山椒の葉とはどんなもの?保存方法やレシピをご紹介
作成日: 2021/10/18
しびれるような辛味の香辛料として人気の山椒。
山椒の実は知っていても「山椒の葉」はどんなものか知らない方も多いのではないでしょうか。山椒の葉は、スパイシーな香りが特徴で、料亭の料理などにに使われる高級食材のひとつです。
この記事では、山椒の葉の特徴や旬、保存方法やおすすめレシピをご紹介します。
山椒の葉について
山椒の葉はどのような食材なのでしょうか。
山椒の葉とは
山椒はミカン科の落葉樹で、植物全体に特有の香りがあります。
新芽、花、実、木の皮を食用とすることができ、各部位に合った食べ方があるのも特徴です。
よく目にする粉山椒は、山椒の実を粉状にしたもので、強い香りと舌がピリッとしびれるような辛さがあります。
山椒の葉は新芽の部分で、料理に彩りと香りを添えてくれる食材です。
日本のハーブとして古くから親しまれていて、春の訪れを感じさせてくれるものでもあります。
料亭の料理に用いられる高級食材で、お吸い物や天ぷらの付け合わせなどに使われています。
旬の時期になると「木の芽」とも呼ばれ、スーパーに並ぶことも多くなります。
山椒の葉と聞くとなじみがないかもしれませんが、料理に添えられているかわいらしい小さな新芽は見たことがある方も多いでしょう。
木の芽については、こちらの記事でもご紹介しています。
山椒の旬
山椒の食用部位には、新芽、花、実、木の皮があり、ぞれぞれの部位によって旬が異なります。
山椒の木は春に花が咲き、夏に青い実を付けます。
実よりも先に、新芽と花の部分が4~5月頃に旬を迎え、山椒の葉の収穫時期は春頃になります。
青山椒(山椒の実)の旬は6月頃で、収穫時期は夏頃です。
青い実は最も香りと辛味が強く、佃煮などに使われることが多くなっています。
熟した実を乾燥させて作る粉山椒は、11月頃に旬のものが出回ります。
山椒の葉の味・香り
山椒の葉の魅力は、爽やかでスパイシーな香りです。
特有の香りがあるため、日本のハーブとして使われてきました。
山椒の葉の表面にはポツポツとした点のようなものがあり、衝撃を与えると香りが広がります。
このポツポツとした部分は「油点」と呼ばれるもので、ミカン科の植物の葉に見られる特徴であり、ここに香りのオイルが溜まっています。
山椒の葉を手のひらでポンと叩くと、細胞が壊れて香り成分が外に出るため香りが強くなります。
そうすることで、シトラス系の爽やかな香りが楽しめます。
しびれるような辛味がある山椒の実に比べて、山椒の葉はピリッとした辛味があります。また、新芽特有のほろ苦さも味わえますよ。
山椒の葉の保存方法
山椒の葉は、一度にたくさん使える食材ではないため、保存方法に迷ってしまうこともあるでしょう。ここでは、山椒の葉の冷蔵保存の方法をご紹介します。
キッチンペーパーを水に浸して軽くしぼり山椒の葉を包んでから、保存袋に入れて野菜室で保存します。保存袋がない場合は、ラップでも代用できますよ。
こうすることで乾燥を防ぐことができ、香りや色をキープしながら保存がすることができます。
山椒の葉の使い方とDELISH KITCHENのレシピ
山椒の葉の使い方とレシピをご紹介します。
佃煮
山椒の葉の佃煮は、京都の伝統的な料理です。
4~5月頃になるとスーパーで山椒の葉を購入し、ご家庭で作ることも多くなっています。味付けは各家庭によって異なり、それぞれの家の味が受け継がれています。
佃煮は、山椒の葉とちりめんじゃこを、酒、しょうゆとともに鍋で煮込んで作られます。煮込む前に山椒の葉に熱湯をかけると、鮮やかな緑色になりますよ。
少し甘味を加えたい場合は、みりんを入れるのもよいでしょう。
ごはんのお供にはもちろん、おにぎりの具やうどん、そばのトッピングなど、さまざまな楽しみ方があります。
味噌
すりこぎで細かくすりつぶした山椒の葉と白味噌を和えた「山椒味噌」として食べられています。
田楽や和え物、炒め物など、いろいろな使い方ができます。
・なすとひき肉の山椒味噌炒め
ごはんが進む、なすとひき肉の山椒味噌炒めです。
豚ひき肉の旨味を吸った、トロっとしたなすの食感がたまりません。味噌と相性がよい山椒の葉を細かく刻んで入れることで、爽やかな香りが楽しめます。
・カレイの山椒味噌焼き
山椒味噌をカレイに塗ってオーブンで焼き上げます。
淡白で柔らかな身のカレイと、ピリッとコクのある山椒味噌は相性抜群。ごはんのおかずにはもちろん、お酒ともよく合います。
粉末
粉山椒は通常、山椒の実を乾燥させて作りますが、山椒の葉を粉末状にして作ることもできます。
蒲焼きにかけたり、麻婆豆腐、汁物、おにぎりなど、さまざまな料理のアクセントとして幅広く使えます。
山椒の葉は実と比べて辛味が弱いため、辛いものが苦手な方にもおすすめですよ。
乾燥させると日持ちするので、長期間保存したい場合にもよい方法です。
乾燥は、天日干しにするかレンジを使います。水分が抜けるとパリパリになるので、手でほぐしたあとにすり鉢などで粉末状にするとよいでしょう。
春の味覚!山椒の葉を楽しもう
山椒の葉は、山椒の新芽のことで春の訪れを感じさせてくれる食材です。
ほろ苦さとスパイシーな香りが特徴で、旬の時期になると木の芽とも呼ばれ、店頭に並ぶことも多くなります。
佃煮や山椒味噌、粉末状にするなど、さまざまな楽しみ方がありますよ。
今回ご紹介したレシピを参考に、山椒の葉を料理に取り入れてみてはいかがですか。