煮詰めるとはどんな意味?気をつけるポイントも解説
作成日: 2021/12/17
料理やお菓子のレシピで、煮詰めるという工程があります。「煮汁がなくなるまで煮詰める」などと記載されていることが多いですが、そもそも煮詰めるとはどういったものなのでしょうか。また、煮詰める時間はどのくらいを目安にすればよいのかなど、分からないこともあるかもしれません。
この記事では煮詰める工程についてや、煮詰めることによる効果などを解説します。合わせて、煮詰める方法や注意点、煮詰めて作るレシピもご紹介するので参考にしてください。
煮詰めるとは
煮詰めるというのは、水分の多いものを加熱して水気を飛ばしながら、水分を少なくすることです。水分を飛ばすことで料理の味を凝縮させたり、煮汁にほどよいとろみをつけて具材とからみやすくするなどの効果があります。
例えばミートソースやトマトソースは、煮詰めることでトマトの旨味が凝縮されるため濃厚でコクのあるソースに仕上がります。
「煮詰める」と似た言葉に「煮立てる」がありますが、こちらは鍋に入れた水や煮汁を沸騰させて表面がグラグラと泡立つまで加熱することなので、少し意味が異なっています。
煮詰める方法と注意点
料理を煮詰める際には、まず煮汁をグツグツと煮立つまで強めの中火で加熱します。煮立ったら火を弱めて煮汁が少なくなるまで水分を飛ばしましょう。
煮詰めすぎたり火加減が強すぎると具材が焦げつくことがあります。ときどき様子を見ながら火加減を調節したり、かき混ぜたりしながら水分を飛ばすことが上手に煮詰めるコツです。
煮詰めるのにかかる時間は、レシピや食材によって変わります。例えば、煮魚の煮汁を煮詰めるときには中火で適度に加熱すると、ほどよい仕上がりになります。また大根など水分が多い野菜を煮物にする場合には、煮詰めるのに時間がかかります。
調理時間を短縮したい場合には、加熱する火を強めることで強く煮立たせたり、鍋ではなくフライパンなどを使って加熱の表面積を大きくすることで、早く水分を飛ばすことができます。
ただし、これらの方法を試す際には煮汁の水分が早くなくなってしまうことがあるので、食材が焦げつかないように注意する必要があります。
煮詰めて作るものとDELISH KITCHENのレシピ
煮詰めて作る料理には、たれやソース、ジャムなどがあります。たれやソースはじっくり煮詰めて水分を飛ばすことで、旨味が凝縮した濃厚な味わいに仕上がります。また、ジャムは煮詰めることでほどよいとろみが生まれます。
ご紹介するレシピに記載のある煮詰める時間の目安は、ガスコンロやIHクッキングヒーターなど、使用する熱源の違いや食材によって変わるため、様子を見ながら調整するようにしましょう。
【果物】
ジャムは果物と砂糖を煮詰めて作ります。
いちごジャム
果実の食感を活かした自家製いちごジャムです。ジャムを煮詰める時間は、弱火で10分程度を目安にしましょう。冷めると固くなるので、お好みのとろみになる手前で火を止めるのが上手に仕上げるコツです。
【牛乳】
牛乳や砂糖などを煮詰めることでキャラメルができあがります。
濃厚生キャラメル
滑らかな口溶けがくせになる生キャラメルです。キャラメルを上手に仕上げるためには、焦がさないようにゆっくりと混ぜながら煮詰めることがポイントです。加熱しすぎると分離してしまうので注意しましょう。
【たれ】
煮詰めて作るたれはいろいろありますが、ここでは代表的な焼き鳥のたれをご紹介します。
焼き鳥のタレの作り方
ご家庭にある調味料で手軽にたれを作りましょう。材料を加えて煮立たせたあと、弱火にして1分ほど混ぜながら煮詰めます。焼き鳥のほか、炒め物や煮物などにも活用できます。
【ソース】
ソースのなかでも定番のトマトを使ったものをご紹介します。
基本の自家製トマトソース
ホールトマト缶で作るシンプルな味わいのトマトソースです。材料を加えて加熱し煮立ったら弱火にして5〜10分ほど煮詰めます。煮詰める具合は、使用する用途やお好みで調整しましょう。
基本のハヤシライス
市販のルウを使わずにトマトジュースや調味料を煮詰めて作るハヤシライスです。トマトジュースを煮詰めるとトマトソースとして使えます。具材を炒めてルウの材料を加えたら、弱火で30分ほど煮詰めて仕上げます。
【ワイン】
シチューにワインを加えて煮詰めることで風味豊かに仕上がります。
基本のビーフシチュー
濃厚な味わいがおいしいビーフシチューです。赤ワインを加えて本格的な味に仕上げました。デミグラスソースやウスターソースを加えたら、弱火で20分ほど煮詰めてできあがりです。
煮詰めるとは加熱して水分を飛ばすこと
煮詰めるとは、料理や食材の水分を飛ばして味を凝縮させることです。また、煮詰めることで煮汁にとろみがつき、具材に味がからみやすくなる効果もあります。
煮詰めるために必要な時間は、料理や食材によってさまざまです。ご家庭で行う際は焦がさないように注意して、ときどき混ぜながら様子を見て調整するようにしましょう。