煮干しの栄養とは?カロリーや糖質・レシピもご紹介
作成日: 2022/02/08
和食に欠かせないだしをとれる食材のひとつである煮干し。田作りや佃煮などで丸ごと食べることもあるでしょう。そんな煮干しですが、どのような栄養が含まれているのか知らないこともあるかもしれません。
この記事では、煮干しの栄養について詳しく解説します。また、カロリーや糖質、だしのとり方などのレシピもあわせてご紹介します。
煮干しの栄養
煮干しに含まれるさまざまな栄養についてご紹介します。
たんぱく質
かたくちいわしの煮干し、100gあたりに含まれるたんぱく質は以下の通りです。
・たんぱく質…64.5g
たんぱく質はアミノ酸の重合体であり、筋肉、臓器、皮膚、毛髪などの体を作る成分です。また、体を調整する成分であるホルモン、酵素、抗体などもたんぱく質から作られています。
三大栄養素といわれているたんぱく質、炭水化物、脂質はエネルギーの源となる栄養です。しかし、たんぱく質はほかの栄養から体内で合成できないため、必ず食品から摂取しなければなりません。筋肉などを作る栄養なので、たんぱく質を含み手軽に食べられる煮干しは筋トレ中などにぴったりの食材です。
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カルシウム
かたくちいわしの煮干し、100gあたりに含まれるカルシウムは以下の通りです。
・カルシウム…2200mg
カルシウムは人体に最も多く含まれるミネラルで、骨や歯を形成します。体重の1~2%を占め、99%が骨と歯に存在し、残りの1%が含まれるのは血液や組織液、細胞などです。
カルシウムが不足すると骨粗鬆症、高血圧、動脈硬化などの原因となる可能性があります。ビタミンDを摂取することでカルシウムの吸収が促進されるため、一緒にとると効率がよくなります。
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鉄
かたくちいわしの煮干し、100gあたりに含まれる鉄は以下の通りです。
・鉄…18.0mg
鉄は人体に必要なミネラルの一種です。成人の体内に存在する約3~5gは、70%が赤血球のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンに存在しています。残りの30%は肝臓や骨髄、筋肉などへ貯蓄鉄として蓄えられます。
鉄が不足することで引き起こされるのが鉄欠乏性貧血です。貧血になると頭痛、食欲不振、集中力の低下などの症状が表れます。
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ビタミンD
かたくちいわしの煮干し、100gあたりに含まれるビタミンDは以下の通りです。
・ビタミンD…18.0μg
ビタミンDは健康な骨や歯を維持するために欠かせない、脂溶性ビタミンのひとつです。カルシウムの吸収促進、骨の成長促進など重要な役割があります。
また、ビタミンDには免疫機能を調整する働きがあります。体内に侵入したウイルスや細菌などに対しての過剰な免疫反応を抑制し、必要な免疫機能を促進することがわかっています。
DHA
かたくちいわしの煮干し、100gあたりに含まれるDHA(必須脂肪酸)は以下の通りです。
・DHA…320mg
DHAは必須脂肪酸の一種で、体内で合成できないため食べ物から摂取する必要があります。脳や網膜などの神経系に含まれている栄養であり、神経細胞を活性化させ、記憶力や学習能力の向上に役立つことで知られています。
EPA
かたくちいわしの煮干し、100gあたりに含まれるEPA(必須脂肪酸)は以下の通りです。
・EPA…260mg
EPAはIPA(イコサペンタエン酸)とも呼ばれており、必須脂肪酸の一種です。体内で合成できないため、食べ物から摂取する必要があります。体内の血液のめぐりをスムーズにすることから動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を予防する働きがあることで知られています。
タウリン
煮干しにはタウリンが含まれています。タウリンは、たんぱく質が分解される過程でできるアミノ酸に似た物質です。煮干し以外にも貝類やイカ、タコといった軟体動物に多く含まれています。
胆汁酸と結びつくことでコレステロールを消費して減らすほか、心臓や肝臓の機能を高めたりインスリンの分泌促進、視力の回復、高血圧の予防など、さまざまな効果があるといわれています。また、母乳の中にも多く含まれ、乳児の発達に関わっています。
タウリンは人間の体内でも作り出せます。しかし必要量には足りないため、食べ物から取り入れる必要があります。
煮干しのカロリーと糖質
かたくちいわしの煮干し、100gあたりに含まれるカロリーや糖質は以下の通りです。
・カロリー…298kcal
・糖質…0.3g
DELISH KITCHENの煮干しを使ったレシピ
煮干しを使ったレシピをご紹介します。
煮干しだし
基本的なだしである、煮干しだしの作り方です。初めて挑戦する場合も沸騰しないように気をつけることでおいしいだしを作れますよ。完成したら、みそ汁や煮物などに使ってみましょう。
アーモンド田作りメープル風味
アーモンドやメープルシロップを使った、おやつにもぴったりの田作りです。アーモンド以外のナッツでもおいしく作れますよ。香ばしく、バターの風味もたまりません。
煮干しにはさまざまな栄養が含まれている
煮干しにはたんぱく質やカルシウム、鉄、ビタミンDなど、体を作るうえで欠かせないさまざまな栄養が含まれています。それぞれの栄養の働きについても知っておくと参考になりますよ。
汁物や煮物のだしとして使ったり、料理にアレンジしたりなどいろいろな食べ方で味わうことができるので、ご紹介したレシピを参考に煮干しを活用しましょう。
【出典】
・日本食品標準成分表 2020年版(八訂)
【参考】
・厚生労働省 e-ヘルスネット タウリン
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-017.html)
・厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』ビタミンD
(https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/10.html)
・厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』オメガ3系脂肪酸
(https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/10.html)(2022/02/08)