
クロテッドクリームとは?代用品の作り方もご紹介!
作成日: 2020/05/30
更新日: 2025/05/12
イギリスの伝統的なアフタヌーンティーに欠かせないスコーン。そんなスコーンにのせて楽しむのが「クロテッドクリーム」です。濃厚なコクのあるクロテッドクリームは、果物の甘酸っぱいジャムとの相性も抜群です。
こちらの記事では、クロテッドクリームの特徴や使い方、クロテッドクリームの代用品などについてご紹介します。

クロテッドクリームとは?
「クロテッドクリーム(Clotted cream)」とは、イギリスデボン州、コーンウォール州で伝統的に作られている乳製品です。特に、デボン州では2000年以上も作り続けられている歴史あるクリームなのです。デボン州では「デボンシャークリーム」、コーンウォール州では「コーニッシュクリーム」とも呼ばれています。
スコーンなどの焼き菓子と相性の良いクロテッドクリームはバターよりもさっぱりとしていて、泡立てた生クリームよりはコクを感じる濃厚さがあります。見た目はもったりとしたホイップクリームのようですが、味は思ったよりも牛乳っぽさを感じません。脂肪分の高い牛乳を煮詰めて一晩寝かせ、表面に固まった脂肪分を集めて作られます。
クロテッドクリームは開封すると日持ちがしないので、開封後は早めに食べきるようにしましょう。また、クロテッドクリームは冷凍保存には適していません。冷凍後に解凍すると水分と油分に分離してしまうため、冷蔵庫で保存し料理に加えるなどして早めに使い切ることをおすすめします。
クロテッドクリームのおすすめの使い方とは?
クロテッドクリームと一緒に食べる代表的なものがスコーンです。アフタヌーンティーに欠かせないクロテッドクリームですが、イギリスではスコーン・ジャム・クロテッドクリーム・紅茶のセットのことを「クリームティー」と呼びます。クリームティーはアフタヌーンティーよりも気軽に楽しめるお茶として、多くの人に親しまれています。
クロテッドクリームの食べ方は地域によっても異なり、デボン州ではスコーンにクロテッドクリームをつけてからジャムをのせる一方、コーンウォール州ではジャムの上からクロテッドクリームをのせるのが一般的です。
また、スコーン以外の使い方としては、バターのようにパンケーキやパン、クラッカーなどにそのまま塗ったり、カレーやシチューなどの煮込み料理の隠し味として使ったりなどが挙げられます。
ディップを作るときのベースに使うのもおすすめです。少量をオムレツに加えると、クロテッドクリームのコクを生クリームのように生かすことができるでしょう。
生クリームやバターとの違いは?
クロテッドクリームは、バターと生クリームの中間のような存在で、乳脂肪分は約60%とされています。
バターの乳脂肪分が約80%、生クリームが約40%であるのに対し、クロテッドクリームはその中間に位置し、バターほど重くなく、生クリームよりもコクがあります。
そのため、スコーンに塗るのに最適で、イギリスのアフタヌーンティーには欠かせない存在です。
製法も異なり、クロテッドクリームは脂肪分の高い牛乳を加熱して一晩寝かせ、表面に凝固した乳脂肪分を集めて作られます。
この独特の製法により、なめらかで濃厚な味わいが生まれます。
クロテッドクリームがない時の代用方法をご紹介
生クリームで代用する方法
いろいろと使えるクロテッドクリームですが、スーパーなどで手に入らないこともあるでしょう。そのような場合は、市販の生クリームで代用をするのがおすすめです。
用意するのは脂肪分が高めの生クリームだけ。脂肪分の高いものを使うことで、よりなめらかな食感に仕上げることができるのです。
作り方はとっても簡単で、冷蔵庫でよく冷やした生クリームを煮沸消毒した蓋つきの瓶に入れて振るだけです。
瓶をしばらく振り続けていると、だんだんと液体状からもったりとしたクリーム状へと変化していきます。ホイップクリームよりも少し固め、バターよりも少しやわらかい食感になったら完成です。
この状態からさらに瓶を振り続けるとバターになってしまうので気をつけましょう。
また、こちらのクリームもあまり日持ちがしないため、冷蔵庫で保存し早めに食べきりましょう。
詳しい手順はこちらの動画をご覧ください!
クロテッドクリームを使ったデリッシュキッチンのレシピ
クロテッドクリームのクッキー
クロテッドクリームを使い、風味豊かな一品に仕上げました!お好みでチョコチップなどを加えたアレンジもオススメです。
クロテッドクリームパウンド
お好みでクロテッドクリームやジャムを添えてお召し上がりください!
クロテッドクリームスコーン
本格的なサクサクスコーン♪粉類とバターをそぼろ状に切り混ぜることが食感良く作るポイントです。
ティータイムを優雅なものにしてくれるクロテッドクリーム
日本ではあまり馴染みのないクロテッドクリームですが、本場イギリスではティータイムに欠かせないものです。濃厚なクリームとジャム、スコーンの組み合わせは、きっとやみつきになることまちがいありません。
お店で購入できない場合は家庭でも似たようなクリームを作ることができるので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。