泡盛とは?焼酎との違いやアルコール度数について解説
作成日: 2022/01/31
更新日: 2024/09/04
泡盛は沖縄県を代表するお酒のひとつです。しかし名前は聞いたことがあっても、原料や作り方など詳しいことはよく知らないという方も多いかもしれません。
今回は、泡盛とはどんなお酒なのか、一般的な焼酎との違いやアルコール度数などについて解説します。
※こちらの記事でご紹介する内容は、アルコールを含む飲料に触れています。
20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
泡盛について
泡盛とはどのようなお酒なのでしょうか。
泡盛とは
泡盛は酒税法上の蒸留酒類のうち、単式蒸留焼酎に分類される酒類です。つまり、米や麦から作られる本格焼酎(焼酎乙類)と同じタイプの焼酎ということになります。
高い位置からグラスに泡盛を注ぎ、できる泡の盛り具合で度数を決めていたことから「泡盛」と名付けられました。
泡盛のアルコール度数
一般的な泡盛のアルコール度数は30度前後とされていますが、なかにはもっと高いアルコール度数を持つ泡盛もあります。
度数だけを見ても泡盛のアルコール度数が高いのか低いのか分かりづらいため、焼酎などの他の蒸留酒や日本酒、ビールなどの醸造酒と比較してみましょう。
蒸留酒のうち焼酎は20〜25度、ブランデーやウイスキー、テキーラは40度前後です。また、醸造酒ではビールが4.5〜5.5度、ワインは13.5〜14度、日本酒は15〜17度となっています。
泡盛と焼酎の違い
泡盛は分類上、焼酎と同じ蒸留酒ですが、焼酎との違いはどこにあるのでしょうか。
原料
まずは原料の違いがあります。泡盛の原料はタイ米です。一方、焼酎は甲類であればおもにさとうきびからとれる糖蜜、本格焼酎であれば麦や米、さつま芋、黒糖などが原料となります。
例えば、さつま芋が原料となるものは「芋焼酎」、麦が原料であれば「麦焼酎」というように、焼酎の種類によって原料は異なります。
麹
泡盛と焼酎で異なるのが麹の種類です。泡盛には必ず黒麹が使われ、焼酎ではおもに白麹が使われています。黒麹菌を使用したものはどっしりとしたコクのある味わい、白麹菌を使ったものは軽い口当たりのマイルドな味わいが特徴です。
仕込み
泡盛と焼酎では仕込みの方法にも違いがあります。泡盛では、原料の米を全て米麹にしてから発酵させる方法「全麹仕込み」を用います。
一方、まず麹に水と酵母を加えて発酵させ(一次仕込み)、そこへ主原料の芋や麦などを投入しさらに発酵させる(二次仕込み)手法を用いるのが一般的な焼酎です。
蒸留方法
さらに泡盛と焼酎には蒸留方法の違いがあります。お酒造りにおける「蒸留」とは、アルコールの純度を高める、つまりアルコール度数を高めるために行われます。熱することで蒸気となったアルコールを冷やし、再び液体(アルコール)として回収するのです。
泡盛は、専用の器具を使って蒸留する伝統的な方法「単式蒸留」が用いられます。一方、甲類焼酎では「連続(複式)蒸留」が用いられています。
連続蒸留は機械の中で何度も蒸留を繰り返せるため、効率よく度数の高いアルコールを作ることができる方法です。なお、焼酎の中でも本格焼酎(乙類)は単式蒸留で作られます。
DELISH KITCHENの泡盛を使ったレシピ
ここでは、泡盛を使ったおすすめのおつまみレシピをご紹介します。
ラフテー
沖縄県の郷土料理のひとつ、ラフテーのレシピです。肉がホロホロになるまでじっくり煮込んだラフテーは、おつまみだけではなくおかずにもぴったりです。黒糖と泡盛を使った沖縄の味を堪能しましょう。
圧力鍋で作るソーキの煮込み
豚のあばら肉を煮込んだ沖縄料理、ソーキの煮込みです。黒糖と泡盛、しょうゆなどでじっくり時間をかけて煮込む料理ですが、圧力鍋を使うと調理時間を短縮できます。
油味噌
味噌や泡盛、砂糖などで味付けした沖縄風の肉味噌が油味噌です。油味噌はご飯のおともやお酒のおつまみのほか、炒め物などにも使うことができます。重宝しますので、ぜひ試してみてくださいね。
泡盛はタイ米を原料とした焼酎の一種
沖縄県の代表的なお酒である泡盛は焼酎の一種です。しかし、原料がタイ米であること、仕込み方法や蒸留方法などの違いから焼酎と異なる点も多く、焼酎とは一線を画したものであるといえます。
飲んで味わう以外にも、泡盛を料理に活用することで沖縄の雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。