マコガレイ(真子鰈)とは?特徴や旬・選び方やさばき方などをご紹介
作成日: 2022/08/29
カレイにはさまざまな種類がありますが、そのなかの一つ「マコガレイ」は美味しいカレイとしてもよく知られています。実はこのマコガレイは、獲れる場所によって味が違うといわれている魚なのです。
この記事では、マコガレイ(真子鰈)の特徴や旬、選び方やレシピについてご紹介します。
マコガレイとは
まずは、マコガレイの特徴を見ていきましょう。
基本的な特徴
カレイ目カレイ科ツノガレイ属に分類されるマコガレイ。漢字では「真子鰈」と書きます。マコガレイは、大きいものだと50cmほどになりますが、概ね30cm前後のものが多いようです。体の特徴としては、カレイの特徴そのままに体の右側に両目がついており、目のある側は黒褐色もしくは茶褐色で、まだら模様があります。一方、目の付いていない側は全体に白いのが特徴です。
マコガレイは淡白な白身の魚ですが、あっさりとした中にも旨味があり、特に刺身は絶品であるといわれています。
地域性豊かなカレイ
「マコガレイ」という呼び名は主に関東地方での呼び名で、他に「霜月ガレイ」とも呼ばれています。マコガレイは定着性の強い魚で獲れる場所、つまり育った場所によって身の味わいが異なります。
大分県の別府湾で獲れるマコガレイは「城下(しろした)カレイ」と呼ばれ、泥臭さがなく上品な甘みがあり、味が良いことで有名です。城下カレイは江戸時代から高級魚として知られており、参勤交代の際には将軍家へ干物を献上したといわれています。また、その上品な味わいは庶民には手の届かないものであったといわれています。
他に瀬戸内や鹿児島県などではアマテガレイ、富山など山陰地方ではクチボソカレイ、と呼ばれるなど、地域によってさまざまな呼び名があります。
マコガレイの産地と旬
マコガレイは北海道南部から九州まで、全国の沿岸各地で漁獲されます。
もともと産卵のために沿岸に近づいたところを漁獲されていたため、冬から春先が旬とされていました。
しかし、近年は子持ちよりも身の美味しい夏場が旬であるとされています。
マコガレイの栄養
マコガレイのカロリーやたんぱく質、脂質は以下のとおりです。
マコガレイ 生[可食部100gあたり]
・カロリー:86kcal
・たんぱく質:18.0g
・脂質:1.8g
煮つけでおなじみの子持ちガレイ(アカガレイ)の栄養も見てみましょう。
子持ちガレイ(アカガレイ)[可食部100gあたり]
・カロリー:123kcal
・たんぱく質:9.9g
・脂質:6.2g
子持ちガレイと比べると、マコガレイはカロリーと脂質が低く、たんぱく質が高いです。
他にはカリウムやカルシウムなどのミネラルや、ビタミンB6やB2などのビタミンが含まれています。
マコガレイ 生[可食部100gあたり]
・カリウム:320mg
・カルシウム:46mg
・ビタミンB6:0.21mg
・ビタミンB2:0.35mg
選び方のポイント
鮮魚のマコガレイを選ぶ際には、表面にツヤと張りがあるものを選びましょう。脂の乗った美味しいマコガレイは、全体的にふっくらとしています。
産卵期のマコガレイは卵がびっしりと詰まっていることで、ふっくらとして見えるでしょう。
カレイのさばき方
カレイは切り身で売られていることが多いため、一からさばくことはあまりないかもしれませんが、丸ごと手に入った際にはぜひ参考にしてみてください。
今回は、かれいを五枚におろす方法をご紹介します。頭を切り落とさずにおろすので、から揚げなどにおすすめですよ。
マコガレイの食べ方とDELISH KITCHENのレシピ
マコガレイはさっぱりとした淡白な味わいが特徴で、から揚げや酒蒸し、刺身、塩焼き、煮つけなどで食べられています。
なかでも旬の時期のマコガレイの刺身は味も食感もよく、エンガワなどの寿司ネタとしても人気を博しています。特に活〆のマコガレイの刺身は格別の味わいです。
マコガレイをはじめとするカレイを使ったレシピについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
マコガレイ(真子鰈)を味わってみよう
全国各地で漁獲されるマコガレイは、地域によって呼び名や味が異なるとされています。旬のマコガレイは刺身が絶品で寿司ネタとしても人気ですが、から揚げや塩焼き、煮つけなどさまざまな料理で楽しめます。マコガレイが手に入った際には、ぜひ味わってみてくださいね。
【出典】
日本食品標準成分表2020年版(八訂)