フェンネルとはどんなハーブ?特徴や使い方は?
作成日: 2021/08/16
種類が豊富なハーブ。ミントやローズマリーなど、ポピュラーな種類だけでなく、珍しいハーブを店頭に並べるスーパーも増えてきました。
今回は、数あるハーブのなかでも甘い香りが特徴的な「フェンネル」について解説します。
フェンネルは店頭に並んでいることもあるため、名前は知っているという人も多いはず。特徴や使い方を知れば、手に取ってみたくなるかもしれません。
フェンネルについて
まずは、フェンネルの特徴についてご紹介します。
フェンネルとは
フェンネルはセリ科の多年草のハーブで、地中海が原産です。
食用や薬用として、古代ギリシャのローマ時代から栽培されていました。
茴香(ウイキョウ)とも呼ばれており、平安時代にはすでに中国を経由して日本にも伝わっていたのだとか。
細かくてふわふわな葉や茎は明るい黄緑色で、夏には黄色のかわいらしい花が咲きます。
フェンネルの味・香り
フェンネルは甘くスパイシーな香りと、ほんのり苦味を感じる風味が特徴です。
香りも見た目も、同じセリ科のハーブである、ディルとよく似ています。
また、中華料理で使われることの多い香辛料、八角(スターアニス)と香りが似ていることから、八角を「大茴香」、フェンネルを「小茴香」と呼ぶこともあります。
フェンネルの種類
フェンネルには「ブロンズフェンネル」と「フローレンスフェンネル(スイートフェンネル)」の2種類があります。
ブロンズフェンネル
ブロンズフェンネルは葉がブロンズ色をしており、鑑賞用として栽培されることの多い種類です。
とはいえ、フェンネルならではの甘い香りはしっかりあるので、料理やハーブティーに利用されることもあります。
白ワインビネガーに漬けておくと、美しいルビー色のハーブビネガーができることも特徴です。
フローレンスフェンネル(スイートフェンネル)
フローレンスフェンネルは日本でもポピュラーな種類で、草丈が短い一年草です。
株元が玉ねぎのように肥大化しており、育てやすいため家庭菜園で挑戦してみるのもよいかもしれません。
フェンネルの使い方
フェンネルは部位によって使い方が異なります。
それぞれの使い方をチェックしてみましょう。
葉
フェンネルの葉はハーブティーやハーブビネガーのほか、そのままサラダに入れたり香りと彩りをプラスするために料理に添えたりして使います。
また、香りをアップさせるために煮込み料理に加えることや、生臭さを消すために魚料理に使うこともあります。
株
肥大化しているフローレンスフェンネルの株元は、野菜として食べられます。
イタリアでは「フィノッキオ」と呼ばれていて、生でも加熱しても食べることができます。
生で食べるとセロリのような食感が、加熱すると玉ねぎのような甘味が楽しめますよ。
種
種はスパイスとして使われます。
「フェンネルシード」という名前で店頭に並んでおり、粒状のものだけでなくパウダー状になっているものもあります。
また、カレー屋やインド料理のレストランのレジ横などで見かける、カラフルな粒状のものもフェンネルです。
フェンネルシードを砂糖でコーティングした「ソーンフ」という食べ物で、お口直し用に置かれています。
フェンネルを使ったDELISH KITCHENのレシピ
最後に、フェンネルを使ったおすすめのレシピをご紹介します。
フェンネルとオレンジのサラダ
オレンジやカマンベールチーズを使った、色鮮やかなサラダはいかがですか。
ジューシーなオレンジとまろやかなカマンベールチーズに、フェンネルの香りが漂うおしゃれなサラダです。香ばしいクルミがアクセント。
フェンネルと豚肉のワイン煮
フェンネルを豚バラブロックやじゃがいも、白いんげん豆と一緒に白ワインで煮込みました。
レストランで提供されるような本格的な風味を楽しめますが、調味料はにんにくとバター、塩こしょうだけ。おもてなしメニューにもおすすめです。
フェンネルスープ
フェンネルの株と茎を贅沢に使ったスープです。
フェンネルの甘い香りとにんにくのスパイシーな香りが絶妙にマッチします。ベーコンの旨味が溶け込んだ香り豊かなスープは、心も体も温めてくれそうです。
フェンネルで料理がワンランクアップ!
地中海が原産のフェンネルはセリ科のハーブで、平安時代には日本にも伝わっていたといわれています。
特徴は何といっても甘くてスパイシーな香り。ハーブティーやそのままサラダにするのはもちろん、煮込み料理やスープに使えば、香り豊かなワンランク上の仕上がりにしてくれます。
また、今回ご紹介したレシピはどれも簡単なのに本格的な味わいを楽しめます。
フェンネルを手に入れたら、ぜひ挑戦してみてください。