つみれとつくねの違いを徹底解説!レシピもご紹介
作成日: 2020/06/22
更新日: 2020/06/23
焼き鳥や鍋料理など、さまざまな料理で活躍する「つみれ」と「つくね」。どちらも何となくはイメージできても、はっきりと違いを説明できるという人は少ないかもしれません。
今回は、混同しやすいつみれとつくねの違いについて解説します。また、見た目が似ているハンバーグとの違いも押さえておきましょう。記事後半では、つみれとつくねを使ったおすすめレシピもご紹介します!
つみれとつくねの違い
つみれとつくね、それぞれが示す言葉の意味を紐解き、両者の違いを見ていきましょう。
つみれとは?
つみれという言葉は、「摘み入れる」という動詞がもとになっています。
汁が入った鍋に、魚介類やひき肉などで作った練り状のタネを、手やヘラで少しずつすくって投入していく動作のことを、かつては「摘み入れる」という言い方をしていました。のちにその言葉が変化して、現在は鍋に投入するタネそのものを「つみれ」と呼ぶようになったのです。
つみれは魚で作られたものを指すイメージが強いですが、摘み入れる動作を伴うものであれば、肉類で作られたものも、つみれと呼びます。
つくねとは?
つくねという言葉は、こねて丸めるという意味の「つくねる」が語源です。
タネとなる生地に調味料やつなぎになる食材を合わせ、手でこねて成型したものをつくねと呼びます。つくねというと焼き鳥屋さんでおなじみの、鶏ひき肉で作ったつくねを思い浮かべるという人も多いかもしれません。しかし、実際は材料に決まりはなく、ほかの肉や魚介類を使って作られたタネも、つくねと呼びます。
ちなみに、つくねの調理法はさまざま。焼いても煮ても揚げても、つくねという名前に変わりはありません。
つみれとつくねの違い
つみれの語源は「摘み入れる」、つくねの語源は「つくねる」ということから導き出すと、両者の違いは「調理法」にあるといえます。
まだ成型していないタネを、少しずつ形を整えながら鍋にポトポトと落としていく調理法は「つみれ」です。一方、一口大に丸めたり、串に刺したりして成型してから、焼く、煮る、揚げるなどの調理をするのは「つくね」だといえます。
ケースによっては両者の区別がつきにくく、呼び方も曖昧になっていることもありますが、本来は調理法の違いで呼び分けるということを覚えておきましょう。
つくねとハンバーグの違い
ご説明したように、つみれは「摘み入れる」動作が伴う練り状のタネを指すことが分かりました。では、つくねとハンバーグではどう違うのでしょうか。一見すると、両者の違いが分かりにくいと感じる人も多いかもしれません。まずはハンバーグとはどのようなものか、歴史や語源を紐解いてみましょう。
ハンバーグの語源はドイツの都市ハンブルグ(Hamburg)だといわれています。かつてハンブルグでは、タルタルステーキという生肉をたたいて作られた料理が労働者の間で好まれていました。一説には、そのタルタルステーキがアメリカに渡り、焼いて食べられるようになったものが現在の「ハンバーグ」のルーツだとされています。
現在ハンバーグといえば、牛ひき肉や牛と豚の合い挽き肉などを使い、玉ねぎや繋ぎのパン粉、調味料などを混ぜて楕円形に成型し、焼いたものが一般的です。一方、つくねは肉類だけに限らず、魚介類を使う場合もあり、調理法も焼くだけでなく、揚げたり蒸したりすることもあります。従って、両者の違いは材料や調理法が異なるということがいえるでしょう。
ただし、つくねを作る要領で仕上げた料理を「和風ハンバーグ」と称する場合もあるので、はっきりと線引きはできないというのが実情です。
つみれ、つくねを使ったDELISH KITCHENのレシピ
つみれのレシピ
鶏つみれのしょうが鍋
すりおろしショウガをたっぷり加えた鶏ひき肉のつみれ鍋です。あらかじめざっくり等分しておくと、効率良く肉だねを投入できます。体の芯から温まる一品。
いわしのつみれ汁
小骨の多いイワシは、フードプロセッサーを使うことでなめらかになります。おいしさのポイントは、煮立ったらしっかりアクを取り除くこと。ほくほくのつみれと旨味たっぷりの汁をお楽しみください。
つくねのレシピ
たっぷり大葉の照り焼きつくね
甘辛だれにやみつき!たっぷり大葉の照り焼きつくね
ご飯に合いそうな甘辛だれの鶏つくねレシピです。こってりとした味付けなのに、後味さっぱりの秘密は大葉にあり!箸が止まらないおいしさです。
鶏つくねの梅照り焼き
鶏ひき肉のつくねに豆腐を加えることで軽い食感になります。梅肉をくわえた照り焼きだれで、さらにさっぱりといただきましょう。程良い酸味で体が元気になりそうな一品。
つくねとつみれの違いは調理法にあり!
タネを「つくねる」という言葉が語源になったつくねと、タネを「摘み入れる」という言葉が語源となったつみれ。両者の違いは調理法にあり、材料に大きな違いはないことが分かりました。どちらか迷ったときは、どうやって調理するかを考えてみましょう。
とはいえ、厳密なルールがあるわけではありません。あまり神経質にならずに、つくねやつみれ料理のバリエーションをもっと楽しんでみてはいかがでしょうか。