ソテーとは?意味や他の調理法との違いについて解説!
作成日: 2020/05/24
普段、何気なく使っている言葉「ソテー」ですが、説明するとなると意外に難しいものです。ソテーと、「ロースト」や「グリル」「ムニエル」などとの違いを説明できますか。これらは似ているようで、実はそれぞれに違いのある調理方法なのです。
こちらの記事では、ソテーの意味や方法、似たような調理方法との違いなどについてご紹介します。
ソテーとは?
フランス語の「ソテー(sauté)」には、「肉や魚、野菜などの食材を油やバターなどで炒める調理法、もしくはそのように料理したもの」という意味があります。フランス語の動詞「sauter」には「飛び跳ねる」という意味があり、その動詞が変化して名詞になったものがソテーの語源となっています。食材や油脂がフライパンの中で加熱されて飛び跳ねるように見えることから名付けられたようです。
そのため、ソテーとはフライパンや鍋などに油やバターを熱し、食材を短時間で焼くことを指します。
調理の過程ではフライパンや鍋を揺すったり、ヘラを使ってかき混ぜたりすることもあり、食材には熱が通りやすい大きさに切ったものややわらかいものなどが適しています。
ソテーでよく知られているのが、チキンソテーやポークソテーなどの肉のソテーではないでしょうか。また、白身魚を使ったものや、ほうれん草、にんじんなどの野菜のソテーなどもあります。
「炒める」との違いとは?
ソテーは食材をフライパンなどに入れ高温・短時間で焼くのに対して、炒めるには菜箸などを使って食材をかき混ぜる工程が加わります。そのため、固さの異なる食材でも時間差で調理することができます。
「ロースト」「グリル」「ポワレ」「グラッセ」「ムニエル」 との違いについて解説
ここでは、ソテーと区別するのが難しい調理法についていくつか説明しましょう。
まず、「ロースト(roast)」とは英語で「炙り焼きにする」という意味があります。基本的には、肉や魚、野菜などをオーブンで焼いたり、串に刺して直火で焼いたりする調理法を指します。時間をかけてじっくりと焼くため、大きめの食材が適しているでしょう。丸鶏のローストや豚・牛の塊肉のローストなどはよく耳にする料理です。また、ナッツ類やコーヒー豆などを香ばしく煎ることもローストするといいます。
「グリル(grill)」にも同様に「炙り焼きにする」という意味があります。ローストととてもよく似ていて、オーブンもしくは直火で食材を焼いていきます。グリルの特徴は、網や鉄板の上で焼き目をつけながら焼くことです。脂を適度に落としながら調理できるため、外は香ばしく中はジューシーに仕上げることができます。高温で短時間に焼き上げるのがおいしく仕上げるコツです。
フランス語の「ポワレ(poêler/poêlé)」とは、底の深い鍋に少量のフォン(だし)を入れて蓋をし、食材を蒸し焼きにするという調理法です。油脂で食材を焼くだけのソテーとは異なり、蒸し焼きにするのがポイントです。
「グラッセ(glacer)」はフランス語で、「ツヤを出す」「凍らせる」「糖衣をつける」などの意味があります。バターと砂糖で甘く煮たにんじんのグラッセや、栗を砂糖漬けにしたマロングラッセなどが有名ですね。にんじんのグラッセは、ローストした肉やステーキなどの付け合せとして親しまれています。
「ムニエル(meuniere)」には、フランス語で「粉屋」という意味があります。これは、魚の切り身に塩、こしょう、小麦粉をまぶし、バターを熱したフライパンで焼いた料理です。ソテーとムニエルとの違いは、ソテーがどんな食材にも使われる言葉であるのに対して、ムニエルは魚のみに使われる点です。ただし、一部の地域では、野菜に小麦粉をまぶして焼いたものもムニエルと呼ばれています。
DELISH KITCHENのソテーレシピ
ソテーは日々の食卓に取り入れやすい調理法
焼き方ひとつとっても、さまざまな調理法がありますね。レストランなどでメニューを選ぶ際にも、調理法を知っておくととても役に立つでしょう。
ソテーは家庭でも調理しやすい方法なので、ぜひ普段の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。油を使うか、バターを使うかなどでも風味は異なるので、食材との組み合わせも考えて楽しんでみてください。