文旦はどんな味わい?旬やおすすめの食べ方もご紹介
作成日: 2023/04/26
柑橘類の中でも大きなサイズで存在感がある文旦は、食べ応えのある果肉が魅力の果物です。しかし、皮が分厚く、食べ方に戸惑ったことがある方もいるのではないでしょうか。今回は文旦の旬や味わい、分厚い皮も活かせる食べ方をご紹介します。
文旦(ぶんたん)とは
文旦は東南アジアを原産とした果実で「ボンタン」「ザボン」「ポメロ」など、さまざまな名称で呼ばれています。日本では高知県の特産果実として有名です。
文旦の見た目はグレープフルーツに似ており、サイズの大きさが特徴です。普段目にする他の柑橘類と比べても大きめで、直径が20cmを超える品種もあります。
文旦はお歳暮やお年賀など、贈り物として扱われることの多い果物です。品種ごとに旬や特徴が異なるので、好みに合わせて選べます。
味わい・特徴
文旦は分厚い外皮におおわれており、見た目のとおり実も大きいことが特徴です。果肉の粒がひとつひとつしっかりとしています。実が大きく、果肉の粒がプリッとしているため、食べ応えのある果物です。
文旦はほろ苦さ、上品な甘味とさっぱりとした酸味があります。同じ柑橘のグレープフルーツや八朔などと比較すると、まろやかな味わいです。
大きさにより味が異なり、大玉はあっさりめで、小玉は味が濃くなるといわれています。小玉は味がぎゅっと濃い分、大玉に比べて甘みや酸味などを強く感じられます。
土佐文旦
土佐文旦は最も多く栽培されている品種で、冬(12月〜2月ごろ)に収穫されます。酸味が強いのが特徴で、収穫後に追熟されてから店頭に並んでいます。
同じ土佐文旦でも収穫・出荷される時期により味が異なります。2月下旬〜3月に出荷される土佐文旦はほどよい酸味があり粒だった果肉が特徴です。一方で3月下旬〜4月ごろには、酸味が減っており甘味を感じやすい文旦が出回ります。
土佐文旦はハウス栽培もしくは露地栽培で育てられています。ハウス栽培の方が、糖度が高く甘味を感じやすいのが特徴です。
水晶文旦
水晶文旦とは、10月〜12月の秋から冬にかけて出荷される旬が秋のめずらしい文旦です。
収穫時には皮が緑色をしており、追熟することで徐々に黄色味をおびてきます。収穫後の緑色でも食べごろで、熟した黄色になると果肉が柔らかくなり違った味わいを楽しめます。
水晶文旦は芳醇な香りと濃厚な甘さ、そして種が少ないのが特徴です。水晶文旦という名前は、果肉が水晶のようにキラキラとしていることからそう呼ばれています。生産者が少なく希少価値が高いので贈答品としてもおすすめです。
晩白柚(ばんぺいゆ)
熊本県八代の特産、晩白柚(ばんぺいゆ)は12月ごろに収穫される文旦です。収穫後に2週間ほど貯蔵したのち出荷されています。
晩白柚の最大の特徴は、20cmを超える大きさです。また、晩白柚は外皮が非常に分厚くわたのような部分があるのが特徴です。分厚い外皮に包まれた中に果肉があります。果肉の大きさだけでも他の文旦と同じくらいのサイズです。
酸味が強くなく、さっぱりとした甘味を楽しめます。見た目にインパクトがあり強い香りもあるので、食べる前に飾って楽しむ方も多い文旦です。
安政柑(あんせいかん)
安政柑は晩白柚に次いで大きなサイズが特徴の文旦です。2月下旬〜3月上旬に収穫されます。その後1か月ほど追熟してから出荷されています。
晩白柚ほどではないものの見た目が大きく、直径15cm〜20cmほどで、重さも1kgほどありどっしりとしています。味は甘味と酸味のバランスがちょうどよく、食感もよいのが特徴です。果肉の粒がしっかりとしていてほぐしやすいので、サラダにも合う品種です。
保存方法
文旦は、直射日光を避け涼しい場所に保管しましょう。
長期保存するときは、乾燥しないようにビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に保存してください。
文旦を使ったDELISH KITCHENのレシピ
文旦を使ったレシピをご紹介します。文旦は実だけでなく皮の部分もお菓子づくりに使えるので、ぜひ皮をむいた後は捨てずに活かしてみませんか?
文旦のむき方
文旦は皮が厚くむきにくいように思いますが、包丁で切り込みを入れるとむきやすくなります。そのまま食べるときも、お菓子づくりに使うときもどちらにも合うむき方をご紹介しています。
文旦ジャム
文旦の皮と実を使って、ほろ苦さがおいしいジャムをつくりましょう。苦味が苦手な方は、皮を茹でこぼす回数を増やすことで苦味を取り除けます。トーストやヨーグルトなどに合わせてみてください。
文旦ピール
文旦の皮のほろ苦さと砂糖の甘さがマッチした文旦ピールは、おしゃれに仕上がるスイーツです。そのまま食べるだけでなくお菓子づくりにも使えます。紅茶やコーヒーだけでなく、お酒のおつまみとしてもおすすめです。
文旦とモッツァレラチーズのサラダ
文旦を使って、見た目も香りも爽やかなサラダをつくりましょう。オリーブオイルにレモン汁とはちみつを加えてつくるドレッシングが爽やかなサラダにマッチします。おもてなしの一皿にもぴったりです。
晩白柚のわたの砂糖漬け
晩白柚の分厚いわたの部分もあますことなく使っておいしいデザートにしてみませんか。オーブンで乾かすことにより、ドライフルーツのような食感も楽しめるのでおすすめです。
晩白柚とオレンジジュースのゼリー
晩白柚とオレンジジュースを使った爽やかなゼリーのレシピです。ごろごろっと大きめなサイズの晩白柚の実は見た目が良く、食べ応えもありますよ。ミントを添えてフレッシュな盛り付けにしてみましょう。
晩白柚のジェラート
さっぱりとした甘みのある晩白柚は、ジェラートにも合う果物です。牛乳と生クリームと合わせて、まろやかでクリーミーなジェラートをつくりましょう。暑い夏にぴったりのデザートの完成です。
晩白柚のタルト
ヨーグルトクリームと晩白柚でさっぱりとしたタルトをつくってみましょう。タルト生地にはビスケットを使うので、初めてのタルトづくりにもおすすめです。豪華な見た目はおもてなしにもぴったり。
ばんぺいゆの杏仁プリン
爽やかな酸味がおいしい晩白柚とまろやかな甘味がある杏仁豆腐を合わせた杏仁プリンのレシピです。晩白柚の黄色と杏仁豆腐の白が2層になり、見た目も楽しめるデザートに仕上がります。
文旦は分厚い皮も活かして食べよう
文旦は柑橘類の中でも、大きさが特徴的な果物です。サイズが大きく、果肉も一粒ひとつぶしっかりとしているため食べ応えがあります。文旦は分厚い皮におおわれていますが、その皮やわたの部分もお菓子づくりに活かせます。そのまま食べるだけでなく、皮やわたを使ったレシピもぜひ楽しんでみませんか。