DELISH KITCHEN

うるめいわしとは?生と丸干しの栄養も解説

作成日: 2021/12/28

スーパーなどで干物として売られているうるめいわし。うるめいわしとめざしは同じものなのか、まいわしや片口いわしとの違いはあるのかなど、と疑問に思っている人も多いかもしれません。

そこでこの記事ではうるめいわしの特徴や、まいわしや片口いわしとの違いを解説します。また、食べ方や栄養についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

  1. うるめいわしについて
    1. うるめいわしとは
    2. めざしとの違い
    3. まいわし・片口いわしとの違い
  2. うるめいわしの選び方
  3. うるめいわしの食べ方
  4. うるめいわしの栄養
    1. 丸干し
  5. うるめいわしに含まれている栄養の働き
    1. カリウム
    2. リン
    3. カルシウム
    4. ビタミンA
    5. ビタミンB12
    6. 葉酸
  6. うるめいわしを味わってみよう

うるめいわしについて

ここからは、うるめいわしについて詳しくみていきましょう。

うるめいわしとは

うるめいわしは、ニシン目・ニシン科に分類される魚で、目が潤んだように見えることからその名前がつけられています。旬は秋から春。鮮度が落ちやすいため、鮮魚はなかなか手に入にくく、ほとんどが干物などに加工されています。

めざしとの違い

めざしは、うるめいわしを乾燥させたもので、大型であるほど高級品といわれています。うるめいわしの産地高知県では、一本釣りした大型のうるめいわしを干物にしたものが、名産品として親しまれています。

まいわし・片口いわしとの違い

まいわしは、いわしの中でも一番大きく成長し、体側面に黒色斑点があります。片口いわしは、いわしの中で最も小型で、目が鼻先に近く、下あごが後退していることが特徴です。
うるめいわしは、目が大きく潤んでいるように見えます。いわしの中で最も大きくなる種類で、体長40cmを超えるものもめずらしくありません。

うるめいわしの選び方

いわしは「魚」に「弱い」と書くほど鮮度が落ちやすい魚なので、選び方のポイントをしっかりと抑えておきましょう。

うるめいわしの干物は、脂焼けをしておらず身がふっくらとしていて、表面がきれいなものを選びます。鮮魚の場合は身の硬さと、エラが鮮やかな赤色かどうかで新鮮さが判断できます。触ってやわらかいものや、腹が割れているものは鮮度が落ちてしまっているので、選ばないようにしましょう。

うるめいわしの食べ方

鮮度が落ちやすいうるめいわしは加熱調理向けですが、獲れたてのものは刺身でも食べられます。そのほか、フライやグリル、煮物、塩焼き、ムニエルなど幅広い調理法が用いられています。

うるめいわしの栄養

ここからは、うるめいわしの栄養についてご紹介します。

うるめいわし(生)の100gあたりの栄養を見ていきましょう。

・カロリー:124kcal
・糖質:0.3g
・カリウム:440mg
・リン:290mg
・鉄:2.3mg
・ビタミンA:130μg
・ビタミンB12: 14μg
・葉酸:16μg

丸干し

丸干し100gあたりに含まれる栄養は以下の通りです。

・カロリー:219kcal
・糖質:0.3g
・ナトリウム:2300mg
・カリウム:820mg
・カルシウム:570mg
・リン:910mg
・鉄:4.5mg
・ビタミンB12:25μg
・葉酸:44μg

丸干しは生のものと比べて、糖質以外の栄養素が多くなっていることがわかります。
※ビタミンAの数値は、レチノール当量を記載しています

うるめいわしに含まれている栄養の働き

うるめいわしに含まれている栄養には、どのような働きがあるのかをみていきましょう。

カリウム

カリウムは、人の体に必要なミネラルの一種で、細胞の浸透圧を維持する働きがあります。体内のナトリウムの排出を促進する作用があるため、塩分のとりすぎを調節してくれます。

リン

リンは骨や歯の形成に欠かせないミネラルです。また、細胞膜や核酸の構成成分になったり、pHの調整や浸透圧を保つ働きもあります。

カルシウム

カルシウムは、丈夫な歯や骨を作るのに欠かせない栄養素です。人体に最も多く含まれているミネラルで、99%が骨や歯に、残りの1%は血液や組織液、細胞に存在しています。

カルシウムについては、ごちらの記事で詳しく解説しているので合わせてご覧ください。

鉄は、人体に必要なミネラルの一種です。鉄が不足すると「鉄欠乏性貧血」を起こします。食品中の鉄はへム鉄と非へム鉄に分けられていて、動物性食品はへム鉄、植物性食品は非へム鉄という形で存在しています。

鉄の働きや含まれる食べ物については、こちらの記事で詳しくご紹介していますので、合わせてご覧ください。

ビタミンA

人体の機能を正常に保つために必要な脂溶性ビタミンの一種です。ビタミンAには「視覚機能の健康を保つ」「皮膚や粘膜を正常に保つ」「活性酸素を除去する」といった働きがあります。

ビタミンAについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

ビタミンB12

ビタミンB12は、たんぱく質の合成やアミノ酸の代謝に関わる水溶性ビタミンです。また、正常な赤血球の生成に不可欠な栄養素でもあります。

葉酸

葉酸は新しい細胞を合成するとき、細胞の遺伝子情報がつまっているDNAを合成するための補酵素として働きます。そのため、細胞の増殖が盛んな胎児の発達に必要不可欠な栄養素です。妊娠中は積極的に摂取するようにしましょう。

葉酸については、こちらの記事をご覧ください。

うるめいわしを味わってみよう

うるめいわしは鮮度が落ちやすく、めざしとして加工されて出回ることが多い魚です。おいしい魚として知られていて、高知県の1本釣りのめざしは高級品として扱われています。カリウムやリン、鉄、カルシウムなどの栄養も含まれているので、ぜひ食べてみてください。

【出典】
・日本食品標準成分表 2020年版(八訂)
【参考】
・厚生労働省 e-ヘルスネット カリウム
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html)
・厚生労働省 e-ヘルスネット リン
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-038.html)
・厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』ビタミン B12 
(https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/07.html)(2021/12/28)

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