紫キャベツとは?含まれている栄養やレシピをご紹介
作成日: 2021/12/14
鮮やかな紫色で、料理に使うと華やかな仕上がりになる紫キャベツ。色合いがきれいなので、ラペなどがサンドイッチの具材としても人気です。そんな紫キャベツとはどのような野菜なのでしょうか。
この記事では、紫キャベツの特徴や色の成分、含まれている栄養などを解説するとともに、紫キャベツを使ったレシピをご紹介します。
紫キャベツについて
まずは紫キャベツについてご紹介します。
紫キャベツとは
紫キャベツは、アブラナ科アブラナ属に分類されるキャベツの一種で「レッドキャベツ(赤キャベツ)」とも呼ばれています。
ヨーロッパの地中海、大西洋沿岸が原産で、もともとの野生種はケールのように葉が丸くなっていないものです。日本には江戸時代に伝わり、当時は観賞用で楽しまれていましたが、明治時代ごろから食用として用いられるようになりました。
紫キャベツの旬・産地
紫キャベツは日本各地で栽培され、通年で市場に出回っています。畑の環境によって春ごとに種をまき夏に収穫するものと、夏頃に種をまき秋から冬かけて収穫するものがあります。
紫キャベツとキャベツの違い
紫キャベツは一般的な緑色のキャベツよりもひと回り小さく、葉の色が表も裏もきれいな紫色をした品種です。葉は通常のキャベツよりも厚みがあり、場合によっては食べたときに少し苦味が感じられるものもありますが、食感はあまり変わりません。
紫キャベツの色の成分と栄養
紫キャベツは一般的なキャベツと違い、きれいな紫色をしています。特有の色の成分はどのようなものなのでしょうか。また、含まれる栄養も比較してみましょう。
色の成分
紫キャベツの鮮やかな色は、アントシアニンという成分によるものです。アントシアニンとは、ぶどうや赤しそなどにも含まれる美しい赤みを出す天然色素で、ポリフェノールの一種です。ポリフェノールは活性酸素を取り除き、酸化の働きを抑える抗酸化物質です。
小学校などの理科の実験で、紫キャベツの色素を抽出した経験のある方もいるかもしれません。
栄養
紫キャベツのカロリーや栄養を、一般的な緑色のキャベツと比較してみましょう。それぞれ、生の可食部100gあたりの数値は以下の通りです。
《紫キャベツ》
・カロリー…30kcal
・ビタミンC…68g
・食物繊維…2.8g
・葉酸…58㎍
《キャベツ》
・カロリー…20kcal
・ビタミンC…47g
・食物繊維…1.6g
・葉酸…53㎍
一般的なキャベツに比べて、紫キャベツにはビタミンCや食物繊維がより多く含まれていることが分かります。
紫キャベツの保存方法
紫キャベツは一般的なキャベツと同じ方法で保存することができます。ただ、紫キャベツは冷凍すると解凍時に色素が抜けてしまうため、冷凍保存はおすすめしません。冷蔵庫の野菜室で保存するようにしましょう。保存期間の目安は2週間ほどです。
詳しい冷蔵保存の方法は、こちらをご覧ください。丸ごとの場合とカットされている場合をご紹介しています。
紫キャベツのおすすめの食べ方
紫キャベツは一般的なキャベツと同じように調理することができます。
生
紫キャベツは緑色のキャベツよりも葉が厚いので、生で食べるとパリッとした食感が楽しめます。場合によっては苦味を感じることもあるため、そのときは少し長めに水にさらしましょう。
酢を加えると発色がよくなるので、酢漬けにするのもおすすめです。
加熱
生ならではの食感も魅力ですが、加熱して食べるのもおすすめです。炒め物に使ったり、スープやポタージュの具材にも合います。
加熱しすぎると色が悪くなってしまうので、短時間で火を通すようにしましょう。
紫キャベツを使ったDELISH KITCHENのレシピ
紫キャベツを使ったレシピをご紹介します。
紫キャベツたっぷり豆乳シーザーサラダ
野菜を切ってドレッシングと混ぜ合わせるだけで、目でも楽しめる色鮮やかなサラダができあがります。シーザードレッシングには豆乳を使い、あっさりとした味わいに仕上げましょう。
紫キャベツとリンゴのマリネ
紫キャベツやりんご、チーズを使ったマリネです。紫キャベツの鮮やかな色合いがきれいで、さっぱりとした味わいです。副菜としてはもちろん、サンドイッチやホットドックなどにはさんでもおいしいですよ。
紫キャベツと大根の甘酢漬け
紫キャベツと大根を切って甘酢に浸けるだけなので、簡単に作ることができます。パリパリとした食感とさわやかな酸味が楽しめますよ。彩りがきれいで食卓を華やかにしてくれます。
マジックゼリー
紫キャベツの色素を活用したゼリーは、あることをすると色が変わります。まるで実験のようなワクワクするデザートです。子供と一緒に作るのもおすすめですよ。
生でも加熱しても!紫キャベツで食卓を華やかに
紫キャベツは緑色のキャベツよりもひと回り小さく、葉に厚みがあります。鮮やかな紫色はアントシアニンという成分でポリフェノールの一種です。
一般的なキャベツと同じように調理することができ、生でも加熱してもおいしく食べることができます。料理に使うと彩りがきれいで華やかな仕上がりになりますよ。ご紹介したレシピを参考に紫キャベツを取り入れてみましょう。
【出典】
日本食品標準成分表 2020年版(八訂)