DELISH KITCHEN

冷凍肉をおいしく解凍するには?すぐできる解凍方法も!

作成日: 2021/08/25

普段の料理に欠かせない肉は、安いときにまとめ買いすることも多いでしょう。
たくさん購入した場合や、料理で使い切れず余った際に、冷凍保存することがありますね。冷凍した肉は、解凍方法によって味が落ちたり菌が繁殖するなど、品質が低下してしまうので注意が必要です。

そこでこの記事では、冷凍肉をおいしく解凍する方法や、冷凍保存方法について解説していきます。
ご紹介する解凍方法は、牛肉、豚肉、鶏肉、ひき肉といった肉の種類に関わらず、どの肉でも使える方法なので覚えておきましょう。

目次

  1. 【冷蔵庫】おいしく解凍したいとき
    1. 冷蔵庫で自然解凍がおすすめ
    2. 自然解凍のメリット
    3. 自然解凍のデメリット
    4. 切って調理するときは半解凍がおすすめ
  2. 【レンジ】すぐ解凍したいとき
    1. 電子レンジでの解凍がおすすめ
    2. レンジ解凍のメリット
    3. レンジ解凍のデメリット
  3. 避けた方がよい方法
    1. 常温で解凍する
    2. 氷水で解凍する
  4. 再び冷凍してよいのか
  5. 【解凍いらず】凍ったままでも使えるとき
    1. 牛ステーキ肉
    2. ・冷凍ステーキの焼き方
    3. ひき肉・ベーコン・ウインナー
  6. 肉の冷凍保存方法
    1. 《ひき肉》
    2. ひき肉の冷凍保存
    3. 《鶏肉》
    4. 鶏肉の冷凍保存方法(もも肉)
    5. 鶏肉の冷凍保存方法(むね肉)
    6. 鶏肉の冷凍保存方法(ささみ)
    7. 《ベーコン・ウインナー》
    8. ベーコンの冷凍保存方法
    9. ウインナーの冷凍保存方法
  7. 冷凍肉の適切な解凍方法を知っておいしく食べよう!

【冷蔵庫】おいしく解凍したいとき

ここでは、冷蔵庫でおいしさを損なわずに解凍する方法や調理のコツをご紹介します。

冷蔵庫で自然解凍がおすすめ

冷凍肉をおいしく解凍したいときに最もおすすめなのは、冷蔵庫でゆっくりと自然解凍する方法です。

できるだけゆっくり解凍したほうがよいので、できれば冷蔵庫の中でも温度の低いチルド室(0~3℃)を使うとなおよいでしょう。

豚バラ肉などの塊の肉、薄切り肉、ひき肉など肉の形状にもよりますが、解凍時間の目安はおおよそ200~300gで一晩以上(8時間)と考えてください。

自然解凍のメリット

冷凍肉を冷蔵庫で自然解凍するメリットは、ドリップを減らせることです。

肉を冷凍し、解凍すると肉の組織が変性するため、水分が分離しドリップとして外に出てきます。
ドリップには旨味が含まれているので、冷凍肉をおいしく食べるためには、いかにドリップを出さないように解凍するかが重要です。

冷蔵庫やチルド室といった、低温でゆっくりと時間をかけて解凍することで、肉の組織の変性を最小限に抑えることができるので、出てくるドリップが減り、旨味を残すことができます。

自然解凍のデメリット

冷凍肉を冷蔵庫で自然解凍することは、旨味を残すことができるメリットがある一方で、解凍に時間がかかるので、すぐに調理したいという場合には不向きな方法です。

しかし、冷凍する際に1食分といった小分けにしたり、鶏胸肉などのように塊の肉の場合は、使いたい料理に合わせて切ってから冷凍することで、解凍時間を短縮することができます。
また、肉を冷凍用保存袋に入れた後に、できる限り薄くしておくことも解凍時間の短縮に有効です。

切って調理するときは半解凍がおすすめ

塊の肉などで解凍後に切る場合は、肉を指で押したときに、中がまだ凍っているくらいの半解凍の状態だと包丁が入りやすく、調理がしやすくなります。

また、半解凍の状態で加熱するとドリップの流出を抑え、肉の旨味を閉じ込めて調理することもできます。
ただし、その場合はフライパンを十分熱してから調理したり、蓋をして蒸し焼きにするなどして、肉にしっかりと火を通すよう注意しましょう。

【レンジ】すぐ解凍したいとき

冷蔵庫の自然解凍では間に合わない場合や、すぐ冷凍肉を使いたいときには電子レンジでの解凍が便利です。
ここでは電子レンジで解凍するメリットやデメリット、うまく解凍するコツなどをご紹介します。

電子レンジでの解凍がおすすめ

冷凍肉をすぐ料理に使いたいときには、電子レンジを使いましょう。

電子レンジを使って解凍する場合は、耐熱皿にペーパータオルを敷き、その上に冷凍肉を置きます。
こうすることで、解凍時に出るドリップをペーパータオルが吸ってくれます。

解凍にかかる時間は、肉の種類や量によって異なりますが、電子レンジの200W、もしくは解凍モードを使って、上下を返し様子を見ながら解凍していきましょう。

解凍できたら、肉の表面をさらにペーパータオルでふき取ります。
しっかりドリップをふき取ることで、調理したときに肉のアクや臭みが出にくくなります。

レンジ解凍のメリット

電子レンジで解凍する最大のメリットは、時間がかからないことです。

冷蔵庫で自然解凍すると半日~1日程度はかかるのに対して、電子レンジを使えばそこまで時間がかからないので、調理時間を短縮したい場合におすすめしたい解凍方法です。

レンジ解凍のデメリット

電子レンジだと熱を伝えて解凍する分、肉の組織が変性しやすく、ドリップが出て肉の旨味が逃げやすくなってしまうデメリットがあります。

また、加熱のムラができやすいので、場所によって解凍の状態にばらつきが出たり、肉に火が通ってしまう失敗も起きやすくなります。

電子レンジの解凍で失敗を防ぐためには、冷凍庫から出したばかりのカチカチの状態で行うことがおすすめです。
溶けかけて水分が出ている部分があると、そこが加熱されやすく解凍にムラが出る原因となります。
解凍時にペーパータオルを敷くのも、ドリップを吸い取って解凍ムラを防ぐ目的があります。

避けた方がよい方法

冷凍肉を解凍する方法にはいくつかありますが、中には肉の品質が低下し、おすすめできないものもあります。
ここでは、冷凍肉を解凍するにあたって避けたほうがよい方法をご紹介します。

常温で解凍する

冷凍肉を解凍するにあたって、まず避けたいのは常温で解凍することです。

常温で解凍すると冷蔵庫で解凍するよりも早く解凍できますが、解凍できた部分から菌が繁殖しやすくなります。
また、冷凍肉と室温の温度差が大きいことで、肉の組織が変性しやすくドリップが多く出るため、旨味も逃げてしまいます。

このようなことから、室温で解凍するのは避けたほうがよいでしょう。

氷水で解凍する

氷水を使って解凍するのは室温で解凍するよりも、低い温度で解凍するので一見よさそうに感じるかもしれません。

この場合、氷水の入ったボウルに冷凍肉を入れて、シンクに置いて解凍することになると思われますが、解凍後に出たドリップがシンクにつき、シンクが汚染されることがあります。
このドリップがついたシンクで野菜などの生食する食材を洗うと、これらの食材が汚染し不衛生な状態になってしまうのです。

また、いくら氷水につけていても、室温によっては常温解凍の場合と同様に、菌が繁殖する恐れもあります。
衛生的な理由から、氷水での解凍も避けたほうがよいでしょう。

再び冷凍してよいのか

これは肉に限ったことではありませんが、冷凍した食品を解凍した後に再冷凍することはおすすめできません。

なぜなら、一度解凍した肉を再冷凍し、再び解凍することでさらにドリップが出るので、旨味が抜けて味が落ちてしまうことや、菌の繁殖の恐れがあり衛生的にも心配なためです。

【解凍いらず】凍ったままでも使えるとき

ここまで冷凍肉の解凍方法についてご紹介しましたが、凍ったまま使えたら便利ですよね。
冷凍肉を解凍せずに使える場合についてみていきましょう。

牛ステーキ肉

冷凍した牛ステーキ肉は、凍ったまま焼くことができます。
焼くときに蓋をして蒸し焼きにすることで、ジューシーで旨味のあるステーキを焼くことができます。

こちらでは、詳しい焼き方をご紹介しています。
レシピと同じ、厚さ1cmの牛ステーキ肉を使うのが失敗を防ぐポイントです。

・冷凍ステーキの焼き方

ひき肉・ベーコン・ウインナー

ひき肉を炒め物や煮物など、そのままバラバラの状態で加熱して調理する場合は、すぐに火が通るので解凍せずに使うことができます。

ただし、ハンバーグなどの肉だねとしてこねて使う場合は、凍ったままだとまとまらないので、解凍してから使いましょう。

ウインナーやベーコンも冷凍保存が可能な食材ですが、ボイルして食べたりスープに入れて煮込む場合は、解凍せずに使うことができます。
切った状態で冷凍されていれば、そのまま炒め物に使うことも可能です。

肉の冷凍保存方法

どの肉も、あらかじめ水分を拭き取ってから冷凍すると、冷凍やけを防ぐことができます。
最後は、使いやすく冷凍する方法を肉の種類ごとにご紹介します。

《ひき肉》

ひき肉の冷凍保存

表面積が広く傷みやすいひき肉は1食分ずつ小分けにし、しっかり空気を抜くのがポイントです。
小分けにするのが面倒な場合は、まとめて冷凍用保存袋に入れて薄く平らにならし、菜箸を使って筋目をつけておくと、使いたい量に合わせて折って使うことができます。

詳しくは、こちらの動画でご紹介しています。

《鶏肉》

鶏肉の冷凍保存方法(もも肉)

鶏もも肉はキッチンペーパーで水分をふき取り、ラップでしっかりと包んでから冷凍用保存袋に入れます。
袋の口を閉じる際は、空気を抜くようにしましょう。

1枚丸ごとでも、切り分けてからでも冷凍することができます。
詳しくは、こちらの動画をご覧ください。

鶏肉の冷凍保存方法(むね肉)

鶏胸肉は、キッチンペーパーでしっかり水分をふき取ってから冷凍します。
ラップで包み、冷凍用保存袋に入れたら空気を抜いて口を閉じましょう。

こちらの動画では、1枚丸ごと冷凍する場合と切ってから冷凍する場合をご紹介しています。

鶏肉の冷凍保存方法(ささみ)

ささみは、キッチンペーパーで水分をふき取り、ラップで1本ずつ包みます。
冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて口を閉じます。
ささみに筋がついている場合は、冷凍前に取り除いておくとよいでしょう。

ささみはゆでてから冷凍する方法もありますが、こちらでは料理の幅が広がるように、生のささみの冷凍方法をご紹介しています。

《ベーコン・ウインナー》

ベーコンの冷凍保存方法

ベーコンはキッチンペーパーで水分をふき取り、ラップに間隔をあけて並べます。
上からラップをかけて密着させ、蛇腹折りにして冷凍用保存袋に入れた後、空気を抜いて口を閉じます。

蛇腹折りにすることで、必要な分を切り分けて使うことができますよ。
詳しい方法は、こちらの動画で確認してみましょう。

ウインナーの冷凍保存方法

ウインナーを開封後に、早めに使い切れない場合は冷凍保存するのがおすすめです。
冷凍用保存袋に平らになるように入れて、空気を抜きながら口を閉じます。
冷凍やけやほかの食材への臭い移りを防ぐために、冷凍用保存袋に移して冷凍するようにしましょう。

こちらの動画も合わせてご覧ください。

冷凍肉の適切な解凍方法を知っておいしく食べよう!

この記事では、冷凍した肉をおいしく衛生的に解凍する方法や、冷凍保存方法をご紹介しました。
冷凍肉は、解凍方法ひとつで解凍した後の肉の味が大きく変わってきます。また、菌が繁殖しやすくなったりするので、衛生面でも気をつけなければいけません。

冷凍肉をおいしく味わうためにも、適切な解凍方法を覚えておくようにしましょう。

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