刺身のつまの役割は?レシピや盛り付け方のポイントもご紹介
作成日: 2021/10/26
刺身に添えられているつまには、どのような意味があるかご存知でしょうか。
この記事では、名脇役のつまについて解説します。つまのレシピや盛り付け方もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
つまについて
つまとは、どのような意味を持つのか、由来や語源についても合わせて解説します。
つまとは
つまとは、刺身などに用いられるあしらいのことです。メインの料理を引き立てるもので、つま、けん、薬味の3つに分類されます。つまには、さまざまな野菜や海藻類、食用菊などが使われ、料理に彩りを添えてくれます。
つまの由来・語源
つまは、「妻」あるいは「褄」という漢字があてられ、それぞれ異なる意味が込められています。メインの食材を引き立てるつまが、主人を支える妻のようであることから、「妻」という漢字で表されます。
また、「褄」という漢字には、端という意味があります。つまはお皿の端に添えられることから、「褄」とも書かれるのです。
刺身の「つま」の役割
つまには、生臭い匂いを消したり、刺身の傷みを防いだりする役割があります。また、つまを添えることで彩りが良くなり、料理が華やかな印象に。効果的につまがあしらわれた美しい料理には、食欲をそそる効果もあります。
刺身で使われる「つま」の種類
刺身で使われる「つま」の種類について解説していきます。それぞれの特徴や役割に加え、レシピもご紹介しますので、ぜひ料理に生かしてみてください。
つま
つまを刺身の下に敷いたり横に添えたりして、きれいな彩りになるように盛り付けていきます。野菜や海藻類、食用菊などを組み合わせると、一皿が華やかになりますよ。
・野菜
つまには、さまざまな野菜が使われます。野菜の飾り切りを添えると、料理が華やかな印象になります。
きゅうりで松、竹、木の葉を再現してみましょう。刺身に添えるだけでなく、やサラダなどに使うものおすすめです。
大根で作る、扇と亀甲の飾り切りです。真っ白な見た目が美しく、お正月やひなまつりなどにぴったりです。
ラディッシュの飾り切りは、初級編から上級編までの3パターンをご紹介します。きれいな紅白で縁起が良いので、特別な日におすすめです。
・大葉
大葉は、葉1枚をそのまま盛り付けることが多いです。大葉に刺身を重ねると、彩りが良くなるだけでなく、魚の臭みを和らげることもできます。
・海藻類
さまざまな海藻類もつまに使われます。わかめや昆布、白とさか、赤とさかなどがミックスされた状態で添えられるのが特徴です。海藻類を添えると彩り豊かになり、コリコリとした食感も楽しめます。
・柑橘類
つまに使われる柑橘類として代表的なのは、レモン、すだち、ゆずです。脂の乗った刺身に合わせると、酸味によってさっぱりいただけます。また、柑橘類には魚などの臭みを和らげる効果もあります。
・食用菊
食用菊もつまによく使われる食材です。メジャーな黄色だけでなく、紫、オレンジなどさまざまな色の食用菊があります。食用菊を添えると、料理がパッと明るい印象になりますよ。
・花穂
小さな花をたくさんついた可愛らしい花穂(かすい)は、定番のつまです。花穂も食べると、爽やかな香りが鼻を抜けます。
けん
けんとは、「剣」を意味します。代表的な食材は、大根やにんじん、きゅうりです。野菜を非常に細かい千切りにし、剣にように鋭く立てた状態で刺身などに添えられます。
・大根
大根は、けんの食材の中でも最もよく使われます。大根をかつらむきにし、細く切ったものを剣のように立てて盛り付けます。
大根を薄くかつらむきにして、できるだけ細い千切りにするのがポイントです。盛り付ける前に冷水にさらすと、パリッとした食感になります。
・きゅうり
きゅうりもけんによく使われる食材です。きゅうりの鮮やかな緑色で、一皿が明るい印象になります。クセが少ないので、さまざまな魚と合わせられます。
きゅうりに包丁を斜めに当て、薄切りにしてから千切りにしましょう。斜めに切ると、濃い緑色の部分が均等に入ります。
・にんじん
にんじんをけんとして使うと、料理にオレンジ色が加わり、良いアクセントになります。生のまま使うので、ポリっとした食感が特徴です。
・みょうが
シャキッと爽やかなみょうがもけんに使われます。みょうがの爽やかな香りは、魚などの臭みを和らげるのに効果的です。
みょうがを縦半分に切り、千切りにしていきます。根元の部分を三角に切ると、千切りにしたときに一本一本ほぐれていくので、美しく仕上がります。
薬味
薬味の代表的な食材は、わさびやしょうがです。風味が強く、魚の臭みを消す役割があります。
生わさびは非常に香りが良く、ツンと爽やかな辛味を楽しめます。おろし器にわさびを垂直にあて、ゆっくり力を入れずにすりおろすのがポイントです。
しょうがは魚の臭み消しにぴったりの薬味です。しょうがの香りを損ねないように、皮を薄くむくのがポイントです。
刺身の「つま」の盛り付け方
けんやつまの使い方に決まりはないですが、刺身の性質や味に合わせたつまを選ぶことで、効果的にメインの食材を引き立てられます。
たとえば、匂いが強い刺身にしょうがを合わせると、魚の臭みを和らげられるだけでなく、しょうがの風味もたのしめます。味に対する効果だけでなく、視覚的にも美味しさを表現するため、彩りやけんの高さに気をつけるのが大切です。
刺身を盛り付けるときは、同系色の魚が隣同士にならないように配置を工夫しましょう。つまを使い、奥を高く手前を低くするのがポイントです。
つまを使って刺身を美しく盛り付けてみよう
この記事では、つまについて解説しました。刺身と一緒につまを盛り付けると、華やかな印象になります。つまを添えることで、生臭い匂いを消したり、刺身の傷みを防いだりできますよ。
今回は、さまざまな種類のつまをご紹介しました。刺身にあったつまを用意して、きれいに盛り付けてみましょう。