安納芋とは?特徴やおいしい食べ方をご紹介!
作成日: 2020/11/12
ねっとりと濃厚な甘味を持つ「安納芋」。食べたことはなくても、名前くらいはは耳にしたことがあるという人も多いかもしれません。
今回は、そんな安納芋とはどのような芋なのか、日本にやってきた歴史を紐解きながら特徴をご紹介します。
さらに、安納芋がもつおいしさを最大限引き出せるように、焼く、蒸すといった基本的な調理法も学んでいきましょう。記事後半では、ちょっとおしゃれなカフェ風レシピもご紹介!
安納芋とは
安納芋はさつまいもの一種で、「あんのういも」という読み方をします。
安納芋の主な産地は鹿児島県種子島。かつて第二次世界大戦中、インドネシアのスマトラ島に出兵していた兵隊が種子島に現地の芋を持ち帰り、安納地域で栽培するようになったのが始まりだといわれています。
今まで栽培していたさつまいもよりも甘く、ねっとりとしたその食感はたちまち人気となり島中に広まっていきました。そうして栽培されていた地域の名をとり、その芋を「安納芋」と呼ぶようになったのです。
安納芋の旬は10~1月頃、つまり秋から冬にかけてです。収穫時期は9~12月頃ですが、追熟させることによってさらに糖度が増しておいしくなっていきます。
ミネラル豊富な土壌を持ち、冬でも暖かい気候の種子島は、秋から冬に旬を迎える安納芋の栽培に最適だといえるでしょう。
外見はコロンとした丸い形をしいる安納芋。味の特徴は何といってもその糖度の高さと、ねっとりクリーミーな食感です。
糖度は生の状態で16度前後もあり、さらに時間をかけてゆっくり加熱することで40度前後にまで上がります。甘く濃厚なその口どけは、まるでクリームそのものを食べているようだと称する人もいるほどです。
安納芋の主な品種
現在「安納芋」の名を冠し、品種登録されているさつまいもは「安納紅(あんのうべに)」と「安納こがね」の2種類です。
これらは平成10年に品種登録され、平成25年までは種子島でしか栽培が認められていませんでした。しかし、現在は規制が解除され、全国で栽培が可能となっています。
安納紅
安納紅は、最も一般的な安納芋です。表面の皮は赤褐色で、中身は黄色っぽい色をしているのが特徴。「紅」という文字は省き、安納紅のことを単に安納芋と呼ぶ場合もあります。
安納こがね
安納こがねは、在来の安納芋が突然変異を起こし、表面の皮が白くなったものを集め、選抜育成した品種です。
切った断面は安納紅よりオレンジに近い黄色で、熟成度によって違いはありますが、甘味や水分は安納紅よりもやや上回るとされています。
安納芋の基本的な食べ方
安納芋はもともと甘さが強く、加熱するとねっとりとした口どけを楽しめるので、まずはシンプルにそのまま食べて、その美味しさを堪能するのがおすすめです。
さつまいもは、80℃を超えないくらいの温度でじっくりと加熱していくことで甘くなる性質があるため、調理の際は温度が上がりすぎないように注意しましょう。
ここでは、一般的なさつまいもを加熱調理するコツを「焼く」、「蒸す」、「電子レンジ加熱」の3通りに分けてご紹介します。
ただし、安納芋はほかのさつまいもに比べて丸く、中まで熱が通りにくいため、加熱時間は様子を見ながら少しずつ追加をしてみましょう。
いずれも竹串を刺してみて、スッと中まで入る程度が出来上がりの目安です。
焼く
洗ったさつまいもを天板に並べ、トースターで片面15~20分ずつじっくり焼きます。
安納芋はほかのさつまいもに比べると丸いため、上部ヒーター部分に当たって焦げやすいので注意が必要です。トングなどでこまめに芋を回しながら加熱しましょう。
蒸す
蒸し器を使った基本的な調理法です。洗ったさつまいもを並べ、中火で30~35分蒸します。
お湯が減ってしまった場合は足すようにし、空焚きしないように注意しましょう。
炊飯器に洗ったさつまいもを入れ、水を注いだら炊飯モードで加熱します。炊飯器の種類によって異なりますが、加熱時間は約50分が目安。
ただし、炊飯器によっては米以外は扱えない場合もあるため、お使いの炊飯器の取り扱い説明書をよく読んでから使用しましょう。
レンジ
レンジのワット数を途中で切り替え、低温でゆっくり加熱していくことで中までふっくらと熱が通りやすくなります。
乾燥しないように濡れたキッチンペーパーで包んでから、さらにラップで包んで加熱しましょう。
安納芋を使ったDELISH KITCHENのレシピ
ここからは、安納芋を使ったDELISH KITCHENのレシピをご紹介します。
焼き安納芋とキャラメルナッツアイス
オーブンでじっくり焼いた熱々の安納芋に冷たいアイスをのせ、さらに上からキャラメルナッツソースをかけました♪
口の中でとろけるような濃厚な甘味と、カリッと香ばしいナッツの食感を一度に味わえる贅沢なデザートをお楽しみください。
さつまいもフラッペ団子
安納芋のねっとりした食感を生かし、凍らせた牛乳と一緒にミキサーにかけてフラッペにしました。
その上にチーズクリームを浮かべ、白玉団子をトッピングすれば、まるでお店で出て来るようなおしゃれな一品が完成♪甘党さんも大満足なデザートです。
甘くておいしい安納芋を食べてみよう!
インドネシアからやってきて、種子島で栽培されるようになった安納芋。ミネラル豊富な土壌と、温暖な気候がそのおいしさを育んできました。
安納芋の特徴である、ねっとりクリーミーな甘味を引き出すには、ゆっくりと時間をかけて加熱することが重要です。
ここでご紹介した調理のコツや、おすすめレシピも参考にしながら、ぜひ安納芋のおいしさを一度は味わってみてはいかがでしょうか。