「求肥」とは?お餅との違いや和菓子に欠かせない理由・作り方までご紹介!
作成日: 2024/05/10
更新日: 2024/05/15
和菓子作りには欠かせない「求肥」という材料をご存知でしょうか。求肥は和菓子の伝統的な製法を支える重要な役割を果たしています。今回は求肥の基礎知識から作り方、代表的な求肥入り和菓子までを徹底解説します。和菓子の奥深さを感じてみてください。
求肥の基本知識
求肥は、もち米を原料とした和菓子の材料で、独特の弾力と優しい甘さが特徴です。ここでは、求肥の基本的な情報と、その食感や味わいについて解説します。
求肥とは?
求肥とは、もち米や白玉粉を水や水あめ、砂糖を加えて練り上げたもので、和菓子の中でも特に柔らかく、とろっと伸びる食感が楽しめます。その優しい甘さと独特の食感は、多くの人々に愛されています。
見た目がよく似たお餅との違いはなんでしょうか。お餅は主な原料は米で、作り方は米を蒸してから杵(きね)で搗いて生地を作り、丸めて形作ります。
一見見分けがつきにくい求肥とお餅ですが、原材料や作り方に違いがあるようですね。
求肥の作り方
自宅で求肥を作る方法はいくつかありますが、ここでは伝統的な3つの作り方をご紹介します。
水練り
水練りは、もっともシンプルな求肥の作り方です。もち米粉と水を混ぜ合わせ、火にかけて練り上げます。この方法で作る求肥は、柔らかく滑らかな食感が特徴です。
ゆで練り
ゆで練りは、もち米粉を練ったあとにゆで、その後水あめや砂糖を加える方法です。より柔らかい食感の求肥ができます。
蒸し練り
蒸し練りは、もち米粉を練ったあとに蒸してから練り上げる方法です。この方法で作る求肥は、水練りに比べて日持ちしやすいのが特徴です。
求肥が和菓子に欠かせないのはなぜ?
求肥は生地に適度なねばりやとろみを出す働きがあり、それが和菓子本来の食感を生み出す大きな要因となっています。
求肥は生地の風味や食感を良くする役割があり、本格的な和菓子作りには欠かせない伝統の素材なのです。
求肥を使う和菓子
求肥は数多くの和菓子に使われています。代表的なものをいくつかご紹介しましょう。
大福
小豆あんを求肥で包んだ和菓子が大福です。求肥のおかげでなめらかな食感に仕上がり、あんと餅の風味のバランスが絶妙です。
練り切り
上用に使う求肥は、切り分けて様々な形に練り伸ばされます。桜形の「練り切り」はその典型例で、季節の行事菓子としても親しまれています。練り切りの美しい姿は、求肥のなめらかな伸びの良さが生み出したものです。
羽二重餅
福井県の銘菓である羽二重餅は、蒸したもち米粉に水あめや砂糖を加えて練り上げた求肥菓子で、なめらかで上品な味わいが特徴です。
このように、求肥は和菓子の基本的な食感や風味に大きく影響を与えています。本格的な製法には欠かせない素材であり、その種類や作り方を変えることで、様々な和菓子を生み出せるのです。
求肥の作り方
自宅で簡単に作れる求肥のレシピをご紹介します。手作りの求肥は、市販のものとは一味違う風味と食感が楽しめます。ここでは、基本的な求肥の作り方をステップごとに解説していきますので、ぜひチャレンジしてみてください。
材料【約350g分】
・白玉粉 : 100g
・砂糖 : 100g
・水 : 200cc
・片栗粉 : 適量(作業用)
手順
①耐熱容器に白玉粉、砂糖、水を入れ、ダマがなくなるまでしっかりと混ぜ合わせます。この時点でしっかりと混ぜることが、滑らかな求肥を作るポイントです。
②ラップをせずに600Wの電子レンジで3分加熱します。加熱後は、木べらでグルグルとよく混ぜましょう。この工程で求肥のもちもちとした食感が生まれます。
③再びラップをせずに電子レンジで1分加熱し、求肥が半透明になるまでしっかりと練ります。この時、熱いので火傷には十分注意してください。粗熱が取れるまで待ちます。
④バットに片栗粉を敷き、加熱した求肥をのせます。求肥がくっつかないように、上からも片栗粉をかけて全体にまぶします。この片栗粉が求肥を扱いやすくするため、適量を使用してください。
【ポイント】求肥作りの際には、片栗粉が重要な役割を果たします。もし片栗粉が手元にない場合は、コーンスターチで代用することができます。コーンスターチは求肥の表面をサラサラに保ち、扱いやすくする効果があります。
詳しいレシピ動画はこちら
より詳しい手順を知りたい方は、こちらのレシピ動画をご覧ください。動画を見ながら一緒に作ると、より分かりやすく求肥作りを楽しむことができます。
求肥はもちっと柔らかな食感で和菓子に欠かせないもの!
今回は、自宅で簡単に作れる求肥のレシピをご紹介しました。求肥は和菓子作りには欠かせない素材であり、手作りすることでその魅力をより深く味わうことができます。このレシピを参考に、ぜひ自宅で本格的な求肥を作ってみてください。そして、作った求肥を使って、さまざまな和菓子に挑戦してみるのも楽しいですよ。