
刺身の盛り合わせに「つま」がある理由とは?役割についてご紹介
作成日: 2021/10/26
更新日: 2024/11/29
刺身の盛り合わせを注文すると、細切りにされた大根をみたことはありませんか?実はこのこの細切りの大根には名前があるんです!この記事では、この料理に添えられているものの正体と役割について解説します。
「つま」とは何?
つまとは、刺身などに用いられる「あしらい」の1つです。あしらいとは、料理を盛り付ける時にその料理の下に敷いておくものや、添えたりするもの全般を指します。あしらいには、「つま」「けん」「薬味」の3つに分類されます。ですが、一般的には料理に添えられるものや、料理の下に敷くもの全般を「つま」と呼ぶことが多いです。
「つま」「けん」「薬味」の違い
あしらいの3つ、「つま」「けん」「薬味」にはそれぞれどのような違いがあるのかみていきましょう。
つまとは、刺身などに用いられるあしらいのことです。メインの料理を引き立てるもので、つま、けん、薬味の3つに分類されます。つまには、さまざまな野菜や海藻類、食用菊などが使われ、料理に彩りを添えてくれます。
つまの特徴と役割
つまは主に刺身などの手前や横に添えらえるものです。代表的な食材は、大葉、わかめなどの海藻類、レモンやすだちなどの柑橘類、食用菊、花穂(かすい)です。
漢字では「妻」あるいは「褄」があてられ、それぞれ異なる意味が込められています。メインの食材を引き立てるつまが、主人を支える妻のようであることから、「妻」という漢字が用いられたり、お皿の端に添えられることから、端という意味をもつ「褄」が用いられることもあります。
つまは、料理全体の彩りを良くしてくれたり、刺身であれば生臭い匂いを軽減してくれたり、傷むのを防ぐ役割があります。また柑橘類などは実際に料理に使用することで味わいを酸味によってさっぱりとさせてくれる役割もあります。
けんの特徴と役割
けんは、文字通り「剣」という漢字で表すことができ、まさに剣のように食材を細い千切りにようにして盛り付けられるものです。代表的な食材は、大根やにんじん、きゅうりです。けんがあることで料理の見た目を華やかにするだけでなく、つまと同様、刺身などの生臭さを軽減してくれる役割があります。一番目にする大根の細切りも、本来は「けん」に分類されます。
薬味の特徴と役割
薬味は刺身などの料理の臭みを和らげて、おいしさを引き立たせるために用いられます。薬味の代表的な食材は、わさびやしょうが、みょうがなど風味が強い食材です。
刺身の「つま」の盛り付け方
けんやつまの使い方に決まりはないですが、刺身の性質や味に合わせたつまを選ぶことで、効果的にメインの食材を引き立てられます。
たとえば、匂いが強い刺身にしょうがを合わせると、魚の臭みを和らげられるだけでなく、しょうがの風味もたのしめます。味に対する効果だけでなく、視覚的にも美味しさを表現するため、彩りやけんの高さに気をつけるのが大切です。
刺身を盛り付けるときは、同系色の魚が隣同士にならないように配置を工夫しましょう。つまを使い、奥を高く手前を低くするのがポイントです。
最後に代表的なけんである大根の細切りの作り方を動画紹介するので、ぜひ見てみてください。
つまを使って刺身を美しく盛り付けてみよう
この記事では、つまについて解説しました。刺身と一緒につまを盛り付けると、華やかな印象になります。つまを添えることで、生臭い匂いを消したり、刺身の傷みを防いだりできますよ。
今回は、さまざまな種類のつまをご紹介しました。刺身にあったつまを用意して、きれいに盛り付けてみましょう。