ですよね。スズキ亜目スズキ科スズキ属に属する魚で、英語表記は「Suzuki」です。鱸(スズキ)の名前の由来は諸説ありますが「身が“すすい”だように白い」という、「ススキ(“すすい”)」から「スズキ」と名付けられたといわれています。
鱸の旬は4〜8月。特に梅雨から夏にかけての鱸は脂がのり、とても美味しい時期とされています。
鱸は出世魚
鱸は成長するごとに名前の変わる「出世魚」の一種。生後1年の魚は「セイゴ」、2~3年魚が「フッコ」と呼ばれますが、愛知県での呼び名はフッコではなく「マタカ(マダカ)」です。
セイゴについて、詳しくは以下の記事をご覧ください。
さらに、生後4年以上経ち魚体が大きくなったものが「スズキ」です。鱸は魚体が大きいものほど脂ののりがよく、値も張ってきます。
鱸とヒラスズキとの違い
鱸と非常によく似た魚が「ヒラスズキ(平鱸)」です。ヒラスズキの特徴は、鱸に比べ体高が高く、尾の付け根が太く短いことから全体的に幅広の印象があります。また、体に対して頭が小さく目が大きいことや、鱸にある背びれの黒い斑点模様がないのが特徴です。さらに、顎の両側に鱗があることが鱸との違いとなっています。
鱸とシーバスは同じ
ルアーフィッシングで人気の高い「シーバス」とは、鱸のことです。鱸がシーバスと呼ばれるようになった理由としては諸説ありますが、ヨーロッパでの鱸の英語名である「European seabass」から名付けられたといわれています。
鱸に含まれている栄養素
鱸には以下のような栄養素が含まれています。
鱸(生)に含まれている主な栄養素(100gあたり)
・カロリー:113kcal
・たんぱく質:19.8g
・脂質:4.2g
・カリウム:370mg
・リン:210mg
・レチノール:180μg
・ビタミンD:10μg
各栄養素の働き
鱸に含まれる栄養素の働きについて見てみましょう。
カリウム
人体に不可欠なミネラルの一種がカリウムです。カリウムは、ナトリウムとともに体内で浸透圧を調整する働きを担っています。また、カリウムは体内の余分なナトリウムを体外に排出する作用があるため、塩分の摂り過ぎを調節してくれる成分でもあります。
リン
リンは、人体に必要なミネラルの一種です。骨や歯を形成するほか、細胞膜などの成分として細胞に存在しています。また、細胞のpHバランスや浸透圧を維持するなど、さまざまな働きを担っています。
レチノール
レチノールは、脂溶性ビタミンであるビタミンAの一種です。ビタミンAは体内ではレチノール、レチナール、レチノイン酸という3種類の形で存在しています。視覚や聴覚、生殖等の機能を維持したり皮膚や粘膜等の上皮組織を正常に保ったりするなど、人体の機能が正常に働くための重要な役割を果たしています。
ビタミンD
脂溶性ビタミンの一種であるビタミンDは、カルシウムの吸収を促進する働きをしています。そのため、骨や歯の健康を保つためにも重要な成分なのです。また、ビタミンDには過剰な免疫反応を抑え込み、必要な免疫反応を促進するという、免疫機能を調節する働きがあることが知られています。
鱸の選び方
鱸は鮮度が落ちるのが早い魚です。そのため生きているものが最も新鮮であるといえるでしょう。活魚は活け締めにして血抜きを行い、氷で冷やしておくことで鮮度を保つことができます。
また、鱸は鮮度が落ちてくると身が柔らかくなるため、しっかりと固いものが新鮮な証拠です。さらに体表に光沢があるものを選びましょう。
鱸のさばき方
鱸のさばき方の基本は、3枚おろしです。サバの3枚下ろしのやり方を参考に、鱸も3枚におろしていきましょう。
詳しいさばき方については、以下をご覧ください。
・サバの3枚おろし
鱸を使ったDELISH KITCHENのレシピ
淡白な味わいの鱸は、和食やフレンチ、イタリアンなど、いろいろなジャンルで美味しく味わえる魚です。
鱸を使ったレシピについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ジャンルごとにご紹介!スズキを使ったレシピ11選
鱸(スズキ)をいろいろなレシピに活用しよう
鱸(スズキ)はシーバスとも呼ばれる、出世魚の一種。ルアーフィッシングでも人気の魚であるほか、旬の脂ののった鱸は高級魚として知られています。淡白な味わいでいろいろな味付けに合う鱸を、ぜひ味わってみてくださいね。
【出典】
・日本食品標準成分表2020年版(八訂)
【参考】
・厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」(2022/04/07)
・厚生労働省 e-ヘルスネット「リン」(2022/04/07)
・厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』「ビタミンD」(2022/04/07)