黄桃とは?種類や白桃との違い・レシピもご紹介
作成日: 2021/12/28
缶詰でおなじみの黄桃は果肉が黄色い桃の一種です。みずみずしくスッキリとした甘さが特徴で、生のままでもおいしくいただけます。
この記事では、黄桃についてみてみましょう。特徴や種類について解説するだけでなく、黄桃の缶詰を使ったレシピもご紹介します。
黄桃について
黄桃について解説していきます。旬の時期や主な産地、味や食感についても見てみましょう。
黄桃とは
黄桃とは黄肉種という品種の桃で、果肉が黄色いのが特徴です。果皮の色は種類によって異なり、黄色いものやピンク色に色付いているものがあります。黄桃は漢字で書かれることが多く、読み方は「おうとう」です。近くに置いておくだけで甘い香りが漂うほど香りが強いです。
黄桃の旬・おもな産地
黄桃の旬は種類によって異なりますが、8月〜9月に最盛期を迎えるものが多いです。主な産地は、長野県や山形県、福島県、山梨県です。他にも日本各地で栽培され、全国に出回っています。
黄桃の味・食感
黄桃は、スッキリとした甘さで、果肉にツヤがありみずみずしいのが特徴です。肉質がしっかりしているので食感は少し硬めですが、果汁がたっぷり含まれていてジューシーです。果肉の硬さが気になる場合は、追熟させることで柔らかい食感になります。
黄桃の種類
黄桃の種類をチェックしましょう。ここでは、「黄金桃(おうごんとう)」、「黄貴妃(おうきひ)」、「光黄(こうき)」、「きららのきわみ」をご紹介します。種類ごとに見た目や味、旬の時期などが異なるので、購入の際参考にしてみてください。
黄金桃
黄金桃(おうごんとう)は、生のまま食べるのにおすすめの黄桃です。ゴールデンピーチとも呼ばれ、果皮から果肉まで鮮やかな黄色が美しいです。果肉はしっかりとしていますが、追熟させることで柔らかい食感になります。甘味が強いだけでなく、程よく酸味も感じられるのが特徴です。
主な産地は長野県や山梨県、福島県で、8月〜9月に旬を迎えます。黄金桃は、贈答用としても人気の種類なので、旬の時期には店頭や通販で箱詰めされたものが販売されます。
黄貴妃
黄貴妃(おうきひ)は福島県で誕生した黄桃で、果皮も果肉も鮮やかな黄色です。黄金桃よりも果肉が硬めでありながら、非常にジューシーな食感です。果汁が多く含まれているので、ジュースにするのもおすすめです。
桃とマンゴーをミックスしたような味わいの黄桃として有名な黄貴妃を食べると、濃厚な風味を堪能できます。主に長野県や山形県、福島県で栽培され、8中下旬〜9月に出回ります。
光黄
光黄(こうき)は、白桃の「まなみ」と「ゆうぞら」を交配させたことで誕生しました。他の黄桃よりもサイズが大きく、果皮は薄い黄色です。他の種類と比較すると、柔らかめの食感ですが、黄桃らしい歯応えも感じられます。しっかりとした甘味がありつつ、程よく酸味も感じられるバランスの取れた味わいです。
黄桃の中でも新しい種類の光黄は、山形県や山梨県で主に栽培されています。8中下旬〜9月に春を迎え、店頭に並ぶようになります。
きららのきわみ
きららのきわみは「川中島白桃」と「ゆうぞら」という白桃を交配させて生まれました。果皮、果実ともに鮮やかな黄色で、黄桃の中では柔らかい種類です。果汁が多く濃厚な味わいなので、追熟させて生のままいただくのがおすすめです。9月上旬〜10月が旬で、主な産地は福島県や山形県です。
黄桃と白桃の違い
黄桃と白桃を比較すると、品種や見た目、味などさまざまな違いがあります。まず品種については、黄桃は「黄肉種」、白桃は「白肉種」に分類されます。品種の名前からもわかるように果肉の色が異なり、黄桃は黄色、白桃は白色です。桃は、種類や等級によって価格が大きく変動しますが、白桃の方が黄桃よりも高級と言われています。
食感や味の違いについては、一般的に白桃の方が黄桃よりも柔らかく、甘味が強いと言われています。生食用として販売されているものの多くが白肉種で、おいしく食べられるよう品種改良が進んでいます。白桃を収穫してから追熟させると、柔らかくなり甘味が増すので、生のまま食べるのがおすすめです。
一方、黄桃は追熟させても歯応えが残るほど果肉がしっかりしているため、そのまま食べるだけでなく、缶詰などの加工用としても重宝されています。生のままの黄桃は、白桃よりも甘さが穏やかでさっぱりとしています。
黄桃の選び方
黄桃を購入する際は、傷が少なくずっしりと重みのあるものを選びましょう。重みがあるものを探すのは、果実がギュッと詰まった黄桃を選ぶためです。また、果皮のハリは新鮮さの目安になるので、店頭に並んでいる黄桃を見比べてみてください。
形も重要で、黄桃の縫合線(割れ目)を縦にまっすぐ見たときに左右対称のものがおすすめです。黄桃は傷つきやすいので、比較するときは優しく扱うようにしましょう。
黄桃の食べ頃
黄桃の食べ頃は、香りや柔らかさで判断しましょう。黄桃は食べ頃になると香りが強くなります。追熟させている黄桃が香るようになったら、食べ頃と判断できます。
とはいっても、香りだけで判断するのは難しいので、柔らかさの変化を観察するのがおすすめです。チェックする部分は黄桃のヘタの周りです。ヘタを押したときに、周りが少し沈む程度に柔らかくなったら食べ頃です。このとき、強く押してしまうと傷ついて痛んでしまうので、一方の手で桃を包み込むように持ち、他方の手で優しくヘタを押して柔らかさを確認するようにしてください。
桃のむき方・切り方
桃は食べやすい大きさである8等分にしてから皮をむきます。最初に8等分すると、皮をむくときにガタガタになりにくいですよ。皮と果肉の間に包丁を入れたら、慎重にむいていきましょう。桃の果肉は表面がツルツルとしていて手が滑りやすいので、怪我をしないように気をつけてくださいね。
桃のむき方、切り方の詳細は、下記の動画をご覧ください。
黄桃の保存方法
黄桃は常温でも冷凍でも保存できます。それぞれの保存方法を説明するので、ぜひ参考にしてみてください。
常温
常温で保存する場合は、日の当たらない涼しい場所で保管します。桃を傷つけないように新聞紙でふんわりと包み、2〜3日ほど保存可能です。ただし、1〜2日を目安に追熟させたら、早めに食べ切るのがおすすめです。食べる直前に冷やすと、甘味が増しておいしくいただけます。
保存方法の詳細は、下記の動画をご覧ください。
冷凍
桃は丸ごとでも切ってからでも冷凍保存可能です。丸ごと保存する場合は、桃をラップで包んでから保護キャップをかぶせます。保護キャップは桃をきれいな状態で保存するのに役立つので、捨てないようにしましょう。
切ってから保存するときは、桃の変色を防ぐためにレモン汁を加えた水にくぐらせてから冷凍します。冷凍する前にしっかりと水気を切るのがポイントです。冷凍すると4週間ほど保存できるので、常温よりも長持ちします。
ただし、冷凍すると味が落ちてしまうので、数日で食べ切れない量の黄桃があるときに限りましょう。冷凍保存の詳細は、下記の動画をご覧ください。
黄桃缶を使ったDELISH KITCHENのレシピ
黄桃缶を使ったレシピをみてみましょう。黄桃缶は1年中手に入るので、手軽に料理に取り入れられます。黄桃缶の甘さとジューシーさを活かしたレシピを紹介するので、おやつやデザートにぜひ作ってみてください。
シンプル黄桃缶ゼリー
黄桃缶を汁ごと使ったプルンとした食感のゼリーです。火を使わずにレンジで簡単に作れます。冷蔵庫で2時間以上冷やし固めるので、午前中に作っておやつにいただくのはいかがでしょうか。
黄桃缶寒天
透明な寒天から黄桃が透けて見える涼しげなデザートのレシピです。さっぱりとした味わいなので、食後のデザートにおすすめです。加熱するときは粉寒天がしっかり溶けるように、沸騰した状態を保ちましょう。
黄桃ソース
たった3つの材料で作れるトロッととろける甘さの黄桃ソースです。鍋ひとつで短時間で作れるのも嬉しいポイントです。ヨーグルトに合わせたりトーストに乗せたりして、さまざまな使い方で楽しんでみましょう。
黄桃缶シャーベット
材料2つだけで簡単に作れるシャーベットのレシピです。冷凍用保存袋に黄桃缶とレモン汁を入れ、果肉をつぶし冷凍庫で凍らせるだけで出来上がりです。黄桃缶のシロップまで無駄なく使え、砂糖なしでおいしく仕上がります。
黄桃ケーキ
ホットケーキミックスで作る黄桃ケーキです。食べた瞬間桃の風味が口いっぱいに広がります。焼き上がったケーキに黄桃缶のシロップを染み込ませると、しっとりジューシーな食感に仕上がります。
黄桃のカスタードタルト
ジューシーな黄桃と濃厚なカスタードを使った贅沢な味わいのタルトです。薄切りにした黄桃をバラのように並べましょう。可愛らしい見た目のタルトに仕上がるので、おもてなしにもおすすめです。
ジューシーな黄桃を味わおう
黄桃とは黄肉種という品種の桃で、しっかりとした果肉とスッキリとした甘さが特徴的です。缶詰に加工されたものがよく出回っていますが、生のままでもおいしくいただけます。
種類から選び方、缶詰を使ったレシピもご紹介しましたので、ご家庭でおいしい黄桃を食べてみましょう。