くわい(慈姑)とは?おすすめレシピもご紹介
作成日: 2021/07/28
独特の見た目が特徴的な「くわい」は、おせち料理に欠かせない食材のひとつです。
くわいといえばおせち料理、というイメージが定着しているため、お正月以外は食べたことがないという人も多いかもしれません。しかし実は、くわいにはさまざまな食べ方があります。
この記事では、くわいの特徴や種類、選び方をはじめ、正しい保存方法やおすすめレシピをご紹介します。
くわいについて
まずは、くわいの特徴や選び方、保存方法を確認しておきましょう。
くわいとは
くわいは、中国原産のオモダカ科の野菜で、小さな丸い実に角が生えているような見た目をしているのが特徴です。
クワエや田草、燕尾草と呼ばれることもあります。
くわいがお正月のおせち料理に欠かせない食材となっているのは、大きな芽が出ることや芽が上に向かって伸びる様子から、「めでたい(芽出たい)」「向上する」といった言葉が連想され、縁起のよい食べ物とされているからです。
旬・産地
くわいは初秋から春先まで収穫されており、冬に旬を迎えます。
なお、全国の生産量のうち、ほとんどが埼玉県と広島県の2県で生産されています。
種類
くわいには「青くわい」「白くわい」「吹田くわい」の3種類があります。
日本で栽培されているくわいの大半が青くわいで、おせち料理に使われているのも、ほとんどがこの種類です。
芋類や栗のような食感をしており、調理済みの青くわいは肉質が柔らかいのが特徴です。
白くわいは中国の品種で、日本の店頭で目にすることはほとんどありません。
中国では一般的に使われていて、炒め物やあんかけなど中華料理にもよく使われています。
実は青くわいよりも大きく硬め、シャキシャキとした食感です。
吹田くわいは大阪府吹田で栽培されてきた伝統野菜で、万葉集にも登場するほど歴史があります。
青くわいよりも小ぶりな実は、栗のような食感と甘味があるのが特徴です。
なお「水くわい」も名前が似ていますが、今回ご紹介するくわいとは全く異なります。
水くわいは黒ぐわいの栽培変種で、食感はカリカリしています。
選び方
くわいを選ぶ際は、芽がピンとして張りがあるものを選びましょう。
また、表面につやがあり、実の部分が硬いものを選ぶのもポイントです。
保存方法
くわいを常温で保存する場合は、水につけて冷暗所に置いておきます。
水は毎日取り替えて清潔に保ちましょう。
冷蔵保存する場合は、湿らせたキッチンペーパーでくわいを包み、ポリ袋や密閉容器に入れて野菜室で保存します。
キッチンペーパーが乾燥してきたら、湿らせたものと交換してください。
くわいを使ったDELISH KITCHENのレシピ
最後に、くわいを使ったレシピをご紹介します。
【基本】
くわいの含め煮
くわいをシンプルにいただきましょう。
酒やしょうゆなどの基本的な調味料に和風顆粒だしをプラスした、和食の献立によく合う含め煮です。あっさりした味付けと食感をお楽しみください。
小粒くわいの素揚げ
くわいのほくほく食感を一層楽しめる素揚げは、ごはんのおかずとしてだけでなく、おやつ感覚でもいただけます。
塩味でも十分おいしくいただけますが、のり塩味とコンソメ味にアレンジしてみました。
【その他】
くわいと豚肉のオイスターソース炒め
オイスターソースとごま油を使った中華風の炒め物は、ごはんが進むおかずになります。
ほくほくのくわいとジューシーな豚バラ肉の組み合わせがたまりません。調味料はオイスターソースと砂糖のみなのに、仕上がりは本格的です。
くわいと鶏肉の炊き込みごはん
くわいと鶏肉で炊き込みごはんにするのもおすすめです。
鶏むね肉と鶏ガラスープの素の旨味がギュッとつまった炊き込みごはんは、食べごたえ満点ですよ。食材を切って炊飯器に材料を入れたら、ボタンを押すだけなのでとても簡単です。
おせちだけじゃない!くわいをおいしくいただこう
くわいがおせち料理に使われる理由は、大きな芽が出ることと芽が上に向かって伸びる様子がおめでたいとされているからです。
くわいには3つの種類があり、おせち料理でおもに使われているのは、青くわいということも分かりました。また、おせち料理のイメージが強いくわいですが、実はさまざまな料理に使えます。
簡単な調理でおいしくいただけるくわい、見つけたらぜひ手に取ってみてください。