コシアブラとは?食べ方や保存方法もご紹介
作成日: 2022/07/26
更新日: 2022/07/28
春を感じられる山菜。そのなかでもコシアブラと呼ばれる山菜があるのをご存知でしょうか。あまり知名度はないかもしれませんが、コシアブラは「山菜の女王」と呼ばれている山菜です。
そこで本記事では、コシアブラの特徴、食べ方などをご紹介します。おすすめの食べ方やレシピもご紹介していますので、コシアブラが手に入った際は、ぜひ参考にしてみてください。
コシアブラについて
ここからはコシアブラについて詳しくご紹介します。
基本情報
コシアブラはウコギ科の一種です。早春に伸びる若芽を山菜として食べます。コシアブラの食感は軽く、ほろ苦い独特な風味があることが特徴です。名前の由来は、コシアブラの木の樹脂を、塗料として使用していたことから名付けられたといわれています。
コシアブラは沖縄以外の全国の里山などに自生する落葉高木です。市場にあまり出回らないため、スーパーなどで見かけることはあまりないでしょう。しかし、市販の苗は比較的手に入りやすいため、家で栽培することも可能です。
収穫時期
コシアブラは産地によって旬の時期が変わるのが特徴です。かといって通年手に入るわけではなく、一般的には4月〜5月の季節限定で手に入れやすくなっています。
九州から中部地方あたりの平地では、4月上旬が旬です。東北地方では、5月初旬から下旬ごろにかけて旬を迎えます。標高の高い場所では、6月頃まで収穫が可能です。
コシアブラの選び方
次は、コシアブラの選び方についてご紹介します。選び方は大きく2つです。
芽が出たばかりのもの
枝の先に芽が出始めたものは、筆を空に向けて立てているような形をしています。この状態は「筆葉」と呼ばれており、珍しいものとして大切にされています。
この葉の柄が広がる前の状態が、美味しいコシアブラの特徴です。選ぶときにはこちらのポイントをおさえておくと良いでしょう。
葉の柄が広がる前のもの
芽が出た後に少し成長して、ハカマからまっすぐに伸びた新芽も食べられます。柄が広がってしまうとえぐみがでてきてしまうので、柄が広がる手前のものを選ぶようにしましょう。
保存方法
次は、保存方法についてご紹介します。
冷蔵保存
コシアブラはあまり日持ちしません。ぬらした新聞紙やキッチンペーパーなどで乾燥しないように包み、穴をあけたポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存します。香りを楽しむ山菜のため、2〜3日で食べきりましょう。
冷凍保存
長期間保存したい場合は、冷凍保存することも可能です。冷凍保存する場合は、1分半ほど固めに塩茹でをして、水にさらしてアクを抜いた後、キッチンペーパーでよく水気を拭き取りましょう。小分けにしてラップなどで包み、冷凍用保存袋に入れて保存します。保存可能な期間は2〜3週間程度です。
コシアブラの下ごしらえ
コシアブラを食べるためには下ごしらえが必要です。根元の固い部分を切り落とし、根元にある葉の部分(はかま)を取り除いて洗います。
そのあとの手順は以下のとおりです。コシアブラの下ごしらえは、ワラビやフキに比べると比較的簡単にできますよ。
茹でる場合
コシアブラを茹でて食べる場合は、アク抜きが必要です。鍋にたっぷりの水を沸騰させて塩を入れ、コシアブラを入れて中火で2分ほど茹でます。そのあとすぐに水に10分ほどさらして、しっかりとアクを抜きましょう。水気をしぼってから調理できます。
筆葉状態のコシアブラは柔らかくアクも少ないので、熱湯にさっとくぐらせる程度で大丈夫です。茹でたコシアブラは和え物やおひたしにしても美味しく食べられます。
揚げる・炒める場合
揚げたり炒めたりする場合は下ゆでせず、そのまま調理が可能です。そのまま天ぷらにしたり、炒め物にしたりするとアクをうまみとして楽しめます。
コシアブラの美味しい食べ方
コシアブラの食べ方は和食がおすすめです。天ぷら、和え物やおひたし、炒め物、炊き込みご飯や混ぜご飯と、さまざまな料理に合います。ニンニクや油とも相性がよく、洋風の炒め物やパスタなどにもぴったりです。
コシアブラを使ったDELISH KITCHENのレシピ
ここからは、コシアブラを使ったDELISH KITCHENのレシピをご紹介します。
コシアブラとじゃこ混ぜご飯
コシアブラのほろ苦さとじゃこのうまみが楽しめる緑色の混ぜごはんのレシピです。ほんのりとごま油の香りも楽しめます。
コシアブラのごま和え
コシアブラをごまであえたレシピです。香ばしいごまの風味と、コシアブラのほろ苦さを楽しめます。
コシアブラと豚肉の甘辛炒め
甘辛の味付けとコシアブラの苦みを感じられる炒め物のレシピです。タケノコの食感が楽しく、にんにくの香りでご飯がすすみますよ。
コシアブラを食べて季節を感じよう!
コシアブラの旬は4月〜5月頃までと短く、市場でもなかなか出回っていないので手に入りにくいですが、和え物やおひたし、天ぷらなどさまざまな料理で楽しめます。
コシアブラが手に入ったら、本記事でご紹介したレシピを参考に、春のうまみを楽しんでみてはいかがでしょうか。