さつまいもを甘くするには?6つの方法をご紹介!
作成日: 2020/09/17
焼き芋でお馴染みの、ほっくり甘いさつまいも。
家で調理すると、専門店のように甘くならないと感じたことはありませんか?
もともと甘味の強い品種もありますが、甘味の少ないものでも、工夫次第でさらに甘くすることが可能です。
そこで今回は、さつまいもが甘くなるカニズムを紐解き、さつまいもがよりおいしくなる調理方法を6つご紹介します。
さつまいもが甘くなるメカニズム
実は、収穫したてのさつまいもの糖度はそれほど高くありません。さつまいもに含まれるデンプンが酵素によって分解され、麦芽糖に変化する「糖化」というプロセスを経て、甘くなっていくのです。
デンプンを分解する酵素の働きは収穫直後から始まっていて、さらに2~3週間ほど追熟することで、より甘味が増していきます。
追熟に適した温度は10~15℃。10℃以下になると低温障害を起こし、傷みやすくなるので注意が必要です。また、保管温度が高すぎても、腐敗の原因となってしまいます。
加熱調理の際、デンプンが麦芽糖に変わるために、酵素が活発になる温度は60~75℃。80℃を超えるとだんだんとその力は弱まっていくといわれています。
つまり、さつまいもが甘くなるには「追熟」と「加熱温度」がポイントになるわけです。
さつまいもを甘くする方法①レンジ
レンジを使ってさつまいもを甘くするには、出力を調整し、酵素が活性化する70℃前後をキープすることがポイントです。
まず600Wで3分ほど、短時間で一気に温度を上げ、その後は温度が上昇しすぎないように、200wで12分ほど加熱しましょう。濡れたキッチンペーパーでさつまいもを包み、さらにラップで包んでから加熱するとしっとりと仕上がります。
レンジによって加熱時間は異なる場合があるので、お使いのレンジに合わせて加減してみましょう。
以下の動画を参考にして、電子レンジで作る甘いさつまいもにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
さつまいもを甘くする方法②オーブン
オーブンは庫内温度を一定にしやすいので、時間がかかることを除けば、一番手軽に調理できる方法だといえるでしょう。
洗ったさつまいもを濡れたままアルミホイルで包み、160℃のオーブンで1時間30分ほど加熱すれば出来上がり。
じっくりと温度を上げていくほうが酵素が活性化しやすいため、予熱なしで加熱するのがポイントです。焼き終わったあとも余熱が入っていくので、粗熱がとれるまで置いておきましょう。
オーブンの機種によって加熱状態が異なる場合があるため、焼き時間は目安となります。竹串を刺したとき、スッと刺さる状態を目指すと良いでしょう。
さつまいもを甘くする方法③フライパン
フライパンでさつまいもを焼く場合も、ほぼオーブンと同様の手順で調理します。
鍋はオーブンに比べると下からの熱が伝わりやすいため、アルミホイルを2重にして巻くと良いでしょう。フライパンに入れたらフタをして15分程度弱火で焼き、裏返してさらに15分程度焼いたら完成です。
フライパンによって熱伝導が異なる場合があるので、加熱状態に合わせて焼き時間を加減しましょう。
動画で確認したい方は、以下を参考にしてみてください。
さつまいもを甘くする方法④トースター
トースターでさつまいもを焼く場合も、ほかの方法と同様にじっくりと時間をかけて加熱することで、甘味が増していきます。焦げ付かないように、途中で上下を返しましょう。焼き時間の目安は、片面15分ずつ、合計30分程度です。
しっとりと、蒸したような仕上がりを目指したい場合は、アルミホイルに包んで焼きます。逆に、アルミホイルに包まずそのまま焼くと、皮はパリッと、中はホクホクとした食感に仕上がるでしょう。
以下のレシピ動画は、アルミホイルに包まない場合の調理例です。好みの食感に合わせて試してみてはいかがでしょうか。
さつまいもを甘くする方法⑤炊飯器
炊飯器を使った、簡単にさつまいもを甘く調理する方法をご紹介します。
炊飯器に洗ったさつまいもとさつまいもが半分程度浸る程度の水を入れ、炊飯モードで炊くだけ。炊飯器の機能や種類にもよりますが、約50分で完成します。
さつまいもは炊飯器のサイズに合うように、半分にカットして入れても大丈夫です。
ただし、炊飯器の機能によっては炊飯以外の調理ができない場合もあるため、取り扱い説明書を良く確認してから調理するようにしましょう。
以下の動画もチェック!
さつまいもを甘くする方法⑥他の食材の力を使う
さつまいもはそのまま食べるだけでなく、サラダやスープなどさまざまな調理法があります。その際に、さつまいもと相性の良い食材を使うことでより甘さを引き出すことができるでしょう。
以下のポタージュは、さつまいもに栗を合わせることでより甘く深味のある味わいに仕上がります。
こっくりと甘いさつまいもの風味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
さつまいもは工夫次第でもっと甘くなる!
さつまいもは、収穫したてよりも、追熟させることで糖化するための酵素が活性化します。さらに、調理の際は60~75℃の温度でじっくりと加熱することで、さつまいもの持つ甘味を最大限に引き出すことができるのです。
今回は、オーブンやフライパンなどを使ったさまざまな調理方法をご紹介しました。
ぜひご自身に合ったやり方で調理し、甘くておいしいさつまいもを楽しんでみてはいかがでしょうか。