米麹とは?気になる栄養素や効果についても解説!
作成日: 2024/07/02
更新日: 2024/10/02
米麹とは、日本の伝統的な食品で、米に麹菌を繁殖させたものです。発酵食品を作る際に欠かせない存在で古くから親しまれており、味噌や醤油、甘酒などの製造に使われます。最近ではその健康効果が再評価され、注目を集めています。この記事では、米麹とは何か、麹菌の種類、米麹に含まれる栄養素について詳しく解説します。ぜひ最後までご覧くささい♪
米麹とは何か?
米麹は、蒸した米に麹菌を繁殖させて作られる食品です。米麹は味噌や醤油、甘酒、塩麹など、多くの発酵食品の原料として使用されます。麹菌が米のデンプンを糖に変えることで、甘味や旨味が生まれ、風味豊かな食品が作られます。
麹菌の種類
米麹に使われる麹菌には、いくつかの種類があります。それぞれの特徴や用途について詳しく見ていきましょう。
黄麹菌(きこうじきん)
黄麹菌は、日本酒や味噌、醤油の製造に使われる代表的な麹菌です。名前の通り黄褐色をしています。この菌は、米のデンプンやタンパク質を効率よく分解することができ、、発酵の過程で豊かな香りと風味を生み出します。
白麹菌(しろこうじきん)
白麹菌は、主に焼酎の製造に使われる麹菌です。この菌はクエン酸を作り出す能力があり、雑菌の繁殖を防ぎます。そのため、焼酎の製造において非常に重要な役割を果たします。
黒麹菌(くろこうじきん)
黒麹菌も焼酎の製造に使われることが多い麹菌です。白麹菌と同様にクエン酸を作り出し、雑菌の繁殖を防ぐ効果があります。黒麹菌を使った焼酎はコクやキレなどが特徴的です。
鰹節菌(かつおぶしきん)
鰹節菌は、鰹節の製造に使用される麹菌です。鰹節に含まれる水分を引き出し、より濃厚な風味を生み出す役割をします。
米麹に含まれる栄養素
米麹には、さまざまな栄養素が含まれています。ここでは、特に注目すべき栄養素について詳しく解説します。
ビタミンB群
米麹には、ビタミンB群が含まれています。特に、ビタミンB1やB2、B6が多く含まれています。
ビタミンB₁は、水溶性のビタミンの一種で糖質をエネルギーに変える際、必要とされるビタミンです。
ビタミンB2は、ビタミンB1と同様で、水溶性のビタミンの一種です。主に脂質のエネルギー代謝に関与し、エネルギーにかわる際に補酵素として働く栄養素です。
ビタミンB6は水溶性ビタミンの一種で、たんぱく質を構成するアミノ酸の代謝や神経伝達物質の合成に関与する重要な栄養素です。
たんぱく質の摂取量に比例して、代謝に必要とされるビタミンB6の必要量も多くなります。
また、皮膚や粘膜の健康維持にも役立ちます。
ビオチン
ビオチンは、皮膚や髪の健康を維持するために必要なビタミンです。米麹に含まれるビオチンは、美肌効果や髪の健康をサポートします。また、エネルギー代謝にも関与しています。
葉酸
葉酸は、細胞増殖に必要なDNAの合成に関与している重要な栄養素です。特に妊娠中の女性にとって重要な栄養素であり、胎児の神経管を形成するのに必要とされる栄養素です。
米麹の効果
米麹には、多くの健康効果が期待されています。ここでは、米麹の主な健康効果について見ていきましょう。
消化促進効果
米麹に含まれる酵素は、食物の消化を助ける効果があります。特に、アミラーゼやプロテアーゼといった酵素が、デンプンやタンパク質を分解し、消化を促進します。
美肌効果
米麹に含まれるビタミンやミネラルは、美肌効果をもたらします。特に、ビタミンB群やビオチンは、皮膚の健康を保つために重要な役割を果たします。
腸内環境の改善
米麹は、腸内環境を整える効果もあります。米麹に含まれるオリゴ糖や乳酸菌は、腸内の善玉菌を増やし、便秘解消に役立ちます。
米麹の利用方法
米麹は、さまざまな形で利用することができます。ここでは、代表的な利用方法を紹介します。
甘酒(甘麹)の作り方
米、水、米麹の3つで簡単に甘酒を作ることができます。炊飯器で簡単に作れるレシピです。甘酒のほんのりとした美味しさをご自宅で味わってみてください♪
基本の塩麹の作り方
水、塩、米麹で塩麹を作ることができます。塩麹はお肉や魚に漬け込むだけで、食感を柔らかくし、味付けもできる万能調味料です。
白味噌の作り方
米麹があればおうちで味噌を作ることができます。塩分が少なくまろやかな味わいのレシピです。ぜひお試しください。
米麹を積極的に取り入れよう!
米麹は、発酵食品作りに欠かせない存在です。日本の伝統的な素材でしたが、近年健康効果や栄養価が再評価されています。米麹に含まれるビタミンB群やビオチン、葉酸などの栄養素は、体の機能をサポートし、健康を維持するために重要です。ぜひ、米麹を日常の食生活に取り入れてみてくださいね♪
【出典】
日本食品標準成分表2020年版(八訂)
【参照】
日本人の食事摂取基準(2020年版)
「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書「ビタミンB1」「ビタミンB2」
厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』「ビタミンB6」
厚生労働省e-ヘルスネット「葉酸とサプリメント」