DELISH KITCHEN

老酒(ラオチュウ)とはどんなお酒?おすすめの飲み方やレシピをご紹介

作成日: 2021/10/20


中国のお酒を代表する1つである老酒(ラオチュウ)は名前を耳にしたことがあっても味や特徴を知らない、という方も多いのではないでしょうか。老酒と同じくよく耳にする黄酒(ホアンチュウ)や紹興酒(ショウコウシュ)とはどう違うのかも気になりますよね。

今回は老酒の特徴や黄酒とはなにか、そして紹興酒との違いをご説明します。本格中華を味わえるレシピもご紹介しますのでぜひご覧ください。

目次

  1. 老酒とは
    1. 老酒とは
    2. アルコール度数
    3. 「陳年」とは
    4. 熟成期間と味
  2. 「老酒」と「紹興酒」の違い
  3. 「老酒」の代用
  4. 老酒の美味しい飲み方
    1. そのまま飲む
    2. 割って飲む
  5. 紹興酒を使ったDELISH KITCHENのレシピ
    1. しじみと豆苗の紹興酒蒸し
    2. トンポーロー
    3. 本格回鍋肉
    4. 中華風鶏ハム
    5. 豚ヒレ肉の香味蒸し
  6. 老酒はカクテルや料理にもおすすめ!

老酒とは

それでは、まず老酒(ラオチュウ)とは何かをご説明します。

老酒とは

老酒とは中国のお酒の1つであり、「黄酒(ホアンチュウ)」を3年以上熟成させたお酒のことをいいます。

中国のお酒は蒸留酒の「白酒(パイチュウ)」、果実酒の「果酒(カシュ)」、醸造酒の「黄酒(ホアンチュウ)」の3種類に分けられます。老酒はこの「黄酒」に分類されるということですね。

黄酒は主にもち米や穀物を原料に使われる醸造酒で色が黄色いことから「黄酒」と呼ばれていますが、長時間熟成させる老酒は琥珀色をしていることが特徴です。

老酒を使った料理では「酔蟹(スイシエ)」が有名です。中国の料理の1つである「酔蟹(スイシエ)」は加熱していない老酒に上海蟹を漬けた料理で本場中国だけでなく日本でも親しまれています。

アルコール度数

アルコール度数が高い中国酒の中で、老酒はアルコール度数が低めです。老酒のアルコール度数は14~18%程度のものが多く、比較的飲みやすくなっています。

日本酒のアルコール度数よりやや低めですので、お酒がお好きな方はそのままストレートで味を楽しめます。

「陳年」とは

中国酒のラベルには「陳年」と書かれていることがありますが、これは中国語で「古い」「長い年月を経た」といった意味を表しています。

「陳年5年」であれば熟成期間は5年ということになり、貯蔵期間の長い熟成されたお酒であることが分かります。この熟成期間が長いほど貴重とされているため、老酒を選ぶ時には「陳年」のラベルもチェックしてみましょう。

熟成期間と味

黄酒は熟成期間が長いほど味に丸みがでて甘くまろやかな味わいになります。香りは熟成とともにより深く芳醇になり、このように長い期間を経て味も香りも深みが増すと言われています。

そのため長時間熟成された黄酒は価値が高く貴重です。ラベルにある「陳年」から熟成期間が長いものを選んで、その甘くまろやかな味わいと芳醇な香りを楽しみたいですね。

「老酒」と「紹興酒」の違い

老酒と同じく「紹興酒(ショウコウシュ)」というお酒もよく耳にするのではないでしょうか。この2つのお酒を同じものだと思う方もいるかも知れませんが、「老酒」と「紹興酒」は別物です。

老酒と紹興酒の違いは生産場所の違いです。紹興酒とは、中国の浙江省紹興市で作られる黄酒のことです。同じ作り方で生産される黄酒(老酒)でも作られる場所が浙江省紹興市でなければ「紹興酒」ではありません。

老酒と紹興酒はそもそも分類の方法が異なります。老酒と黄酒の分類方法は「熟成期間の違い」であり、紹興酒と黄酒の分類方法は「生産場所」の違いです。そのため紹興市で長時間熟成された黄酒は「老酒であり紹興酒でもある」ということになります。

「老酒」の代用

中華料理のレシピに使われることのある老酒ですが、手元にない時は料理酒や日本酒で代用可能な場合があります。そのレシピで使われる老酒が「肉を柔らかくする」「臭みを消す」といった理由で使われている場合は料理酒や日本酒で代用可能です。

しかし老酒漬けや老酒蒸しなど老酒の濃厚な旨味・風味を活かした料理に使われている場合は代用を避けるのが無難です。老酒の風味が持ち味である料理の場合は老酒を使って料理を作ってみましょう。

老酒の美味しい飲み方

老酒の美味しい飲み方についてご紹介します。

そのまま飲む

本場中国ではそのまま常温で飲むことが一般的です。寒い冬には少し温めてもおいしく、老酒の香りが苦手な方や暑い夏にはロックもおすすめです。

割って飲む

老酒はカクテルのように割って飲んでもおいしいお酒です。老酒の香りや味に慣れていない方、お酒に弱い方は割って飲む方法がいいでしょう。

すっきりと老酒を楽しみたい方はソーダやウーロン茶、ジャスミン茶、ビールで割るのがおすすめです。中国では梅干しやレモンスライス、生姜の千切りを浮かべて飲むのも人気なんだそう。いろいろ試して自分好みの飲み方を見つけてくださいね。

紹興酒を使ったDELISH KITCHENのレシピ

老酒を使用したレシピはDELISH KITCHENに掲載していないため、紹興酒を使ったレシピをご紹介します。レシピの紹興酒を老酒に変えて作れますのでぜひ作ってみてくださいね。

しじみと豆苗の紹興酒蒸し

シジミの出汁と紹興酒のコクにより濃厚な味わいになる一品です。唐辛子は無くてもおいしいのでお好みで加えてください。おかずだけでなく、お酒のおつまみにも最適なレシピです。

トンポーロー

豚の角煮に似たトンポーローはとろっとしたお肉がおいしい人気の中華料理です。紹興酒や八角を使うことで本格中華料理の味を再現できます。一見難しそうですが、圧力鍋があればご家庭でも作れますよ。

本格回鍋肉

回鍋肉は紹興酒や老酒のかわりに料理酒や日本酒でも作れますが、本格中華を味わいたい時は紹興酒を使って作ってみましょう。

豚バラ肉を一度茹でてから炒めるレシピなので手間がかかりますが、その分本場の味に近い本格回鍋肉になりますよ。

中華風鶏ハム

サラダやおつまみに人気の鶏ハムも紹興酒や花椒(ホワジャオ)を使って中華風に作ってみましょう。紹興酒を使うことで味に深みが出て、ホワジャオのスパイシーな香りともマッチしますよ。

豚ヒレ肉の香味蒸し

香味野菜の香りときゅうりやセロリの彩りが食欲をそそる一品です。紹興酒は料理酒でも代用できますが、香味野菜の香りやヒレ肉の旨味をより楽しむにはやはり紹興酒がおすすめです。

老酒はカクテルや料理にもおすすめ!

老酒は黄酒を3年以上熟成させたお酒のことで直接飲むだけでなく、炭酸やお茶で割って飲んでもおいしいお酒です。また、中華料理の調味料としてもよく使われ、料理のコクや甘みプラスすることができます。

料理に使う場合は料理酒や日本酒でも代用可能ですが、老酒の持つ旨味や風味を活かす料理にはやはり老酒を使うことがおすすめです。老酒はそのままお酒として飲んだり、本格中華を味わう料理に使ったり、様々な楽しみ方がありますので1本常備してみてはいかがでしょうか。

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