アボカドが森のバターと呼ばれるのはなぜ?名前の由来を解説
作成日: 2021/12/21
「森のバター」と呼ばれる食材があるのをご存じでしょうか。実はアボカドのことを指します。この呼び名を知っていた方も、なぜこのように呼ばれるようになったのかは分からないかもしれません。
この記事では、森のバターの名称の由来を詳しくご紹介します。
森のバターとは
森のバターとは、アボカドのことをいいます。アボカドの別名として、このように呼ばれるようになりました。
アボカドはクスノキ科ワニナシ属に分類されている中南米原産の果物であり、野菜ではありません。
なぜ森のバターと呼ばれるのか
アボカドが森のバターと呼ばれるようになったのは、脂肪分が多く含まれていることが由来しています。
脂肪酸
脂肪酸はふたつの種類が存在し、不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸があります。アボカドの果肉の約18%が脂肪分で、不飽和脂肪酸であるオレイン酸やリノール酸、リノレン酸が含まれています。
《アボカド 1個(可食部140g)あたり》
・オレイン酸…12000mg
・リノール酸…2400mg
・αリノレン酸…170mg
《アボカド 可食部100gあたり》
・オレイン酸…8800mg
・リノール酸…1700mg
・αリノレン酸…120mg
飽和脂肪酸は牛乳やバターなどの乳製品や肉に含まれています。常温の状態であれば、バターやラードのように固体になっています。
人や動物にとって重要なエネルギー源ですが、とり過ぎると動脈硬化などの生活習慣病の原因となるため、注意が必要です。
不飽和脂肪酸は植物や魚に含まれており、飽和脂肪酸とは違って液体の状態です。動脈硬化や血栓を防ぎ、血圧を下げる役割があります。
また、悪玉(LDL)コレステロールの抑制や過酸化脂質の発生を予防する効果もあります。
カリウム
アボカドに含まれるカリウムについてご紹介します。
《アボカド 1個(可食部140g)あたり》
・カリウム…830mg
《アボカド 可食部100gあたり》
・カリウム…590mg
カリウムは人体に必要なミネラルの一種であり、体内で浸透圧を調整する働きがあります。また、体内のナトリウムの排出を行うのに必要な成分で、塩分のとりすぎを調節してくれます。
ビタミンE
アボカドに含まれるビタミンEについてご紹介します。
《アボカド 1個(可食部140g)あたり》
・ビタミンE…4.6mg
《アボカド 可食部100gあたり》
・ビタミンE…3.3mg
ビタミンEについて、詳しくはこちらをご覧ください。
※ビタミンEの数値は、αトコフェロールの値を記載しています
アボカドについて
アボカドの選び方や食べごろの見分け方などについては、こちらの記事で詳しく解説しています。アボカドを使ったレシピもご紹介しているので、参考にしてください。
森のバターの呼び名はアボカドの脂肪分に由来していた
森のバターはアボカドのことを指し、アボカドの別名として呼ばれています。果肉の約18%が脂肪分でできていることから、このように呼ばれるようになりました。
アボカドの脂肪分には、不飽和脂肪酸であるオレイン酸やリノール酸、リノレン酸が含まれています。不飽和脂肪酸は植物や魚に含まれる成分で、さまざまな役割を持つことで知られています。
【参考】
・厚生労働省 e-ヘルスネット カリウム
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html)
・厚生労働省 e-ヘルスネット 不飽和脂肪酸
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-031.html)
・厚生労働省 e-ヘルスネット 中性脂肪 トリグリセリド
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-045.html)(2021/12/21)