鱧(はも)とは?旬の時期やおすすめのレシピも紹介
作成日: 2022/04/06
更新日: 2022/04/18
京料理に欠かせない高級魚である鱧(はも)ですが、どのような魚かご存知ですか?きれいな白身とは裏腹に、巨大で凶暴といった特徴もあります。
この記事では鱧がどのような魚なのか、産地や旬などと合わせて解説します。鱧を使用したおすすめのレシピもご紹介するので、気になる方はぜひご覧ください。
鱧(はも)とは
鱧は、ウナギ目ハモ科に属する魚です。ウナギ目に属しているだけあり、見た目はうなぎのように細長い円筒形をしていますが、うなぎよりもかなり大きく、凶暴な一面をもっています。鱧は比較的暖海性の魚で、日本だと本州紀伊半島以南に多く生息している魚です。
鱧の名前の由来ですが、人を噛むほど凶暴であることから「食む(はむ)」が転じて鱧となったとする説や、鋭い歯をもっているため、「歯持ち」から由来するとみる説などがあります。
また、その凶暴さや外見からは想像がつかないほど、きれいな白身を持つ魚であるのも特徴です。身は脂ものっているので、淡白な旨味の中に濃厚な味わいを感じられます。
鱧(はも)の旬と産地
鱧は産卵を控えた暖かくなってきた6月〜7月あたりに旬を迎えます。産卵前の夏季あたりは脂がのっており、濃厚な身を楽しめますよ。
鱧産地は、主に西日本各地です。1番水揚げ量が多いのは兵庫県で、その次が徳島県となっています。
鱧(はも)のカロリーと栄養
ここからは鱧に含まれているカロリーと栄養素についてご紹介します。
カロリー
可食部100g (生) あたりのカロリーは132kcalです。
たんぱく質
可食部100g (生) あたりのたんぱく質は22.3gです。
たんぱく質とは、アミノ酸の重合体のことで、筋肉や臓器、皮膚、毛髪など人体を構成している物質で、それだけではなくエネルギー源にもなっている必要な栄養素です。他にも豆や卵、肉類に多く含まれております。
たんぱく質は体内で合成できない栄養素なので、外から摂取する必要があります。
カルシウム
可食部100g (生) あたりに含まれるカルシウムは79mgです。
カルシウムとは、人体に最も多く含まれているミネラルのことです。人体に含まれているカルシウムの99%は、骨や歯に存在しています。
カルシウムが不足すると骨粗しょう症、高血圧、動脈硬化の原因にもなります。反対に過剰に摂取すると、高カルシウム血症や高カルシウム尿症などを引き起こすので注意が必要です。
ビタミンD
可食部100g(生)あたりに含まれるビタミンDは、5μgです。
ビタミンDはカルシウムの吸収を促進したり、骨の成長を促進したりする働きを持つ脂溶性ビタミンです。健康な骨や歯を維持するために重要な要素を担っています。
他にも、ビタミンDには免疫機能を調整する働きがあるのが特徴です。体内に侵入したウィルスや細菌に対する過剰な免疫反応を抑制し、必要な免疫機能を促進する働きをしてくれます。
鱧(はも)の下処理方法
鱧には長くて硬い小骨が非常に多いので、そのままだと食べられません。下処理として「骨切り」と呼ばれる作業が必要になります。骨切りとは、鱧の身に細かい切込みを入れ、小骨を切断する調理法です。
皮を切り離さないように包丁を入れますが、皮まで切り込みが達する必要があるので、技術も必要になります。下処理を行う際、鱧は表面がぬるついているので、けがをしないよう注意しましょう。
鱧(はも)を使ったDELISH KITCHENのレシピ
ここからは、鱧を使用したDELISH KITCHENのレシピをご紹介します。
・ハモの天ぷら
衣はサクサク、中はふわふわの食感がたまらないハモの天ぷらのレシピです。山椒塩、すだちでさっぱりと頂くのがおすすめです。
・ハモの蒲焼き
湯引きしたハモの身に、蒲焼きのたれが絡まってご飯が進むおかずになります。家庭にある調味料だけで作れるのも嬉しいポイントです。
・ハモの唐揚げ
ジューシーな味わいがおつまみにぴったりな、ハモの唐揚げのレシピです。しょうがとにんにくの効いた下味はそのままだとがっつり、すだちをかけてさっぱりでも楽しめます。
・ハモの生春巻き
湯引きのハモを使用した生春巻きのレシピです。みょうがや梅干しと一緒に巻くので、さっぱりといただけます。
・ハモのちらし寿司
ハモを使った散らし寿司のレシピです。細かく刻んだ梅干しはさっぱりと仕上げてくれるだけでなく、彩りもアップしてくれます。
・ハモの照り焼き丼
湯引きしたハモを照り焼きにして丼に仕上げているレシピです。しっかりとした味付けのハモと、きゅうりとみょうがのさっぱり感がマッチしています。
・ハモと夏野菜の南蛮漬け
油で揚げた具材をさっぱりとした南蛮酢につけていただくレシピです。揚げることでしっかりと味が染み込むので、ご飯が進みます。
鱧(はも)はさまざまな料理で楽しめる高級魚
うなぎに似た見た目の鱧ですが、うなぎとは違い凶暴で巨体であるのが特徴です。きれいな白身は脂がのっているので、淡白でありながら濃厚な旨味を楽しめます。
鱧は前菜や天ぷら、炒め物など、さまざまな食べ方を楽しめる魚です。今回ご紹介したレシピを参考に、さまざまな料理で鱧を楽しんでみてください。
【出典】
・日本食品標準成分表2020年版(八訂)
【参考】
・eーヘルスネット:たんぱく質、良質なたんぱく質、アミノ酸、コラーゲン(2022/04/06)
・eーヘルスネット:カルシウム(2022/04/06)
・厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』「ビタミンD」(2022/04/06)