お肉を効果的に柔らかくする方法10選!おすすめレシピもご紹介
作成日: 2023/06/29
更新日: 2023/08/22
お肉を食べるなら、柔らかくしておいしく食べたいですよね。実は、お肉は家にある調味料などを使うことで簡単に柔らかくできます。今回は、料理酒やみそなど定番の調味料からコーラや舞茸など意外な食材でお肉を柔らかくする方法10選をご紹介します。
お肉を柔らかくする方法一覧
お肉を柔らかくするにはさまざまな方法があります。詳しくみていきましょう。
繊維を物理的に切る・こわす方法
お肉を柔らかくするには、お肉の筋を切る・お肉を叩いて繊維をこわすなど物理的な方法があります。切ったり叩いたりすることでお肉が柔らかくなるだけでなく、加熱によるお肉の縮みを防ぐメリットもあります。
豚肉のとんかつ用肉など分厚いお肉を調理するときは、ミートハンマーなどの調理器具を使ってお肉を叩いてみましょう。調味料などに漬け込んでお肉を柔らかくする方法と異なりあまり時間がかからないので、さっと調理したいときにおすすめの方法です。
タンパク質に作用する方法・食材
食材や調味料に含まれる「プロテアーゼ」という酵素を利用してお肉を柔らかくする方法があります。お肉に含まれるタンパク質は加熱するとかたくなる作性質がありますが、プロテアーゼによりタンパク質が分解されるのです。
そのため、お肉を加熱する前にプロテアーゼを含む調味料などに漬け込むことにより、お肉が柔らかくなります。また、酵素だけでなく糖にもタンパク質がかたくなるのを防ぐ作用があります。
プロテアーゼを含む食品や調味料は以下の通りです。
・すりおろし玉ねぎ
・フルーツ
・舞茸
・はちみつ
・ヨーグルト
・味噌
・塩麹
お肉のpHを調整する方法
酸性かアルカリ性かを判断する数値であるpHは、pH7が中性で、7より大きいのはアルカリ性、小さいのが酸性です。
お肉のpHは基本的に「pH5」で酸性寄りです。「pH5」の値は水分を逃しやすくなる性質があるので、pHをより酸性に傾けることで水分を保ちお肉を柔らかくできます。
お肉のpHを調整できる調味料や食材には、酒(料理酒)や炭酸水、コーラなどがあります。
浸透圧によってお肉を柔らかくする方法
浸透圧の作用を利用してお肉を柔らかくできます。おすすめの方法は「水・塩・砂糖」を合わせたブライン液にお肉を漬けることです。ブライン液にお肉を漬けることにより浸透圧を利用して保水性をアップさせ、柔らかいお肉になるのです。
ポイントは水に対して塩と砂糖を5%にする点です。5%よりも濃くなると、逆にお肉の水分がブライン液の方へ抜けてしまいます。
浸透圧を簡単に説明すると、薄い液体と濃い液体が隣り合ったときに濃度を保とうとして濃い液体が薄い液体へ移動してしまうことです。ブライン液の塩と砂糖の濃度を5%にすることで、水分を保った柔らかいお肉になります。
お肉を柔らかくする方法&おすすめの使い方
お肉を柔らかくする具体的な方法や活用法10選をご紹介します。使う調味料や食材は自宅によくあるものや、スーパーマーケットで手に入りやすいものばかりです。
すりおろし玉ねぎ
玉ねぎをすりおろし、漬け込むことでお肉を柔らかくできます。ポイントは、ポリ袋などに入れてすりおろした玉ねぎとお肉を満遍なく密着させることです。
玉ねぎの香りがお肉にうつるので、あっさりと淡白に仕上げたいメニューのときではなく、玉ねぎの風味や甘味を活かしたメニューのときにおすすめです。
ステーキや生姜焼きなどのお肉を柔らかくしたいときにすりおろし玉ねぎに漬け込んでみましょう。加熱したときに出た肉汁でソースやたれをつくるとよりおいしい一品に仕上がります。
フルーツ
酵素を多く含むりんご、キウイ、パイナップルなどに漬け込むことでお肉を柔らかくできます。玉ねぎと同じように、フルーツをすりおろしてお肉に塗ったり漬け込んだりしてみましょう。
フルーツの軽やかな甘味はお肉との相性がよく、お肉を柔らかくするだけでなく料理の風味をよくする役割もあります。フルーツを使ってソースをつくるのもおすすめです。
舞茸
舞茸は酵素をたくさん含む食材です。みじん切りが手間に感じるときは、舞茸を手でほぐすだけでもお肉を柔らかくできます。ほぐした舞茸とお肉を密着させてラップをかけましょう。
まいたけは風味が強いのでお肉にも香りがうつります。芳醇な香りを楽しみたい方は舞茸でお肉を柔らかくしてみましょう。
一点、注意したいのは、舞茸を加熱すると色が黒くなることです。黒くなった色が目立ってしまうクリームテイストの料理や卵を使った料理以外のメニューの方が合うかもしれません。
はちみつ
はちみつに漬け込むことで、はちみつに含まれる果糖とブドウ糖が染み込み、お肉のタンパク質がかたくなるのを防げます。砂糖を使う料理をつくるときに、砂糖ではなくはちみつを使うのもおすすめです。
ただし、はちみつは甘味が強いので加えすぎないようにすることと、焦げ付きやすい点に注意が必要です。焦げやすいため、表面に焼き色がつくのが早く、一見するとこんがり焼けていても中は生といった場合もあります。強火にせず、日頃の焼き加減より少し弱めの火加減にするなどして火の通りに気をつけましょう。
ヨーグルト
ヨーグルトに含まれる酵素がお肉のタンパク質に作用して柔らかくなります。ヨーグルトでお肉を柔らかくするときのおすすめのメニューは、カレーやタンドリーチキンです。ヨーグルトの酸味がお肉にうつるので、風味を活かした料理のときにヨーグルトを使ってみましょう。
味噌
酵素を含むお味噌は保水力もあるので、お肉をふっくらとジューシーにさせる作用があります。お肉を柔らかくするだけでなく、お味噌の味もしっかりお肉に染み込みます。味噌焼きのメニューのときにおすすめです。
塩麹
塩麹の酵素により、お肉を柔らかく仕上げられます。漬け込むことでお肉を柔らかくし、さらに塩麹の味がしっかりと染み込むので、ソテーやチャーシューにおすすめの方法です。
酒(料理酒)
酒がお肉の繊維に染み込み、柔らかくなります。保水力もあり、酒は臭みや雑味を取り除くことができるので、においが気になるお肉を使うときにもおすすめです。料理に欠かせない調味料なのでご家庭に常備していることが多く、料理への味の影響が少ないのでどのような料理にも使いやすいのがポイントです。
炭酸水・コーラ
炭酸は酸性の飲み物です。炭酸を使うことによりお肉のpHを酸性にし、柔らかくジューシーにする作用があります。
炭酸でお肉を柔らかくするときは漬け込むのではなく、煮込み料理の水のかわりに使ってみましょう。炭酸の中でも、コーラなら甘みがお肉に染み込むのでおすすめです。コーラを使った煮物や角煮などのレシピをぜひお試しください。
ブライン液
ブライン液は浸透圧の作用を利用してお肉を柔らかくします。砂糖・塩・水でつくるブライン液は保水力が高く、パサつきがちな鶏むね肉を柔らかくするときにおすすめです。ブライン液に漬け込んだ鶏むね肉で唐揚げをつくってみましょう。
柔らかなお肉が美味しい!DELISH KITCHENのおすすめレシピ
家にある調味料を使ってお肉を柔らかくする方法を盛り込んだレシピをご紹介します。柔らかくジューシーな味を楽しんでくださいね。
ブライン液を使った唐揚げ
ブライン液を使って柔らかくジューシーな唐揚げをつくってみましょう。2時間ほど漬け込む時間が必要なので、余裕をもって調理に取りかかるのがおすすめです。漬け込むことで味もしっかりした唐揚げになりますよ。
塩麹で漬け込みトンカツ
塩麹で漬け込むトンカツのレシピです。塩麹で漬け込むとお肉が柔らかくなるだけでなく、うまみもしっかり味わえるトンカツに仕上がります。ガッツリと食べたい夕食のメニューにいかがでしょうか。
漬け込みスペアリブのロースト
たまねぎや調味料と一緒につけ込み、柔らかくてジューシーなスペアリブのローストをつくりましょう。漬け込んで焼くだけ、そして食べ応えのあるメニューなので、アウトドアでつくるのもおすすめです。
鶏手羽先のみそヨーグルト漬け
みそとヨーグルトを混ぜた漬け込みだれでつくる鶏手羽先のレシピです。調味料を混ぜ合わせて漬け込みだれをつくって漬けたら、あとは焼くだけ。夕食のメインメニューにもお酒のおつまみにも合いますよ。
レンジで塩麹チャーシュー
電子レンジを使ってつくる塩麹チャーシューのレシピです。塩麹を使うことでチャーシューが柔らかく仕上がります。ぎゅっとうまみがつまったチャーシューはご飯が進む一品です。
コーラで豚角煮
コーラを入れることで豚角煮は圧力鍋なしでつくれます。コーラの炭酸によりお肉が柔らかくなり煮込み時間を短縮できますよ。圧力鍋なしでも味がしっかりと染み込んだ豚角煮が完成します。
豚ロース肉のヨーグルトみそ漬け
漬け込んで焼くだけの簡単レシピです。ヨーグルトと味噌を合わせた漬け込みだれは味を染み込ませるだけでなく、お肉を柔らかくします。焦げないようにたれを拭いて、じっくりと加熱しましょう。
料理に合わせて、お肉を柔らかくする方法を選んでみよう
お肉を柔らかくするには、物理的に繊維を断ち切るすること、タンパク質の分解、pHの調整などさまざまな方法があります。柔らかくするために使う食材や調味料は自宅にあるもので簡単にできるので、料理をするときにひと手間加えてみませんか。使う食材や調味料によってはお肉に風味がうつるので、メニューによってお肉を柔らかくする方法を変えてみましょう。おすすめのレシピにもぜひ挑戦してみてくださいね。