草餅ってどんな餅?おうちで作れるレシピもご紹介!
作成日: 2021/11/09
美しい緑色と、口に入れるとふわっと広がる香りが魅力の草餅。草餅の「草」は何を使っているかご存じですか。
この記事では、ほっとひと息つきたいときにもぴったりな草餅の特徴や由来、おうちで作れるレシピをご紹介します。また、草餅と同様にきれいな緑色と香りが特徴のよもぎ餅との違いについても解説するので、参考にしてみてください。
草餅について
草餅は何を使って作られるのか、どのような由来があるのか、などの特徴からご紹介します。
草餅とは
草餅はゆでたよもぎの葉を混ぜ込んだ餅のことで、餅の中にあんをつめたものもあります。草餅というと、今ではよもぎを使うのが一般的です。しかし、平安時代や江戸時代には春の七草のひとつ「御形」(母子草のこと)が使われていました。
ちなみに、桜餅を食べるイメージの強い雛祭りですが、桜餅だけでなく草餅をお供えして食べることもあります。また、雛祭りの定番である菱餅の緑色の部分には、もともと草餅が使われていました。
草餅の由来
草餅は中国から伝わったとされています。中国では古来から日本の桃の節句にあたる上巳(じょうし)の節句に、御形を練り込んだ草餅を食べる習慣がありました。御形には邪気を祓う力があるとされていたからです。
その風習が日本に伝わり、平安時代にはすでに「母子が健やかに過ごせますように」という願いを込めて御形を使った草餅を食べていたようです。
しかし、御形には母子草という別名があります。母子の幸せを願って食べる草餅に、母子草をすり潰して混ぜ込むのは縁起が悪いと考えられるようになり、御形と同じように邪気を祓う力があるとされていたよもぎを使うようになったのです。
草餅とよもぎ餅の違い
草餅とよもぎ餅、どちらもよもぎを使っているので、同じものではないかと感じますよね。確かに、現在の草餅にはよもぎが使われているので同じような印象ですが、先ほどご紹介した通り古くは草餅には御形が使われていました。
よもぎ餅はその名の通り、昔からよもぎを原材料としています。現在はどちらもよもぎを使っているため大きな違いはないものの、本来であれば原材料が違います。
草餅の作り方
最後に、おうちで作れる草餅のレシピをご紹介します。なお、白玉粉を使って作る場合もありますが、今回ご紹介するのは上新粉のみで作るレシピとなります。
蒸し器を使った作り方
生のよもぎと上新粉で作る草餅です。よく生のよもぎが手に入った場合は、ぜひお試しください。ゆでたよもぎをすり鉢ですり潰し、蒸した上新粉と混ぜ合わせて作ります。手間をかける分、風味豊かな草餅ができあがります。
レンジを使った作り方
よもぎ粉や上新粉などの材料を混ぜ合わせ、レンジで加熱をする手軽な作り方もあります。間にゆとりのある休日に、子供と一緒に作るのも楽しそうですね。よもぎ粉は大型のスーパーやインターネットで手に入れられますよ。
つぶあん・こしあんの作り方
草餅を手作りしたなら、あんも手作りに挑戦してみましょう。
つぶあん
つぶあんは、あずきを鍋でコトコト煮込み、砂糖や塩を加えれば完成です。ずきが柔らかくなるまでは、お湯が少なくなったら継ぎ足していくのがポイントです。また、砂糖や塩を加えて混ぜる際は、あずきが潰れないようにやさしく混ぜましょう。
こしあん
こしあんはまず、あずきが柔らかくなるまで鍋でゆでて、煮汁ごとフードプロセッサーで攪拌します。それからザルでこし、最後に煮立たせて塩を加えればできあがりです。々手間はかかりますが、砂糖の種類や量をお好みで調整できるので、手作りするのもおすすめです。
餅の原材料は変化していた!
現在の草餅はよもぎを使うのが一般的ですが、もともとは御形を使って作られていたことが分かりました。平安時代にはすでに日本でも食べられていた草餅には、長い歴史があるようです。
草餅はよもぎやよもぎ粉が手に入れば、おうちで作ることもできます。作っている最中から漂うよもぎの香りに癒されながら、手作り草餅に挑戦してみましょう。