ザッハトルテとは？その意味とチョコレートケーキとの違いもご紹介

ザッハトルテの意味

ザッハトルテとは、オーストリアのウィーン発祥の歴史あるチョコレートケーキのことで、今では発祥の地ウイーンのホテルやカフェをはじめ日本でも食べることができます。

ザッハトルテ（Sachertorte）の名前は、このケーキを考案したウィーンの菓子職人の名前「フランツ・ザッハー（Sacher）」とドイツ語でケーキを表す「トルテ（torte）」を合わせて名付けられました。

ザッハトルテの歴史

ザッハトルテの原型となるものがレシピに最初に登場したのは18世紀、オーストリアのウイーンといわれています。オーストリア外相時代に「ウィーン会議」を主催し、その後オーストリア宰相になった人物である、クレメンス・メッテルニヒがとある宴会を開きました。

その際にゲストの貴族・高官たちをもてなすため、お抱えシェフに新しいデザートの創作を命じましたが、シェフが病に倒れてしまいました。そこで、見習い研修期間わずか2年目で当時16歳だったフランツ・ザッハーがその命を受け、後のザッハトルテの基礎モデルとなるケーキを考案したと言われています。

ザッハトルテのレシピは門外不出とされていましたが、ホテル・ザッハーが財政難に陥った際に資金援助したウィーン王室御用達のケーキ店「デメル」が代償としてザッハトルテの販売権を得たためレシピが流出してしまいます。

ホテル・ザッハー側が裁判を起こし、7年も争った結果、ザッハーのものは「オリジナル・ザッハトルテ」として、デメルのものは「デメルのザッハトルテ」として販売することが決まりました。現在ではどちらのザッハトルテも有名です。

ザッハトルテの特徴

チョコレートケーキには色々な種類がありますが、ザッハトルテには普通のチョコレートケーキとは明確な違いがあります。まず、ザッハトルテの見た目は、シンプルで上品。チョコレートでコーティングされた表面と、カットした断面いずれもチョコレート色です。

材料はバター、小麦粉、砂糖、チョコレート、卵といった普通のチョコレートケーキにも使用するものが基本ですが、アプリコットジャムも使用します。

作り方としてはバターや砂糖、卵黄、チョコレートをメレンゲと合わせて焼いたスポンジにアプリコットジャムをはさみ、仕上げにチョコレート色のフォンダンでコーティングするのが王道です。

ケーキの土台となる生地は、スポンジ生地というよりはバターやチョコレートを多く含んだバター生地になっており、表面全体を溶かしチョコレート入りのフォンダン（糖衣）でコーティングすることで、シャリシャリした食感が楽しめるのも美味しさの特徴です。

味わいはビターではなく甘味が強く、チョコレートを配合したバター生地と独特なコーティングから、濃厚なチョコレートの味が楽しめます。砂糖なしのホイップクリームと一緒に食べることも普通のチョコレートケーキでは馴染みがないでしょう。

中でも最も特徴的なのが、アプリコットジャムを使っている点です。
「オリジナル・ザッハトルテ」は生地の内部と表面に塗り「デメルのザッハトルテ」は表面にのみ塗るなど、お店によって違いがあります。

アプリコットジャムの酸味とチョコレートの甘味が溶け合う点もザッハトルテの美味しさといえるでしょう。

DELISH KITCHENのザッハトルテレシピ

ここからは、自分で作ってみたい方向けのさまざまなレシピをご紹介します。難易度やアレンジが違いますので、気になるものからチャレンジしてみてください。

ザッハトルテ

上級者向けのレシピです。生地に挟み込んだアプリコットジャムの酸味とチョコレートの甘味が引き立て合う美味しさです！本格的なザッハトルテを目指すならこちらに挑戦してみてください。

HMで！ザッハトルテ風ケーキ

ホットケーキミックスを使用しているので、粉の配合の必要がなく、簡単に作れるようにアレンジされているレシピです。チョコレートの濃厚な味わいが楽しめますよ。

マフィンサイズのザッハトルテ

チョコレートではなくココアを使っていますが、濃厚な味わいが楽しめます。プリン型を使用して食べやすい大きさにアレンジしているので、プレゼントにもオススメですね。

ザッハトルテ風マフィン

マフィン型を使っているので、食べやすいだけでなく、グラサージュもかけやすい簡単アレンジレシピです。ブランデーを染み込ませたドライあんずを刻んで生地に入れているので、香り高い大人の味わいが楽しめます。

ザッハトルテはアプリコットジャムが特徴のチョコレートケーキの王様

ザッハトルテはアプリコットジャムやシャリシャリのコーティングが特徴の濃厚なチョコレートケーキです。本場のザッハトルテも一度は食べてみたくなったのではないでしょうか？さまざまなアレンジのレシピもご紹介したので、ぜひ味わってみてくださいね。