
高菜・子持ち高菜・こぶ菜は同じ野菜?レシピもご紹介
作成日: 2021/08/23
「高菜」は高菜漬けで有名ですが、日本各地で生産されているわけではないため、生の高菜を見たことがないという人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、高菜とはどのような野菜なのか、高菜という名前が付いている子持ち高菜とは何が違うのかなど、高菜について解説します。
高菜漬けを使ったおすすめのレシピもご紹介するので、参考にしてみてください。

高菜について
はじめに、高菜の特徴や栄養について確認してみましょう。
高菜とは
アブラナ科の葉野菜「高菜」は、からし菜の一種で原産地は中央アジアです。
日本へはシルクロードを通り中国から伝わりました。
平安時代にはすでに栽培されていた、といわれているほど歴史ある野菜のひとつです。
旬の時期は冬から春にかけてで、白菜と小松菜が混ざったような株です。
基本的に、葉は鮮やかな緑色で少し縮れています。
種類によっては紫色が入っているものや、葉先がギザギザになっているものもあります。
高菜の栄養
生の高菜、可食部100gあたりの主な栄養は以下の通りです。
・エネルギー…21kcal
・食物繊維…4.0g
・カルシウム…87g
・カリウム…300mg
・ビタミンK…120μg
・βカロテン…2300μg
・葉酸…180μg
高菜の種類と食べ方
高菜は温かい気候を好むため、九州を中心に主に西日本で栽培されており、種類が多いのが特徴です。
例えば、肉厚な葉で漬物などによく利用されている「大葉高菜」や「三池高菜」、ギザギザの葉をしている「久住高菜」、葉の付け根に大きなコブができる「雲仙こぶ高菜(こぶ菜)」があります。
ほかにも、「長崎高菜」「阿蘇高菜」「地高菜」なども有名です。
ちなみに、高菜と近い野菜に、高菜のミニチュア版のような見た目をしている「子持ち高菜(つぼみ菜)」があります。
高菜は漬物にすることが多い葉野菜ですが、一般的な葉野菜のように炒め物にしたり生で食べたりもします。
高菜と子持ち高菜(つぼみ菜)の違い
子持ち高菜(つぼみ菜)は、名前に高菜が付いているものの種類が違います。
つぼみ菜は、もともと中国で作られていた大型のからし菜の一部で、葉と葉の間の茎に生えるわき芽です。
福岡県で品種改良され、2008年頃から出荷が始まりました。
つぼみ菜が栽培できる地域は福岡県のみとなっており、生食やサラダ、炒め物などに使われます。
高菜漬けについて
高菜漬けはどのように作られるのでしょうか。
ここからは、特徴や種類をご紹介します。
高菜漬けの作り方
高菜漬けはシンプルな塩漬けが一般的で、おうちでも作れます。
漬け方は簡単で、高菜を水洗いしたら塩をふりながら容器に敷きつめ、蓋と重石を乗せて冷暗所で数日間漬けるだけです。
できあがった高菜漬けや市販の高菜漬けと一緒に、唐辛子やしょうゆ、酒、みりんなどと炒めて、かつお節を加えればピリ辛の辛子高菜が作れます。
唐辛子ではなく、明太子を加えれば辛子明太高菜にすることも可能です。
高菜漬けの栄養
高菜漬けの可食部100gあたりの栄養は以下の通りです。
・エネルギー…124kcal
・食物繊維…4.0g
・カルシウム…51g
・カリウム…110mg
・ビタミンK…300μg
・βカロテン…2400μg
・葉酸…23μg
※βカロテンの数値は、βカロテン当量を記載しています
【出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)】
高菜漬けを使ったDELISH KITCHENのレシピ
ここからは、高菜漬けを使ったおすすめレシピをご紹介します。
【ご飯物】
高菜と卵の和風チャーハン
高菜を使った料理の中でも人気の高菜チャーハン。
こちらはオーソドックスな高菜チャーハンが味わえるレシピです。和風顆粒だしとごま油で風味豊かに仕上げました。
高菜としらすのチャーハン
高菜漬けとしらすで作ったチャーハンです。
高菜としらすの塩味があるので、調味料にはしょうゆを少しだけ使います。ごま油としょうゆの香りが食欲をそそり、噛めば噛むほど旨味が広がります。
あさりと高菜のチャーハン
高菜漬けのほかに、旨味たっぷりのあさりを組み合わせました。
しっかりめの味わいのなかに感じる、ふんわり卵が全体のバランスを絶妙にまとめてくれますよ。
高菜そぼろ丼
鶏そぼろに高菜漬けを加えた、パンチのあるそぼろ丼はいかがでしょうか。
包丁を使わずに作れるので、洗い物を増やしたくないときにもおすすめです。卵黄を乗せれば、高菜そぼろそのままの味と、卵黄をからめたまろやかな味、両方を味わえます。
しらすと高菜のおにぎり
高菜漬けとしらすは相性抜群の組み合わせで、チャーハンだけでなく、おにぎりにもぴったりです。
ごま油を使ってコクと香ばしさをアップさせましょう。ササっと作れるので、忙しい朝ご飯にもよいですね。
めはり寿司
高菜漬けの鮮やかな色合いや、目を見張るほどおいしいことから名付けられた、めはり寿司。
広げた高菜漬けを海苔のように巻いておにぎりにします。材料も作り方もシンプルなのに、一度食べたらやめられないおいしさです。
【麺類・粉物】
高菜明太のコクうまパスタ
パスタをゆでたら、ボウルで材料を混ぜ合わせるだけのパスタです。
高菜漬けと明太子の大人な味付けとなっています。パスタさえゆでれば味付けは簡単なので、ランチにもおすすめです。
納豆と高菜のパスタ
高菜漬けに納豆?と驚くかもしれません。
ちょっと意外ですが、どちらも発酵食品なので、実は相性がよい組み合わせです。にんにくと唐辛子でペペロンチーノ風に作ってみました。
高菜の肉そぼろうどん
豚ひき肉の旨味と高菜漬けのシャキシャキの食感で、いくらでも食べられそうなうどんです。
高菜漬けを加えたそぼろは、ご飯に乗せてもおいしいですが、うどんにもマッチします。
辛子高菜の油そば
辛子高菜漬けを使った、ピリ辛が後を引く油そば。
ピリ辛の刺激と高菜漬けのしっかりとした味付けで、ガツンとした食べごたえです。包丁を使わずに作れるのも嬉しいポイントです。
ルーロー和え麺
台湾の定番料理、ルーロー飯をそうめんにアレンジしてみました。
そうめんはあっさり系になってしまいがちですが、にんにくとしょうがを使ったスパイシーな風味と、高菜漬けで満足できる一杯となっています。
鮭と高菜の冷製そうめん
高菜漬けと塩鮭のしっかりとした味わいに、さわやかな大葉とみょうがを加えた、後味あっさりのそうめんです。
高菜漬けとみょうがのシャキシャキとした食感もお楽しみください。
餅もちおやき
おやきの生地に切り餅を入れて、モチモチ感をアップしましょう。
あんには甘辛い味付けをした高菜漬けを使います。子供たちのおやつにも喜ばれそうなおやきです。
【副菜】
高菜のごま油炒め
そのまま食べても十分おいしい高菜漬けを、少しだけアレンジしてごま油の風味をプラスしました。
ごま油のほかにしょうゆやみりんなど、甘辛い調味料で炒めるだけでひと味違った高菜漬けが楽しめます。
豚ひき肉と漬物のふりかけ
豚ひき肉が余ったときにも作れるふりかけです。
高菜漬けと豚ひき肉のほかに、ちりめんじゃこを組み合わせた、和テイストのふりかけです。味付けはめんつゆのみで簡単に作れます。
高菜の卵焼き
高菜漬けはお弁当の定番、卵焼きのレパートリーも増やせます。
高菜漬けのほかに、かにかまぼこもプラスするため、だしを準備する必要がありません。しっかりした味わいで、おつまみにもなりますよ。
【おかず】
豚肉の高菜炒め
包丁を使わないうえに、具材は豚こま肉と高菜漬けがあれば作れるお手軽レシピです。
作り方はごま油で具材と調味料を炒めるだけ。あと一品ほしいときや、お酒のお供にもおすすめです。
豚バラ肉ときのこの高菜炒め
高菜漬けのほかに、豚バラ肉やきのこを炒めます。
ジューシーな豚バラ肉と、塩味のきいた高菜漬けは白いご飯とよく合います。冷蔵庫に高菜漬けがある場合は、ぜひお試しください。
レタスと豚肉の高菜炒め
使い切れないことのあるレタスも、豚肉と高菜漬けと一緒に炒めれば立派なおかずです。
高菜漬けの味わいが調味料代わりにもなるので、しょうゆと塩のみで味が決まります。
豚肉とトマトの高菜炒め
フレッシュなトマトを使い、彩りもよい炒め物を作りました。
いつもとは違った炒め物が食べたいときや、おかずに彩りをプラスしたいときにもおすすめです。高菜漬けがからんだトマトは旨味もアップします。
高菜とささみの中華和え
火を使わずにレンジで作れる中華和えです。
レンジで蒸したささみに、高菜漬けと粗みじんにしたねぎをたっぷり入れて、ボウルで和えるだけのレシピは、ささみの蒸し汁を加えるのがポイントです。
子持ち高菜(つぼみ菜)を使ったDELISH KITCHENのレシピ
最後に、子持ち高菜(つぼみ菜)を使ったおすすめレシピをご紹介します。
つぼみなとツナの胡麻和え
ゆでたつぼみ菜の優しい食感と、ツナの食感のバランスがよいごま和えです。
ほんのり香る、おろししょうががアクセントになっています。副菜としてだけでなく、ちょっとおしゃれなおつまみにも。
つぼみなとベーコンのにんにく炒め
サラダ感覚で食べられるにんにく炒めは、つぼみ菜のきれいな緑色とベーコンのピンク色が食卓をパッと明るくしてくれる、かわいらしい一品になります。
つぼみ菜は火の通りが早いため、下ゆでせずにそのまま炒めましょう。
つぼみなの天ぷら
つぼみ菜の風味を衣で閉じ込め、カラッと天ぷらでいただきます。
つぼみ菜のほんのりとした甘味と辛味を感じる天ぷらは、素材を活かした料理です。シンプルに塩でお召し上がりください。
おかずにもおつまみにも!高菜漬けは万能漬物
高菜はアブラナ科の葉野菜で、平安時代にはすでに栽培されていた歴史ある野菜です。
また、高菜という名前が付いているものの、子持ち高菜(つぼみ菜)は種類が違う野菜です。高菜にはいろいろな種類があり、漬物以外にも炒め物や生で食べることができます。
一般的に手に入りやすいのは漬物の高菜で、高菜漬けはそのまま食べるだけでなく、アレンジするのもおすすめです。
今回ご紹介したレシピにもぜひ挑戦してみてください。