ピザにはどんな種類がある?具材やピザ生地の種類もご紹介
作成日: 2022/12/13
更新日: 2022/12/20
とろっと溶けるチーズと具材、生地の組み合わせが魅力的な「ピザ」。ピザは大人から子どもまで人気のある料理です。トマトソースがベースになったものや、生地が薄いものやふっくらとしたものなど、ピザにはさまざまな種類があります。
この記事では、ピザにはどんな種類があるのか解説するだけでなく、トッピングする具材の違いやピザ生地の種類についてもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
トマトベースのピザ
ピザの定番とも言えるのが、旨みとさわやかな酸味のあるトマトソースです。ここでは、まず生地にトマトペーストを塗ったトマトベースのピザについてご紹介します。
ナポリピザ
ナポリピザの特徴は、その生地です。高温で短い時間で焼いた生地は、柔らかくもちもちとした食感で弾力があります。ピザの耳の部分は分厚いことが特徴です。その中でも「ナポリピザ」と呼べるのは、「マルゲリータ」と「マリナーラ」のみとなっています。
マルゲリータ
マルゲリータの具材は、水牛のモッツァレラチーズやフレッシュバジル、トマトです。チーズの白、バジルの緑、トマトの赤の3色がイタリア国旗の色を表しています。
「マルゲリータ」の名前の由来は、イタリアの王妃の名前です。1889年にナポリを訪れたマルゲリータ王妃が、献上されたピザを気に入って、自分の名前を付けたと言われています。モッツァレラチーズのほのかな甘味と酸味がトマトソースと相性のよい一品です。
マリナーラ
イタリア語で「船乗り」を意味するマリナーラは、ナポリの船乗りがパン屋に注文して作らせたことが発祥と言われています。
ピザ生地の上にトマトソースとオリーブオイル、オレガノをトッピングして、チーズはのせないことが特徴です。ソースの味が決め手となるシンプルな製法なので、美味しいピザ屋を見分けるポイントにもなっていると言われています。
その他トマトベースのピザ
ここからは、ナポリピザ以外のトマトベースのピザについてご紹介します。ピザの名前として、よく耳にするペスカトーレだけでなく、オルトナーラやパルマなど、さまざまな種類があるので、ぜひ参考にしてください。
ペスカトーレ
ペスカトーレはトマトソースをベースに、イカやエビ、ムール貝、アサリ、ホタテなど海鮮や、ブラックオリーブをトッピングしたピザです。ペスカトーレとはイタリア語で「漁師」を意味します。
たっぷりトッピングした魚介の旨みとトマトソースの風味が相性の良いピザです。ピザだけでなく魚介を使ったパスタも「ペスカトーレ」と呼ばれます。
オルトラーナ
イタリア語で「菜園」を意味する「オルトラーナ」は、パプリカやナス、ほうれん草などさまざまな野菜とパルミジャーノチーズを組み合わせたピザです。その時期の旬の野菜をたっぷりのせた彩り豊かなピザは、季節の移ろいを感じられる味わいです。
パルマ
パルマは、生ハムやルッコラ 、モッツァレラチーズをトッピングしたピザです。「パルマ」といえば、パルマ産の生ハム(プロシュートとも呼ばれる)が有名ですが、このピザの名前の由来にもなっています。生ハムの塩気とピザ生地の組み合わせが絶妙な美味しさです。
カラブレーゼ
名前にあまり馴染みのないカラブレーぜは、イタリアの街「カラブリア」発祥のピザです。ナスやサラミ、トウガラシをトッピングしたピザで、ピリッと辛みを効かせた味わいが特徴です。
ディアボラ
ディアボラは、サラミやチキン、トウガラシをのせたスパイシーなピザです。「ディアボラ」とは悪魔の意味で、「チキンの手羽の見た目が、羽を広げた悪魔の姿に見える」「トウガラシの辛さが悪魔を思わせる」など、由来についてさまざまな説があります。
サルモーネ
イタリア語で「サーモン」を意味するサルモーネは、スモークサーモンやモッツァレラチーズ、ルッコラをトッピングしたピザです。サーモンとトマトソースやチーズとの相性が良く、女性にも人気があります。
トマトベース以外のピザ
ここからは、トマトベース以外のピザについてご紹介します。
トッピングが決まっているピザ
トッピングの具材が決まっているピザには、「クアトロ・フォルマッジ」や「バンビーノ」があります。ここからは詳細を見ていきましょう。
クアトロ・フォルマッジ
クアトロ・フォルマッジとは「4種類のチーズ」という意味です。ピザ生地の上にモッツァレラチーズやゴルゴンゾーラ、パルミジャーノ、ゴーダチーズなどの4種類のチーズをトッピングしたピザを言います。
はちみつをかけるのが本場の食べ方です。チーズ塩気とはちみつの甘さが意外にも相性が良く、クセになる美味しさです。
バンビーノ
バンビーノは、ツナやコーン、ベーコンが具材のピザです。イタリア語で「幼い男の子」を意味する「バンビーノ」には、子どもが好きな具材がトッピングされています。コーンの甘みとチーズの塩気が絶妙にマッチした味わいです。
ビスマルク
モッツァレラチーズやベーコン、アスパラガス、半熟卵をのせたピザを、「ビスマルク」と言います。その名前の由来は、ドイツの宰相ビスマルクです。
ビスマルクは、目玉焼きをトッピングしたビーフステーキが好物でした。このことから目玉焼きがのっているメニューには、ピザ以外にも「ビスマルク」の名前がつくようになったと言われています。
ボスカイモーラ
イタリア語で「木こり」を意味するピザが、「ボスカイモーラ」です。きのこをたっぷりのせたピザのことで、きのこの風味や旨みが豊かに感じられます。ピザだけでなく、きのこを使ったパスタのことも「ボスカイオーラ」と呼ばれます。
トッピングが決まっていないピザ
特にトッピングの具材が決まっていないピザには、「カプリチョーザ」や「クアトロ・スタジーニ」などがあります。詳細を見ていきましょう。
カプリチョーザ
イタリア語で「カプリチョーザ」とは、「気まぐれ」を意味します。トッピングする具材に、特に決まりがないので、お店ごとにさまざまな味が楽しめることが特徴です。
クアトロ・スタジーニ
「クアトロ・スタジーニ」とは「四季」を意味する言葉です。春夏秋冬それぞれの食材を使ったピザのことで、季節ごとの旬の味わいが楽しめます。
ビアンカ
イタリア語で「白」を意味する「ビアンカ」は、具材をトッピングせずにピザ生地だけ、またはクリームソースを塗って焼いただけのピザです。ピザ生地に具材をトッピングせずに作るビアンカは、食事の中のパンのような位置づけです。
ピザ生地の種類と特徴
トッピングの具材にもさまざまな種類がありますが、ピザ生地にも多くの種類があります。ピザ生地の名前は、お店によって呼び方が違うこともあります。ここからは、ピザ生地の種類について見ていきましょう。
ナポリ
高温の窯で、時間をかけずに焼き上げる「ナポリ」の生地は、表面はパリッと軽い食感で中はふんわりとした食感が特徴です。ピザ生地の縁は膨らんでおり、もちもちとした食感も楽しめます。トッピングする具材はシンプルにして生地の美味しさを味わいます。
クリスピー
クリスピーは、サクサクっとした軽い食感の薄い生地が特徴です。イタリアでは、ナポリピザと比較する目的で、クリスピーのことを「ローマピザ」とも呼びます。
ローマピザは、クリスピーと同じ薄焼きの生地でピザの耳も平たくカリカリっとした食感が特徴です。綿棒で薄くのばした生地を、低温でじっくり時間をかけて焼きます。
アメリカン
アメリカンのピザ生地は、分厚くボリュームがあることが特徴です。ふっくらとしたパンのような食感で、食べ応えがあります。
ピザの発祥、歴史
ここからは、ピザの発祥や歴史、また名前の由来についてもご紹介します。
発祥・経緯
16世紀、ヨーロッパにはすでにトマトがありましたが、「毒がある」と思われていたことから、食用とされていませんでした。当時、インカ帝国として栄えていたスペインからナポリへトマトが伝承されましたが、観葉植物としての扱いだったようです。
ローマ時代のイタリアでは、パンをお皿にする習慣がありました。18世紀には、イタリアのナポリがインカ帝国の領土となりました。そこで、貧しい生活をしていた人々が、トマトとチーズをパンにのせて食べるようになったことから、ピザが生まれたと言われています。
ナポリで観光名物となったピザでしたが、19世紀にイタリア王妃であるマルゲリータ・ディ・サヴォイア=ジェノバが気に入ったことで、イタリア全土に広まりました。
そこから世界に広まったのは20世紀はじめのことです。きっかけはイタリアからの移民が、アメリカで開いた店でピザを出したことから、ピザの存在が広く知られるようになりました。1960年頃には、宅配ピザ店が次々と誕生して、世界中に店舗が展開されます。
日本でもお馴染みとなった宅配ピザや冷凍ピザは、アメリカの文化が日本に入ってきて発展したものです。
名前の由来
ピザの名前の由来は、ラテン語で「平らにする、押しつぶす」という意味の、「ピンサーレ(Pinsare)」の過去形「ピンサ(Pinsa)」だと言われています。また、ナポリの方言では「ピンサ」と呼ばれていたことから、現在のピッツア(Pizza)になったという説もあります。
DELISH KITCHENのピザレシピ
ここからは、ピザのおすすめレシピをご紹介します。
ピザ生地の作り方
小麦粉からピザ生地を作って、ご自宅で自家製ピザを味わってみましょう。ドライイーストを使ってじっくり発酵させた生地は、ふわふわもっちりとした食感で食べ応えも抜群です。お好きなトッピングで楽しみましょう。
ケチャップを使ったピザソースの作り方
ご自宅で簡単に作れるピザソースのご紹介です。オリーブオイルの風味や香りの良いニンニクを混ぜたソースは味わい豊かで、ピザだけでなくトーストなどに塗って食べるのもおすすめです。ぜひお試しください。
マルゲリータピザ
ピザの定番、マルゲリータをご自宅で手作りしてみませんか。生地は発酵させる手間が要らないので、時間をかけずにササっと作れます。トマトソースとモッツァレラチーズ、バジルの香りでシンプルだけど深い味わいです。
クアトロフォルマッジ
チーズ好きにはたまらない、クアトロフォルマッジはいかがですか。ゴルゴンゾーラとモッツァレラ、パルミジャーノの風味が合わさって、濃厚で味わい深い一品です。仕上げに、はちみつをかけていただきましょう。
生ハムとルッコラの手作りピザ
ワインのお供にもぴったりな、生ハムとルッコラのピザです。手作りしたピザ生地のもっちりとした食感と、フレッシュなルッコラ と生ハムの塩気が絶妙に合います。彩りもきれいなので、おもてなしにもおすすめです。
照り焼きチキンピザ
甘辛い照り焼きチキンをトッピングした、食べ応え抜群のピザのご紹介です。柔らかい鶏もも肉と玉ねぎの甘みが照り焼きソースによく合います。もちもち食感の生地ともよく合い、手が止まらなくなる美味しさです。
クリスピーピザ
カリカリっと香ばしく焼き上げた生地がポイントの、クリスピーピザです。軽い食感の生地と、ニンニクを効かせた風味のよいトマトソースが食欲をそそり、クセになる美味しさです。ぜひ一度、お試しください。
フライパンシカゴピザ
フライパンで焼き上げるボリューム満点のシカゴピザを作ってみましょう。ピザをカットすると溶けたチーズがあふれ出します。ランチや晩ごはんだけでなく、子どものおやつにもおすすめです。
種類豊富なピザをご自宅でも味わおう!
ピザには定番のナポリピザだけでなく、トマトソース以外をベースにしたものや、具材が決まったものなどさまざまな種類があります。また、ピザ生地も焼き方や食感、厚みなどで種類が異なります。ピザはナポリから発祥しイタリアに広まって、世界中で楽しまれるようになりました。ここでご紹介したレシピを参考に、ご自宅で手作りピザを味わってみてはいかがでしょうか。