そうめんに薬味が必要な理由とは?薬味の役割をご紹介
作成日: 2021/02/07
「そうめん」をお店で注文すると、必ず薬味が添えられています。なぜそうめんには薬味が必要なのでしょうか?
今回は、「薬味の役割」と「薬味の種類」などを簡単にご説明し、そうめんにはなぜ薬味が必要なのかを説いていきたいと思います。
また、「料理別のおすすめの薬味」や「薬味を使ったレシピ」もたくさんご紹介しますので、ぜひ薬味を使ったおいしい料理にチャレンジしてみてください。
薬味について
薬味は料理の味を引き立ててくれる名脇役で、料理によっては無くてはならないものです。
そこで、薬味について「薬味とは」と「薬味の役割」の二つの観点から詳しくご紹介します。
薬味とは
薬味とは料理に独特の香りや辛味、酸味、ポイントとなる味を加えてくれる香味野菜や香辛料などをいいます。料理の脇に添えられることが多く、その多くは少量でも料理全体の味を引き立ててくれる効果があります。
そもそも薬味という言葉は、医学用語が変化したものです。
中国では「食物には甘味、酸味、塩味、苦味、辛味の五つの味があり、それぞれの味別に薬効のある食べ物がある」という考えがありました。この中国の五味が日本では薬味と呼ばれるようになり、日常の食事に取り入れられるようになったといわれています。
薬味の役割
そうめんなどの淡泊な味わいの料理は、麺つゆだけの味ではすぐに物足りなくなってしまいます。ですが、ネギやショウガなどの薬味を添えて食べることで、料理に薬味の味と香りが加わりさらに味わいが深くなります。
また、見た目がシンプルな料理でもさまざまな彩りの薬味を添えたり、上に乗せたりすることで、豪華でおいしそうに見える効果もあります。
このように、薬味には「料理の味や風味、彩りを引き立てる効果」があります。
また、薬味には魚や肉の臭みを取る作用があります。
刺身の薬味としてよく添えられるワサビやショウガ、ニンニクは、これらの効果が期待できるといわれています。そのため、生ものには薬味を添えるのがいつの間にか習慣になってきたと思われます。
薬味の種類
それでは、代表的な薬味をいくつかご紹介します。
ネギ
ネギの種類を大きく分類すると、東日本地域で出回っている白ネギと西日本地域で出回っている青ネギに分けることができます。
白ネギも青ネギも薬味として食べる場合は、小口切りにして食べることが多いようです。
麺類や丼物、鍋物、刺身などの薬味として幅広く利用されている野菜です。
ショウガ
ショウガを薬味として使う場合はすりおろして「おろしショウガ」として食べます。
ショウガにはその独特で爽やかな香りと辛味があり、うどんや焼き魚、天ぷら、豆腐料理、馬刺しなど、さまざまな料理の薬味として利用されています。
また、魚の生臭みを取る効果もあるので、しめ鯖やかつおのたたきなどにおすすめです。
ワサビ
ワサビにはツンと鼻をつく独特の辛みと華やかな香りがあります。
ワサビはきめ細かくすりおろすほど細胞が壊れて辛味成分が生成されるため、薬味として使う場合は必ずすりおろして使います。
すりおろしわさびは、刺身のように生で食べる食品には欠かせない薬味です。
他にもそばやお茶漬けなどの薬味としても利用されています。
ニラ
炒めても茹でてもおいしいニラですが、粗みじん切りにしてしょうゆダレと合わせて薬味として利用されることもあります。
ニラ独特の風味と鮮やかな緑が、メインの料理のおいしさを引き立ててくれます。
大根
大根を薬味として使う場合は、おろして「大根おろし」として食べます。
大根おろしはそばやうどん、焼き魚、焼き肉、鍋物、天ぷらなどの薬味として広く利用されています。
しゃぶしゃぶなどの鍋物などによく利用されている「紅葉おろし(もみじおろし)」はこの大根おろしと唐辛子を合わせておろしたもので、ピリリと辛く綺麗なオレンジ色をした薬味です。
ミョウガ
ミョウガには独特の香りとシャキシャキとした食感があります。
ミョウガはそうめんや冷ややっこ、湯豆腐など、いろいろな料理の薬味として利用されています。
ミョウガを薬味として利用する場合はその食感を活かすため、繊維に沿って切る千切りが一般的です。
唐辛子
唐辛子は、舌を熱く感じさせる辛味成分を持つ薬味です。
唐辛子を薬味として利用する場合は、実を乾燥させて粉末にしたものや輪切りにしたものが販売されていますので、それを料理に振りかけて使用します。
唐辛子は他の薬味の粉とミックスさせて七味唐辛子として利用することもあります。
大葉
大葉はシソという名で販売されることもある緑の葉野菜です。
独特の香味があり、薬味で利用する場合は細い千切りにします。
大葉はそうめんやひやむぎ、刺身、豆腐料理などのさっぱりした和食に良く合います。
辛子
辛子は種子をすりつぶして粉末状にし、それに水を加えて練ったものを使います。
鼻にツンと来るような強い刺激のある辛みがあります。
辛子は納豆やおでんの薬味として良く利用されています。
白ゴマ
白ゴマは洗いゴマを炒ったもので、「炒りゴマ」として販売されています。
薬味として使用する場合は、炒りゴマをそのまま料理に振りかけて食べるか、軽くすって「すりゴマ」として利用します。
白ゴマは麺類や肉料理などに香りとコクをプラスさせてくれる薬味です。
三つ葉
三つ葉は葉や茎の部分を軽く刻んで薬味として使います。
独特で爽やかな香りがあり、汁物やひつまぶし、丼物などの薬味としてよく利用されています。
海苔
海苔には海藻独特の香りとパリパリとした歯ごたえがあります。
薬味として利用される場合は、海苔をもみほぐして細かくした「もみ海苔」と、細く刻んだ「刻み海苔」があり、そばや丼物、ひつまぶしの薬味としてよく利用されています。
ニンニク
ニンニクには独特の強い香りがあります。
特に生魚や生肉の刺身などに、ニンニクのすりおろしを薬味として添えることが多いようです。
料理別おすすめの薬味
それでは、それぞれのメニューに適した薬味をご紹介します。
そうめん・ひやむぎ
ネギ、ショウガ、ミョウガ、大根おろし、大葉、白ゴマ
そば
ネギ、ワサビ、大根おろし、唐辛子、白ゴマ、海苔
かつおのたたき
ネギ、ショウガ、ニンニク、大葉、ミョウガ
冷奴・納豆
ネギ、大葉、ショウガ、辛子
おでん
辛子
しゃぶしゃぶ
紅葉おろし、ネギ、白ゴマ
焼肉
ネギ、大根おろし、白ゴマ
ひつまぶし
ワサビ、ネギ、三つ葉、海苔
薬味を使ったDELISH KITCHENのレシピ
ひやむぎのピリ辛香味つけ汁
さっぱりとしたひやむぎを、ネギとショウガが入ったピリ辛のつけ汁でおいしく食べるレシピをご紹介します。
そうめんや稲庭うどんにも良く合うつけ汁です。
薬味たっぷり冷やしうどん
冷凍うどんを使って時短で作る冷やしうどんはいかがでしょう。
ミョウガやネギ、ショウガの香りがたまらない、薬味たっぷりのレシピです。
薬味チャーハン
食欲が無いときでも、薬味の香りと梅干の酸味でさっぱりと食べることができるチャーハンをご紹介します。
卵とご飯、マヨネーズを炒める前に混ぜ合わせておくので、パラッとした仕上がりになります。
たっぷり薬味の水餃子
もちもちとした水餃子をたっぷりの薬味で食べてみてはいかがですか。
餃子のあんの中にもたくさんの薬味野菜が入っていますので、いつもとは違う香り高い水餃子を楽しむことができます。
ブリの和風マリネ
ブリのお刺身をたっぷりの香味野菜と一緒にあえて食べてみてはいかがでしょう。
脂がのったブリをさっぱりと食べることができます。野菜が少し足りないと思うときにもおすすめです。
薬味たっぷり冷奴
冷奴に合う薬味を刻んで全部乗せてみました。
冷奴にする豆腐はいつもよりも少し贅沢なものを選び大豆のおいしさを味わってみてはいかがでしょう。
薬味を効果的に使い料理をもっとおいしく
薬味には料理の味や風味、彩りを引き立てる役割と、魚や肉の臭みを取る役割などがあります。
そのため、薬味を効果的に使うと料理をもっとおいしく食べることができます。
薬味は組み合わせ次第で料理の幅が広がります。
DELISH KITCHENのレシピを参考にして、ぜひ薬味を使ったおいしい料理を作ってみてください。