DELISH KITCHEN

オリーブに含まれる栄養とは?カロリーやレシピもご紹介

作成日: 2022/01/09

パスタやピザなどイタリア料理には欠かせないオリーブ。オリーブオイルの原料としても有名ですね。グリーンオリーブとブラックオリーブの2種類があり、スーパーでは缶詰や瓶詰めの塩漬けを見かけますが、オリーブにはどのような栄養が含まれているかご存じですか。

この記事では、オリーブの栄養について解説します。また、オリーブの歴史、旬や産地、グリーンオリーブとブラックオリーブの違い、おすすめのレシピもご紹介します。

目次

  1. オリーブについて
    1. オリーブの歴史
    2. オリーブの旬・産地
    3. オリーブの食べ方
  2. オリーブの種類
  3. オリーブのカロリーと栄養
    1. 1個あたりのカロリー
    2. 100gあたりのカロリー・栄養
  4. オリーブの代表的な栄養
    1. βカロテン
    2. ビタミンB群
    3. ビタミンE
  5. オリーブを使ったDELISH KITCHENのレシピ
    1. アンチョビオリーブのやみつききゅうり
    2. オリーブの具沢山アヒージョ
    3. 豚こまとオリーブのマリネ
    4. オリーブとチーズのポテトサラダ
    5. 基本のアクアパッツァ
    6. プッタネスカ
  6. オリーブの栄養を知っていろいろな料理に活用しよう

オリーブについて

まずはオリーブの歴史や旬と産地、食べ方についてみていきましょう。

オリーブの歴史

オリーブの野生種は、有史以前から地中海沿岸からアフリカ北岸あたりに自生していました。5000〜6000年前に、シリアやパレスチナでオリーブの栽培が始まったといわれています。その後、トルコからギリシャに広まり、紀元前6世紀頃にローマ帝国が地中海沿岸に広めていきました。

15世紀半ばから17世紀半ばの大航海時代には、スペインから西インド諸島に広まり、コロンブスがアメリカ大陸を発見するとアメリカ大陸にもオリーブ栽培が広まりました。民族の移動で中国、インド、日本などにも広がり、現在では世界中で栽培されています。

日本にオリーブの木が伝わったのは1862年です。医師の林洞海がフランスから輸入した苗木を横須賀に植えたのが始まりだといわれています。

その後、1908年に香川県小豆島でオリーブの栽培試験が開始されたことをきっかけに、小豆島でオリーブの栽培が広まりました。小豆島は地中海沿岸の気候に似て、年間を通して温暖で湿気が少ないことからオリーブの栽培に適しており、今では小豆島はオリーブの島と呼ばれるほど有名になりました。

5000〜6000年前にオリーブの栽培が始まったと同時に、オリーブオイル作りも始まったとされています。オリーブオイルはオリーブの実をしぼるだけで作ることができ、人類が初めて手にしたオイルといわれています。ローマ帝国ではオリーブオイルは生活に欠かせないものでした。

オリーブの旬・産地

オリーブは、イタリア、スペインなどの地中海沿岸で多く栽培されています。それぞれ、イタリアの旬は10月から11月、スペインの旬は11月から2月、ギリシャの旬は10月から1月です。

日本では香川県小豆島がオリーブの産地として有名で、旬は10月から11月です。

オリーブの食べ方

食用部分はおもにオリーブの実ですが、オリーブの葉もオリーブ茶の茶葉として使われています。

実はオリーブオイルの原料や塩漬け、オイル漬けなどに加工します。生のオリーブの実は渋くて食べることができないので、缶詰や瓶詰めの塩漬けを食べることが多くなっています。お酒のおつまみとしてそのまま食べたり、前菜、パスタ、ピサなどに加えたりといろいろな料理に使えます。

オリーブの実の種をくり抜いた部分に、赤ピーマンやアンチョビなどをつめたスタッフドオリーブもあります。

オリーブの種類

オリーブには「グリーンオリーブ」と「ブラックオリーブ」がありますが、品種の違いではなく実の熟成度によって色が変化しています。若い実は緑色で、完熟した実は黒色です。若い実を収穫したものがグリーンオリーブ、完熟した実を収穫したものがブラックオリーブです。

グリーンオリーブは実がかたくて渋味があり、さわやかな香りがします。一方、ブラックオリーブは実がやわらかくて味のくせがなく、香りもほとんど感じません。

グリーンオリーブはお酒のおつまみや前菜として使われることが多く、ブラックオリーブはくせがないのでサラダ、パスタ、ピザなどどんな料理にも合います。グリーンオリーブ、ブラックオリーブは互いに代用することができます。

オリーブのカロリーと栄養

グリーンオリーブとブラックオリーブのカロリーや栄養を比較してみましょう。

1個あたりのカロリー

塩漬のオリーブ、1個(可食部3g)あたりのカロリーは以下の通りです。

・グリーンオリーブ…約4kcal
・ブラックオリーブ…約4kcal

グリーンオリーブとブラックオリーブ、1個あたりのカロリーに違いはないようです。

100gあたりのカロリー・栄養

塩漬のオリーブ、可食部100gあたりの栄養をご紹介します。

《グリーンオリーブ》
・カロリー…148kcal
・炭水化物…4.5g  
・たんぱく質…1.0g
・食物繊維…3.3g 
・脂質…15.0g
・ビタミンB1…0.01mg 
・ビタミンB2…0.02mg
・ビタミンE…5.5mg 
・ナトリウム…1400mg 
・カルシウム…79mg
・βカロテン…450μg 
・鉄…0.3mg 

《ブラックオリーブ》
・カロリー…121kcal
・炭水化物…3.4g
・たんぱく質…0.8g
・食物繊維…2.5g
・脂質…12.3g 
・ビタミンB1…0.05mg
・ビタミンB2…0.06mg
・ビタミンE…4.6mg
・ナトリウム…640mg 
・カルシウム…68mg
・βカロテン…微量
・鉄…0.8 mg

カロリー、たんぱく質、脂質、炭水化物、食物繊維、ナトリウム、カルシウム、ビタミンEなどはグリーンオリーブの方が多いですが、鉄、ビタミンB1、ビタミンB2などはブラックオリーブの方が多く含まれています。
βカロテンはグリーンオリーブには450μg含まれていますが、ブラックオリーブには含まれていません。

※ビタミンEの数値はαトコフェロールの値、βカロテンの数値はβカロテン当量を記載しています

オリーブの代表的な栄養

オリーブにはたんぱく質、脂質、食物繊維、炭水化物などいろいろな栄養が含まれています。オリーブに含まれる栄養の中から一部をご紹介します。

βカロテン

βカロテンは、強い抗酸化作用があることで知られています。

ビタミンB群

ビタミンB1は水溶性のビタミンの一種で、糖質をエネルギーに変えるときに必要とされるビタミンです。

ビタミンB2はビタミンB1と同じく、水溶性のビタミンの一種です。おもに脂質のエネルギー代謝に関与し、エネルギーに変わるときに補酵素として働く栄養です。

ビタミンE

ビタミンEは、血行促進作用がある脂溶性の抗酸化ビタミンです。細胞壁や生体膜の機能を維持するために働きます。動脈硬化を起こしやすくする過酸化脂質を作りだしたり、がん、老化、免疫機能の低下等を引き起こす活性酸素の働きを抑制したりします。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

オリーブを使ったDELISH KITCHENのレシピ

最後にオリーブを使ったレシピをご紹介します。オリーブはパスタ、サラダ、サンドイッチ、ピザなどいろいろな料理に使われています。グリーンオリーブとブラックオリーブの特徴は異なりますが、調理時はそれぞれ代用が可能です。

アンチョビオリーブのやみつききゅうり

オリーブを使っていつもと違ったきゅうりのおつまみを作りませんか。アンチョビやにんにくの風味がたまらないワインにぴったりの副菜です。保存袋を使うので洗い物も少なくすみますよ。オリーブオイルの香りが食欲をそそり、箸が止まらなくなります。

オリーブの具沢山アヒージョ

加熱したオリーブオイルにえび、ベーコン、ブラックオリーブを入れて煮込みます。にんにくの香りと唐辛子の辛さが食欲をそそります。ワインと一緒にいただきましょう。旨味たっぷりのオイルをパンにつけるのもおすすめです。

豚こまとオリーブのマリネ

ゆでた豚こま肉、グリーンオリーブ、ミニトマトをマリネ液に合わせます。レモンの酸味とさわやかなグリーンオリーブであっさりといただけます。彩り鮮やかなのでおもてなしにいかがでしょうか。

オリーブとチーズのポテトサラダ

紫玉ねぎとブラックオリーブを使って華やかに仕上げるポテトサラダです。じゃがいもはレンジで加熱するので手軽に作れますよ。クリームチーズでコクをプラスしましょう。牛乳を使っているのでまろやかな味わいです。

基本のアクアパッツァ

鯛やあさりから旨味が溶け出したスープが絶品のアクアパッツァです。煮込む前に鯛の切り身をオリーブオイルで焼いて旨味を引き出します。ほかの白身魚でもおいしく作れますよ。フライパンひとつで簡単に作れるので、ぜひお試しください。

プッタネスカ

プッタネスカはオリーブ、ケッパー、アンチョビを使ったイタリアの定番パスタです。唐辛子の辛味、ケッパーやオリーブの酸味、アンチョビの塩気がきいています。具材にツナ缶などをプラスするのもおすすめです。

オリーブの栄養を知っていろいろな料理に活用しよう

オリーブにはビタミンEやビタミンB群、βカロテンなどの栄養が含まれていることがわかりました。生で食べることはできないので、塩漬けやオイル漬けにしたものを食用とします。グリーンオリーブとブラックオリーブでは味や食感が異なるので、お好みのオリーブを見つけてくださいね。

あまり食卓にのぼる機会のないオリーブですが、いろいろな料理に使うことができます。ご紹介したレシピを参考に、いつもの料理に取り入れてはいかがでしょうか。

【出典】
・日本食品標準成分表 2020年版(八訂)
【参考】
・厚生労働省 e-ヘルスネット カロテノイド
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-007.html)
・日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会報告書 ビタミンB1 ビタミンB2
(https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf)(2022/01/09)

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