DELISH KITCHEN

赤味噌とは?他の味噌との違いや味噌汁以外の活用レシピをご紹介!

作成日: 2021/10/06

更新日: 2024/10/22

「赤味噌」と聞いて多くの方が思い浮かべるのは、味噌カツや味噌煮込みうどんが有名な、名古屋の赤味噌ではないでしょうか。
しかし、赤味噌と呼ばれる味噌はほかの地域にもあり、各地で食べられています。

この記事では、赤味噌についてや白味噌との違い、味噌の種類や地域性について解説します。
また、味噌汁以外にも使うことができる赤味噌を使ったおすすめレシピもご紹介するので、参考にしてみてください。

目次

  1. 赤味噌とは?
  2. 味噌の種類分けについて
    1. 色による種類分け
    2. 材料の違いによる種類分け
    3. 塩分濃度の違いによる種類分け
  3. 赤だし・八丁味噌との違い
    1. 八丁味噌との違い
    2. 赤だしとの違い
  4. 白味噌との違い
  5. 地域で使われる味噌の違い
    1. 《米味噌(赤味噌)》
    2. 《米味噌(白味噌)》
    3. 《豆味噌》
    4. 《麦味噌》
  6. 赤味噌の味噌汁以外の使い方
    1. なすと油揚げの味噌汁
    2. 牛すじ大根
    3. 手羽先の味噌煮込み
    4. 無限ジャージャーもやし
    5. あさりとわかめのぬた
    6. 赤味噌かつ
  7. 赤味噌は熟成期間が長い色の濃い味噌のこと!

赤味噌とは?

赤味噌とは赤色あるいは褐色をした味噌全般を表します。味噌は色以外にも材料や塩分濃度などで種類分けすることができ、普段から赤味噌と呼んでいる味噌も細かくいえば別の種類に分けることができます。
これから詳しく味噌の種類分けについてご説明します。

味噌の種類分けについて

味噌を種類分けするとき、色の違い、材料の違い、塩分濃度の違いによって分ける方法があります。

色による種類分け

色の違いに着目して味噌を分けると「白味噌」「淡色味噌」「赤味噌」の3つに部類されます。そのため色の濃い、赤い味噌はすべて赤味噌となります。
名古屋は赤味噌で有名ではありますが、名古屋で使われている味噌以外にも、日本各地に赤味噌は存在します。

材料の違いによる種類分け

次に、材料の違いで味噌を分けます。
味噌は、大豆、塩、麹の3つを材料として作られます。その中でも、発酵の過程で欠かすことのできないものが麹です。
味噌を作るときに使われる麹には、米麹、麦麹、豆麹があります。
この麹の違いで分けると「米味噌」「麦味噌」「豆味噌」と分類されます。

塩分濃度の違いによる種類分け

最後に、塩分濃度の違いで味噌を分けます。
味噌を仕込む際に加える麹と塩の割合によって、できあがったときの味噌の味が決まります。
仕込むときの塩分濃度の違いから「甘味噌」「甘口味噌」「辛口味噌」の3つに分けることができます。


このように赤味噌とは色の分類を指す名称なので、この中には米麹や麦麹から作られるものもあれば、豆麹から作られるものもあるということになります。

赤だし・八丁味噌との違い

よく似た名称により、混同しがちなこれらの違いをご紹介します。


八丁味噌との違い

八丁味噌は、愛知県岡崎市の八帖町(旧八丁村)で江戸時代初期から作られている豆味噌を指すといわれています。
現在は愛知県で作られる豆味噌の中でも、大豆と塩を原料として2年以上熟成させる長期熟成製法を行うなど、国が定めたさまざまな基準を満たして作られた味噌を八丁味噌と呼びます。

赤だしとの違い

赤だしは一般的に、豆味噌をベースにして、米味噌を合わせて調合した「調合味噌」に、だしを加えたものを指します。
中には豆味噌と米味噌だけで、だしが含まれない場合もあります。

白味噌との違い

赤味噌と白味噌の違いは見た目の色によって分けられますが、味噌の色に違いが生まれる一番の要因は、熟成期間の長さです。
味噌は、熟成中にメイラード反応という化学反応が起こり褐色に変化することで、特有の茶色や赤色に変わります。

赤味噌のように、熟成期間が長い味噌ほどメイラード反応が進み、色が濃くなります。
加えて、保存性を高めるために塩分濃度が高くなるのが特徴です。

一方、白味噌は赤味噌と比較すると熟成期間が短いため、化学反応が起きづらく特有の色がつかないので白く仕上がります。
長期熟成の必要性も低いので塩分濃度は低く、赤味噌と比べると麹を多く使うことから甘味が強い味噌に仕上がります。

地域で使われる味噌の違い

古く食料の乏しかった時代に、味噌はさまざまな栄養が含まれる食料として重宝されていました。
日本各地で味噌を作るために、東西に国土が長い日本では地域ごとに、気候風土や環境、水質などに合わせた味噌作りが発展したといわれています。
そのなごりが現代にも残って、各地で使われる味噌に違いがあるとされています。

各地で使われている味噌の大まかな分類はこのようになっています。

《米味噌(赤味噌)》

関東甲信越・東北地方・北海道・そのほか ほぼ全国各地

《米味噌(白味噌)》

近畿地方・四国地方・中国地方

《豆味噌》

愛知県・岐阜県・三重県

《麦味噌》

九州地方・四国地方・中国地方

味噌の種類については、こちらの記事でもご紹介しています。

赤味噌の味噌汁以外の使い方

長期熟成された赤味噌はコクがあり、さまざまな料理に使うことができます。
やはり定番の使い方は味噌汁ですが、赤味噌はいろんな料理にも使うことができます。
そこで今回は味噌汁以外にも使うことができるおすすめレシピをご紹介します。

なすと油揚げの味噌汁

味噌を使った料理の定番といえば、やはり味噌汁ですね。
味噌汁を飲むと、ほっと心が落ち着く方も多いでしょう。深いコクと風味を存分に楽しめる赤味噌の味噌汁は、一度飲むとやみつきになります。

牛すじ大根

熟成期間の長い赤味噌は煮込み料理にも適しています。
赤味噌としょうゆ、砂糖などを加えてじっくり煮込んだ牛すじ大根は濃厚な味わいで、お酒にもご飯にも相性抜群です。材料を下ゆでするひと手間で格段においしく仕上がりますよ。

手羽先の味噌煮込み

名古屋にいるような気分を味わえる、手羽先と赤味噌を組み合わせた一品です。
手羽先を丸ごと煮込んで、鶏の旨味をしっかりと引き出しましょう。乾燥しいたけの戻し汁を使うことで旨味がさらにアップします。

無限ジャージャーもやし

ゆでたもやしに、赤味噌や砂糖などで甘辛く仕上げた肉みそをのせました。
手頃な価格で手に入るもやしをたっぷり使って、お財布にも優しいレシピです。淡白な味わいのもやしに赤味噌の濃厚な味わいがよく合います。

あさりとわかめのぬた

味噌を使った和え物の定番、ぬたのレシピです。
赤味噌の中でも、八丁味噌を使ってアレンジしました。旨味がぎゅっとつまったあさりと、シャキシャキ食感のわけぎが絶妙にマッチします。

赤味噌かつ

名古屋でよく食べられている定番料理のひとつ、赤味噌かつは味噌だれがポイントです。
八丁味噌を使ってご家庭でも簡単に作れますよ。カラッと揚がったとんかつに、とろみのある甘い味噌だれがよく合います。付け合わせの野菜やご飯との相性も抜群です。

赤味噌は熟成期間が長い色の濃い味噌のこと!

味噌は分類の方法がいくつかあり、色で分けたときに濃い色の味噌を赤味噌と呼ぶことが分かりました。
赤味噌は熟成期間が長く、白味噌などと比べると塩分濃度が高めの味噌です。料理に使う際は、砂糖などほかの調味料を一緒に加えると味わい深くなり、赤味噌の持つ深いコクと風味を楽しむことができますよ。

今回ご紹介したレシピを参考に、ぜひ赤味噌を使ってみてください。

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