
生蕎麦とは?生そばや半生そば、乾そばとの違いもご紹介!
作成日: 2022/08/31
日本の伝統的な麺料理であるそばは、実は様々な種類があります。今回はその中でも生蕎麦(きそば)について詳しくご紹介します。
生蕎麦(きそば)について
「生蕎麦」はあまり耳なじみのない言葉かもしれませんが、実は昔から存在する歴史の深いそばです。その成り立ちなどについて、ご紹介します。
生蕎麦とは
生蕎麦の読み方は「きそば」で、もともと「つなぎの小麦粉などを一切加えず、そば粉100%で作られたそば」を指します。
つまり「十割そば」のことを指すのですが、現在ではそば粉8割に小麦粉2割を加えた二八そばについても「生蕎麦」と呼ばれることがあります。また、二八そばほどでなくても、そば粉にほんの少しだけつなぎを加えたそばのことを「生蕎麦」と呼ぶこともあります。
生蕎麦の歴史
そばは縄文時代から存在したといわれており、江戸時代前期までは、100%そば粉のみで作られていました。つまり、全てのそばが生蕎麦でした。
そこから小麦粉をつなぎとして用いるようになったのは、江戸時代中期以降です。ぷつぷつと切れやすいそばのつなぎをよくするために小麦粉を加えるようになり、比較的安価に作られることや、二八そばのなめらかなのどごしが人気となり、二八そばが一般的になりました。
その際、高級店では混じりけのない「そば粉のみのそば」であることを強調するためのキャッチフレーズとして「生蕎麦」という言葉を使うようになったといわれています。
しかし、江戸幕末には二八そばを提供していた店舗も「生蕎麦」の言葉を掲げるようになり、そば粉や小麦粉の割合にかかわらず「蕎麦」を指す言葉と変化していきました。
生そば(なまそば)とは
「生そば」は、ゆでる前の生めんや、乾麺と比較して生麵・ゆで麺などの水分を多く含む麺のことを指します。「生そば」という表記は昭和50年代あたり、生そばがスーパーなどに多く出回るようになったころに登場したといわれています。
「生そば」は短時間でゆでられる利点がありますが、その分のびやすいためゆですぎないように配慮が必要です。また、乾麺と異なりカビや雑菌が繁殖しやすいため日持ちはしないこと、冷蔵保存が必要であることが特徴です。
そばの風味がよく香り高いことから、ざるそばなどそば本来の味わいを楽しむには最適です。
半生そば(はんなまそば)とは
半生そばは、生そばの風味を可能な限り残しつつ、生そばよりも長く保存が可能なように処理されたそばのことを指します。
水分が多いと日持ちがしづらいため、加工によって水分を減らしたり、蒸気殺菌などを施したりなどして常温保存を可能にしています。
生そばに比べて日持ちすることが利点で、そばの風味も残っているため贈答用などに適しています。
しかし、生そばよりはそば独特の香り、風味が失われやすい傾向があります。
乾そば(かんそば)とは
乾そばは、「干しそば」とも呼ばれることもあり、スーパーなどでよく見かける一般的な乾麺のそばです。
常温保存が可能で非常に日持ちがするため、使用勝手が良く、ゆでてものびにくいため手軽に調理することができます。のびにくさから、温かいそばにも適しています。
しかし、生そば、半生そばよりもさらにそばの風味は少ないことが多いです。
そばを使ったDELISH KITCHENのレシピ
以下のDELISH KITCHENのページでは、定番の温・冷そばからアレンジのきいたエスニックそばまで、様々なそばのレシピを紹介しています。その日の気分に合わせて、自分好みのそばレシピを見つけることができますよ。
特徴を知って様々なそばを楽しもう!
今回ご紹介したように、生蕎麦や二八そばの食感の違いを楽しんだり、生そばや乾そばを用途によって使い分けたり、ライフスタイルに合うそばを楽しんでみてくださいね。