世界三大スープとは?特徴やおすすめレシピをご紹介!
作成日: 2021/08/31
数ある「世界三大○○」のなかでも、料理に関する言葉といえば「世界三大スープ」ではないでしょうか。
世界三大スープと聞いて思い付くスープは何があるでしょうか。1つや2つは何となく分かっても、3つすべて断言するのは難しいかもしれません。
この記事では、世界三大スープそれぞれの特徴や、お家で作れるおすすめレシピもご紹介します。
世界三大スープなのに4つ
世界三大スープって何?と聞かれたらスムーズに答えられるでしょうか。
世界三大スープとは「ボルシチ」「トムヤムクン」「ブイヤベース」「フカヒレスープ」の4つです。
三大スープなのに4つもあるのはどうして?と不思議ですよね。
世界三大スープと呼ばれるスープは誰が言い出したわけでもなく、長い歴史をかけてそう呼ばれるようになりました。
どのスープもこだわりがあり甲乙つけがたいため、3つに絞られることなく現代に至るようです。
確かに、どれも違ったおいしさがあり、感じ方はそれぞれなので、人によって「これが世界三大スープだ」と感じるスープが違うのは当然ですよね。
では、世界三大スープの特徴についてみていきましょう。
ボルシチ
ボルシチはロシアのスープで、ビーツを使った赤みのある色合いが特徴です。
発祥はウクライナで、ボルシチとはウクライナ語で「草や薬草の煮汁」という意味があるのだとか。
今ではロシア全土で食べられており、ロシア料理として知られています。
ボルシチはビーツのほかに、牛肉や玉ねぎ、にんじん、じゃがいもなどを入れてじっくり煮込みます。
ビーツはてんさい糖の原料にもなる甜菜の一種のため、ボルシチはほんのり甘味のある優しい味わいです。
サワークリームを添えるのが定番で、甘味と酸味のコラボレーションを楽しめます。
トムヤムクン
トムヤムクンは酸味や辛味が特徴の、タイで親しまれているスープです。
エスニック料理が好きな人は、すでに食べ慣れているかもしれません。
トムヤムクンには「トム=煮る」「ヤム=あえる」「クン=えび」という意味があり、えびや玉ねぎ、マッシュルームやパクチーを具材にして作ります。
さらに、レモングラスやナンプラーが加わることで、独特の風味が生まれます。
ブイヤベース
ブイヤベースはフランスのスープで、魚をはじめとする魚介類やハーブを煮込んで作られます。
魚介の旨味がつまったトマトベースのスープは、一度食べたら忘れられなくなるおいしさです。お好みでアイオリソースをつけていただきます。
ちなみに、南フランスのマルセイユが発祥の地で、マルセイユでは1980年に「ブイヤベース憲章」が制定されました。
これは、伝統の味を守るために具材や作り方などを定めたもので、ブイヤベース憲章を忠実に守ったブイヤベースを提供しているお店は「憲章登録店」として認められています。
フカヒレスープ
フカヒレスープは中国のスープです。
サメのヒレを乾燥させたフカヒレは三大珍味として有名な高級食材で、ツルっとした食感とのど越しが魅力です。
フカヒレそのものに味はないものの、とろみのある鶏ガラスープがよくからみ、香りが食欲をそそります。
フカヒレのほか、鶏肉やタケノコ、干ししいたけなどを使って作るのが一般的です。
ほかにもたくさんある世界的なスープ
世界三大スープには入っていないものの、世界的に広まっているスープはほかにもあります。
例えば、日本の「味噌汁」です。
繊細な旨味と味わいは世界の人々からも注目されています。
また、野菜をたっぷり使ったイタリアの「ミネストローネ」や、刺激的な辛さが後を引く韓国の「純豆腐(スンドゥブ)チゲ」、スペインの手軽に作れる冷製スープ「ガスパチョ」なども世界的に有名です。
DELISH KITCHENの世界三大スープのレシピ
最後に、お家で作れる世界三大スープのレシピをご紹介します。
【ボルシチ】
スーパーによってはビーツを取り扱っているところがあるほか、手軽に使えるビーツ缶もあるので、手に入れて作ってみましょう。
ボルシチ
下準備のいらないビーツ缶を使ったボルシチです。
ビーツのほかにじゃがいもやにんじん、キャベツなども入れた、本格的な具だくさんのボルシチを楽しみましょう。鮮やかな色合いはおもてなしメニューにもよいですね。
【トムヤムクン】
独特な風味が再現できるナンプラーは、スーパーのほか輸入食品を取り扱う店で手軽に手に入れることができます。
トムヤムクン
手に入りやすい食材で作れる本格トムヤムクンです。
しょうがやコチュジャン、唐辛子といった刺激的な調味料を使いますが、牛乳も加えるのでまろやかな刺激になります。
本格トムヤムクン
レモングラスやコブミカンの葉を使い、より本格的に仕上げたい方はこちらのレシピもお試しください。
コブミカンの葉はスパイス売り場やインターネットショップで手に入ります。エスニックな風味で、現地の屋台にいる気分になれるかも。
【ブイヤベース】
ブイヤベースは使う食材によって違った味わいになるのも魅力です。
ここからは、4種類のブイヤベースをご紹介します。
ブイヤベース
こちらは、タラを使ったブイヤベースのレシピです。
たんぱくなタラは、えびやあさりなどの魚介の濃厚な旨味と相性抜群。白ワインを加えた風味豊かなスープは、バゲットをつけて食べると格別です。
スズキのブイヤベース
スズキの切り身で作るブイヤベースは、ドライトマトやブラックオリーブがイタリアンな雰囲気をアップさせてくれます。
マヨネーズとにんにくで作る簡単アイオリソースも添えて、味の変化も堪能しましょう。
メカジキのブイヤベース
スーパーでも手に入れやすいメカジキやえび、あさりなどを使ってブイヤベースを作りました。
メカジキを煮込みすぎないことで、ふんわり食べられます。シンプルな調味料でも奥行のある味に仕上がるのがブイヤベースの嬉しいポイントです。
あんこうのブイヤベース
鍋用のぶつ切りあんこうを、たまには鍋ではなくサフランを使ったおしゃれなブイヤベースにしてみませんか。
本場ではあんこうが使われることも多いうえに、ブイヤベース憲章ではサフランを使うこととされています。あんこうのブイヤベースで一層本場の味に近づけますよ。
世界三大スープは世界四大スープだった!
「世界三大スープ」という呼び方がありながら、実は4つのスープがあるなんて驚きますよね。
4つのスープとは、ボルシチ、トムヤムクン、ブイヤベース、フカヒレスープです。どのスープも個性的でおいしいからこそ、3つに絞られずにいるというのは納得です。
可能であれば、どれも現地で本場の味を楽しみたいところですが、ご家庭でも本格的な味を作れますよ。
今回ご紹介したレシピを参考に、世界中で愛されるスープをお家でも楽しんでみましょう。