今更だけどライチってどんな食べ物?特徴や栄養などを解説します!
作成日: 2023/10/06
更新日: 2023/10/07
赤茶色のゴツゴツした皮が特徴的なライチ。中華料理店のデザートで食べたり、ライチ味のドリンクを飲んだりしたことがある方も多いのではないでしょうか。ライチを食べたことはあっても、ライチについて詳しく知っている方は少ないかもしれません。ライチとはどんなフルーツなのでしょうか?
この記事では、ライチとはどんな食べ物なのか、特徴、栄養やカロリー、選び方、食べ方、保存方法、おすすめレシピをご紹介します。
ライチの基本知識
まずは、ライチとはどんな食べ物なのかみていきましょう。発祥や歴史も解説します。
ライチはどんな食べ物?
ライチとはライチの木にできるムクロジ科のフルーツです。漢字では「茘枝」と表します。英語表記では「Lychee」と表わされることから、「レイシ」と呼ばれることがあります。
原産地は中国です。現在は中国やインド、ベトナムなどで多く生産されています。日本には1700年頃に伝来したといわれています。温かい地域で育つフルーツのため、日本では沖縄県や宮崎県、鹿児島県での生産がほとんどです。国産のライチは流通量が少なく、出回る時期も限られています。
ちなみに、花言葉は花だけでなく果物にもついていることはご存じですか?ライチにも花言葉があるんですよ。ライチの花言葉は「自制心」「節制」です。ライチを食べるときに思い出してみてくださいね。
ライチの旬は6月〜7月で、スーパーでも売られることがあります。生のライチは希少で手に入る時期も限られているので、見かけたらぜひ手に取ってみてください。冷凍ライチとはひと味違う美味しさです。ライチはお酒やジュースにも使用されており、馴染みがありますよね。
ここからはライチについて、より詳しくみていきましょう。
ライチの発祥や歴史
ライチの歴史は古く、中国南部では紀元前から栽培されており、漢の時代には皇帝への貢物になるなど、希少な食べ物でした。
特に世界三大美女の1人である、中国の楊貴妃が美しさの源として好物にしていたといわれており、遠く離れた福建省から楊貴妃がいる長安まで早馬で運ばせていたという逸話があります。
ライチの特徴
続いて、ライチの特徴についてみていきましょう。
ライチの見た目
ライチは赤茶色のかたい皮で覆われており、ゴツゴツとしているのが特徴です。大きさは直径が4〜5cm程度。500円玉ぐらいのサイズでボールのような形をしています。
皮をむいた果肉の部分は、乳白色半透明でぷるんとした見た目です。実の中には少し大きめの種が入っています。食べるときには種に気をつけてください。
ライチの香り
皮をむいたライチは、ライチ特有のさわやかでフルーティーな香りがします。ライチを口に入れたときにジューシーな甘さが鼻に抜けて、そのあとほのかな酸味が加わります。
香水の種類にも「ライチの香り」があるほど、清涼感のあるにおいです。
ライチの味わい
ぷりっとした食感のライチの味は香りと同様、フルーティーでみずみずしさがあります。しっかりとした甘さがありながらさっぱりとした味わいで、甘さの中にほんのりと酸味があるのも特徴です。
どこで買える?
スーパーで売られることもありますが、業務用スーパーや大型のディスカウントストアなどで冷凍で売られていることが多いです。皮のまま冷凍されており、食べたい分だけ解凍できるのが嬉しいですね。
実は国内に流通するライチのほとんどは輸入されたライチです。主な輸入国は中国、台湾です。国産のライチは流通量の1%ほどで、先ほどあげたように生産地は沖縄県や宮崎県、鹿児島県などに限られます。
ライチの栄養やカロリー
ここからはライチの栄養やカロリーをみていきましょう。
ライチに主に含まれる栄養
- ビタミンC
- カリウム
- 銅
- 葉酸
ビタミンC
ビタミンCは、水溶性なので水に溶けやすく熱にも弱いビタミンですが、活性酸素の働きを抑える抗酸化作用があります。
また、鉄の吸収を高めてくれます。生体内の物質代謝、酸化還元反応に関与し、コラーゲンの生成と保持に必要なビタミンです。
以下のページでもご確認いただけます
カリウム
人体に必要なミネラルの一種で、体内で浸透圧の調節に働きます。
体内のナトリウムの排出を手助けする作用があるため、塩分のとりすぎを調節してくれます。
銅
銅はミネラルの一種で、赤血球の形成を助ける栄養素です。
また、多くの体内酵素の正常な働きと骨の形成を助けます。
葉酸
葉酸はビタミンB群の水溶性ビタミンです。水に溶けやすく、熱に弱いため、調理によっても損失されます。
葉酸は、酵素の補酵素としてDNAやRNAの合成に必要なプリンヌクレオチドの生合成やデオキシピリミジンヌクレオチドの合成に関わっています。
以下のページでもご確認いただけます
ライチのカロリー
エネルギー・・・61kcal
水分・・・・・・82.1g
たんぱく質・・・・1.0g
脂質・・・・・・・0.1g
炭水化物・・・・16.4g
無機質
カリウム・・・170mg
銅・・・・・・0.14mg
ビタミン
ビタミンC・・・36mg
葉酸・・・・・100μg
(生ライチの可食部100gあたり)
ライチの選び方・食べ方・保存方法
ライチの選び方、食べ方、保存方法をご紹介します。
ライチの選び方
ふっくらとしていて皮に張りがあり、みずみずしいものを選ぶとよいでしょう。色味が黒ずんでいるものは避けてください。皮が緑色で一見熟していなさそうなものでも美味しく食べられる品種があります。
希少なライチなので出回ることは少ないですが、機会があればぜひ味わってみてください。
ライチの食べ方
ライチは皮をむいて、中の白い果肉を食べます。皮にナイフなどで切り目を入れてむいてください。皮が薄いので手で引っ張ったり、爪で切り目を入れたりしてむくことも可能です。
ライチの保存方法
生のライチは鮮度が落ちやすく、収穫後2日ほどで味が落ちてしまいます。常温保存は皮の色が悪くなってしまったり味が落ちるのが早くなったりしてしまうので、食べきれない分は冷蔵保存するとよいでしょう。
皮が傷付きやすいので、新聞紙に包みポリ袋に入れて保存するのがおすすめです。また生のライチは、冷凍保存も可能です。
小売店で売られているものは冷凍のものが多く、冷凍ライチの場合はそのまま袋に入れて冷凍保存してください。
DELISH KITCHENおすすめのライチを使ったレシピ
ライチをつかったおすすめレシピをご紹介します。冷凍ライチを使うと簡単にできますよ。ぜひ一度お試しください!
マンゴーとライチのクラッシュゼリー
サイダーのクラッシュゼリーとフルーツをたっぷり入れたスイーツです。フルーツは冷凍を使ってお手軽に。見た目も味も爽やかな一品です。クラッシュゼリーのプルプル食感も楽しめますよ。おもてなしにもぴったりです。
ライチとジャスミン茶のゼリー
ジャスミン茶のゼリーの上にライチをトッピング。ゼリーの中にもライチを入れました。ジャスミン茶の苦味とライチの甘さが相性抜群です。さっぱりとした味わいで、食後のお口直しにもおすすめです。
ライチのカクテル風ソーダ
ライチリキュールを使った爽やかなブルーが印象的なカクテル、チャイナブルーを、ライチ、グレープフルーツ、かき氷シロップでアレンジしたカクテル風ソーダはいかがでしょうか。氷にあてながら炭酸水を注ぐと二層に分かれて綺麗です。
ライチのヨーグルトシャーベット
ライチ、無糖ヨーグルト、カルピスを使ったシャーベットです。材料を混ぜて冷凍庫で冷やすだけの簡単スイーツ。ライチの甘さとヨーグルトの爽やかさが口いっぱいに広がりますよ。さっぱりしていて、いくらでも食べられるような美味しさです。
ライチの特徴を知って美味しく味わおう
ライチは紀元前から栽培されている歴史のあるフルーツで、世界三大美女の1人である楊貴妃も好んで食べていました。中国や台湾などからの輸入品がほとんどで、日本では沖縄県や宮崎県、鹿児島県で生産されていますが国産のライチは流通量が少なく希少です。流通しているライチは冷凍が多く生のライチは出回る時期が限られています。
ライチは皮をむいて中の白い果肉を食べます。皮はかたそうに見えますが手で簡単にむくことができます。ライチはそのまま食べても美味しいですが、デザートの材料にするのもおすすめです。
ぜひご家庭でもライチを味わってみてください。
【出典】
日本食品標準成分表2020年版(八訂)
【参照】
e-ヘルスネット:カリウム
厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」
厚生労働省 e-ヘルスネット「葉酸とサプリメント」
厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』ビタミンC(2023/10/6)