一番だしと二番だしの違いは何?取り方や使い方をご紹介
作成日: 2024/08/27
日本料理の基本ともいえる「だし」は、料理に深い旨味を与える重要な要素です。その中でも「一番だし」と「二番だし」は、料理に使用する頻度が高く、それぞれ異なる特徴と使い方があります。しかし、初心者の方や料理にあまり詳しくない方にとっては、「一番だしと二番だしの違い」や「どちらを使うべきか」といった疑問が生じることがあるでしょう。本記事では、一番だしと二番だしの違い、取り方、使い方について、初心者でも分かりやすく解説します。これを読めば、だしの基本をしっかり理解できるはずです。
一番だしとは?
一番だしは、昆布と鰹節から取ることができる、合わせだしのうち、最初に取ることができるだしのことを指すことが一般的です。一番というだけあって最も濃厚で上品な旨味を持つだしです。一番だしは、透明感があって香り高く、素材そのものの風味を引き出すため、お吸い物や茶碗蒸しなど、繊細な味わいが求められる料理に最適です。また、一番だしは一度きりの煮出しであり、昆布と鰹節が持つ旨味成分を最大限に引き出します。
一番だしにあう料理は以下です。
・お吸い物
・すまし汁
・茶碗蒸し
・だし巻き卵
・おひたし
・煮びたし など
二番だしとは?
二番だしは、一番だし(合わせだし)を取った後の昆布と鰹節の出し殻を再度煮出して取るだしを指すことが一般的です。一番だしと比較すると、風味はやや落ち着いていますが、それでもしっかりとした旨味があります。また一番だしは澄み切っているのに対し、二番だしは少し濁りがあります。二番だしは、じっくり時間をかけて煮出すことで、深い旨みを引き出します。そのため、煮物や味噌汁など、だしの風味を料理全体に馴染ませるような料理に適しています。また、二番だしを使うことで、材料を無駄なく使い切ることができ、経済的です。
二番だしにあう料理は以下です。
・お味噌汁
・そば
・うどん
・煮物
・炊き込みご飯
・肉じゃが
・おでん など
一番だしと二番だしの取り方
一番だし、二番だし、それぞれのだしの取り方をご紹介します。一般的には合わせだしの中で一番だし、二番だしと分けることが多いので、昆布と鰹節を合わせた合わせだしの取り方でご紹介します。
ちなみに合わせだしは、かつお節のうまみ成分である「イノシン酸」と、昆布のうまみ成分の「グルタミン酸」の相乗効果で、単体のだし取りも旨味が倍増しとても美味しいですよ!
一番だしの取り方
材料 【600cc分】
昆布(乾燥)・・・8g
かつお節・・・10g
水・・・・・・600cc
取り方の手順
①昆布(乾燥)は汚れがあれば、乾いた布巾でさっとふき、3cm幅に切る。
②鍋に水、昆布を入れて1時間程浸しておく。
③鍋を弱火にかけ、じわじわ旨味を引き出す。沸騰直前に昆布を取り出し、再度沸騰させる。
【ポイント】
鍋のふちにふつふつと小さな泡が立ち始めるくらいの加熱時間が目安。
昆布はぐつぐつと加熱しすぎるとぬめりなどの旨味以外の成分が出てきてしまうので、沸騰直前に取り出しましょう。
④沸騰したら火を止めてかつお節を加える。そのままかつお節が沈むまで5〜6分程度おいて、沈んだのを確認して取り出す。
⑤ボウルにざるとキッチンペーパーをかぶせて、④をこす。
【ポイント】
キッチンペーパー等がない場合は、目の細かいざるでこす。しばらく置いておくと細かなかつお節が沈むので、使う用途によって上の澄んだものを使うと綺麗な出汁を使用できる。
かつお節をしぼるとえぐみが出てしまうので、しぼるのはNGです!
動画で詳しく知りたい方は下の動画を参考にしてみてください。
二番だしの取り方
続いて二番だしの取り方もご紹介します。こちらも合わせだしを前提としてご紹介しています。
材料 【だし汁約500cc分】
一番だしをとった後の昆布・・・・・一番だしをとる前の昆布(乾燥)の10g分
一番だしをとった後のかつお節・・・一番だしをとる前のかつお節の15g分
水・・・・・・・・・・・・・・・・500cc
追いがつお分のかつお節・・・・・・5g
取り方の手順
①鍋に一番だしをとった後の昆布、かつお節、水を入れて中火で熱する。煮立ったら弱火にし、5分ほど煮る。
【ポイント】
一番だしをとった後の重量は、昆布50g、かつお節50g程度が目安です。水の量は一番だしをとった時の半量が目安です。
②かつお節(5g)を加え、1〜2分煮る。
③ボウルにざるをおき、キッチンペーパーをのせて②を入れてこす。
動画で詳しく知りたい方は下の動画を参考にしてみてください。
一番だしと二番だしを理解することで料理が変わる
だしを正しく理解し、使い分けることで、料理の味わいが大きく変わります。特に日本料理では、だしが料理全体の味を決定づける重要な要素です。初心者の方も、一番だしと二番だしの違いや取り方をマスターすれば、家庭で本格的な和食を楽しむことができるでしょう。料理を作る際は、ぜひだしを意識してみてください。風味豊かな料理がきっと出来上がります。
この記事では、一番だしと二番だしの違い、取り方、使い方について解説しました。それぞれのだしの特徴を理解し、料理に合わせた使い方をすることで、家庭での料理がさらに美味しくなること間違いなしです。ぜひ、日常の料理にだしを取り入れてみてください。