ステーキに欠かせないソース!シャリアピンとは?
作成日: 2020/06/09
洋食のステーキやハンバーグなどに、玉ねぎベースの濃厚なソースがかかっているものを食べたことがありますか。これは「シャリアピンソース」と呼ばれ、日本の洋食においては欠かせないものとされています。実は、旨味たっぷりのソースには、他にも人々から好まれる理由があるのです。
こちらの記事では、シャリアピンソースの特徴や由来、作り方などについてご紹介します。
シャリアピンとは?
「シャリアピン」とは、主にステーキのソースとして使われるものです。その名前から海外が発祥かと思われがちですが、実は日本で生まれたソースなのです。
シャリアピンソースが生まれたきっかけは、オペラ歌手のフョードル・シャリアピンだといわれています。1936年に来日した際、彼は歯が痛くて硬いステーキが食べられないということを当時宿泊していた帝国ホテルの料理長に伝えたそうです。そこで、料理長は肉を柔らかくするために叩いて厚さを薄くし、玉ねぎのみじん切りに肉を漬けてやわらかいステーキを提供したといいます。
玉ねぎにはタンパク質を分解する成分が含まれているので、硬い肉をやわらかくすることができたのです。シャリアピンはこのステーキに大変満足したそうです。このときに作られたソースが「シャリアピンソース」と名付けられ、日本では肉料理に合うソースとして広く一般に知られるようになりました。玉ねぎの甘さとしっかりと煮詰めた赤ワインや調味料のコクが加わり、日本人には大変人気の味です。シャリアピンソースを作ることができれば、洋食屋で食べる本格的な味を自宅でも再現することができるでしょう。
醤油ベースの味は和食とも良く合うため、肉料理にかけるだけでなく、炒め物のソースとして最後に回しかけるのもおいしいです。
シャリアピンソースの作り方をご紹介
シャリアピンソースは、実は意外と簡単に作ることができます。家庭でハンバーグやステーキを食べる際に、ぜひ作ってみてはいかがでしょうか。
主な材料は玉ねぎ、バター、赤ワイン、醤油、砂糖、にんにく、塩、こしょうなどで、レシピによって若干異なります。まずは、玉ねぎを細かいみじん切りにし、フライパンで炒めていきます。初めは強めの火加減でしっかりと炒め、玉ねぎがしんなりとしたら弱火にし、きつね色になるまで炒めましょう。そこへ残りの調味料とおろしたにんにくを加え、10分程度煮詰めたらシャリアピンソースの完成です。中には酢を加えるレシピや、赤ワインの代わりに酒やみりんなどを加えるものもあるので、お好きにアレンジして作ってみてください。
ソースをおいしく作るポイントは玉ねぎをじっくりと炒め、玉ねぎの甘さを引き出すことです。少々時間はかかりますが、手間を惜しまずにしっかりと火を入れましょう。
また、より肉を柔らかくしたいという場合は、肉にすりおろした玉ねぎをまぶして冷蔵庫で30分ほど寝かせるのがおすすめです。ここで使用した玉ねぎは、シャリアピンソースの材料として使えるので、捨てずに取っておきましょう。レシピによっては、煮詰めたソースにさらに水溶き片栗粉でとろみをつけるものもあります。
あらゆる肉料理と相性が良く、ステーキはもちろん、ハンバーグやポークソテーなどにもかけてお楽しみください。
シャリアピンソースは冷蔵庫ではそれほど日持ちがしないので、なるべく早く食べきるようにしましょう。すぐに食べきれない場合は、作ってすぐのものを冷凍するのがおすすめです。冷凍保存袋などに平らに広げて冷凍すれば、使いたい分だけポキっと折って使用することができます。
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家庭でも本格的なステーキが楽しめるシャリアピンソース
日本生まれのシャリアピンソースですが、初めて聞いたという人は多かったかもしれません。レストランなどで食べる洋食にも、シャリアピンソースが使われているものがたくさんあります。
それほど高くない肉でも、ソースをかければ特別な料理に変身するから驚きです。ステーキ肉をより柔らかくしたい場合は、しばらく玉ねぎに漬けておく方法をお試しください。