デリッシュキッチン

バルサミコ酢とは?使い方や代用方法・レシピもご紹介

作成日: 2023/12/22

更新日: 2025/07/24

「バルサミコ酢」という名前をよく聞くけれど、どのような酢なのか実はよく知らないという方も多いのではないでしょうか。購入したものの結局使いこなせず余らせてしまうのも、もったいないですよね。

今回はバルサミコ酢の特徴やレシピをご紹介します。使い方をマスターして、ぜひ定番の調味料にしてみてくださいね。

目次

  1. バルサミコ酢について
    1. バルサミコ酢とは?
    2. ワインビネガーとの違いは?
    3. 普通のお酢との違いは?
  2. スーパーに売っているものはバルサミコ酢ではない!
  3. バルサミコ酢の伝統的な製法とは?
  4. バルサミコ酢の代用方法
  5. バルサミコ酢を使ったデリッシュキッチンのレシピ
    1. お肉
    2. 牛肉のタリアータ
    3. ローストビーフのバルサミコソース
  6. お魚
    1. サンマときのこのバルサミコソテー
  7. サラダ・ドレッシング
    1. 小松菜と根菜のホットサラダ
    2. ブロッコリーとホタテの温サラダ
    3. バルサミコ酢ドレッシング
  8. マリネ
    1. きのこのバルサミコマリネ
    2. その他
    3. 舞茸とバルサミコのブルスケッタ
  9. バルサミコ酢は伝統的な製法でつくられている香り高い果実酒のこと

バルサミコ酢について

バルサミコ酢とは?

バルサミコ酢は果実を原料とした「果実酢」で、ブドウ果汁とワインビネガーを低温でじっくりと煮詰めてつくられた調味料です。

バルサミコ(Balsamico)とはイタリア語で「芳醇な」「香り高い」「芳香な」といった意味があり、その名のとおり上品で果実のフルーティな味わいが特徴です。「酢」ですが、酸味だけでなく甘酸っぱさがあり、またとろりとした濃厚さがあります。

ステーキやソテーのソースにしたり、サラダのドレッシングに使われたりするのが一般的で、肉・魚・野菜などどの食材とも相性の良い調味料です。意外なところでは、デザートにも使えます。

ワインビネガーとの違いは?

「ワインビネガー」について、こちらで詳しくご紹介しています。ワインビネガーとバルサミコ酢の違いについて解説しているので、気になる方は以下の記事もぜひご覧ください。

普通のお酢との違いは?

バルサミコ酢と私たちが普段使っているお酢の最も大きな違いは、その原料と製法にあります。一般的な米酢や穀物酢は、米や麦などの穀物を原料とし、アルコール発酵を経て酢酸発酵させることで造られます。

一方、バルサミコ酢の原料はぶどうの果汁です。この果汁を煮詰めて濃縮し、木の樽の中で長期間熟成させるという、手間のかかる製法が用いられます。
この製法の違いが、味わいの差にも繋がります。一般的なお酢がキレのある酸味を特徴とするのに対し、バルサミコ酢は長期熟成によって生まれる芳醇な香りと、ぶどう由来の濃厚な甘み、そしてまろやかな酸味が調和した奥深い味わいが魅力です。

スーパーに売っているものはバルサミコ酢ではない!

意外なことに、日本のスーパーマーケットで販売されている「バルサミコ酢」のほとんどが「バルサミコ酢“風”調味料」です。

バルサミコ酢“風”調味料とはバルサミコ酢の味わいを再現したもので、ワインビネガーに甘味料や香料などを加えてつくられます。バルサミコ“風味”の調味料ですが、手頃な値段で手に入りやすいうえに家庭料理で使用する分には十分おいしく、問題なく使えます。

イタリア北部の「モデナ地区」「レッジョ地区」にて伝統的な方法で製造されたものだけが「バルサミコ酢」なので、本場の味を楽しみたい方は「バルサミコ酢“風”調味料」ではなく「バルサミコ酢」を選んでみましょう。

バルサミコ酢の伝統的な製法とは?

では、伝統的な「バルサミコ酢」とはどのような酢なのでしょうか。

バルサミコ酢はイタリアの「トレビアノ種」というぶどうを使用して伝統的な製法でつくられています。トレビアノ種のぶどうはさわやかでフルーティな風味が特徴で、白ワインの原料としてもよく使われている品種です。

バルサミコ酢をつくるには、まずトレビアノ種の果汁とワインビネガーを12時間ほど低温でじっくり煮詰めます。その後、木樽に移し替えながら発酵・成熟させていくのですが、ここが「職人の技」そして「伝統」といえる工程です。

桃・ブラックベリー・アカシア・くるみなどの木樽のうち、どの木樽にどのタイミングで移し替えるかはそのときそのときの状況を見極めながら進められているのです。熟成期間が長いほど香り高く濃厚な味わいのバルサミコ酢になります。

バルサミコ酢の代用方法

バルサミコ酢が手元にない時でも、ご家庭にある身近な調味料を組み合わせることで、その特徴的な風味に近い味わいを再現することが可能です。

例えば、穀物酢や米酢が持つ酸味をベースに、醤油でコクと塩気を、砂糖やはちみつで甘みを補う方法があります。これらの割合を調整することで、バルサミコ酢特有の甘酸っぱさに近づけることができます。

また、より手軽な方法としては、ウスターソースやお好み焼きソース、赤ワインを使用することもおすすめもおすすめです。煮詰めたような深いコクと甘みが生まれます。作りたい料理に合わせて、これらの調味料で工夫してみてはいかがでしょうか。
詳しい作り方は、こちらのレシピを参考にしてみてください!

バルサミコ酢を使ったデリッシュキッチンのレシピ

「買っても使いきれないかも」と思いがちですが、バルサミコ酢を使ったレシピはたくさんありますよ。混ぜ合わせるだけの簡単なソースやドレッシングのレシピもあるので、ぜひご家庭でつくってみてくださいね。

お肉

お肉料理にぴったりのバルサミコソースをご紹介します。ソースにこだわると、ぐっと豪華な仕上がりになりますよ。

牛肉のタリアータ

シンプルなレシピだからこそコクのあるバルサミコソースがぴったりなレシピです。バターを加えたソースなので濃厚な味わいがバルサミコ酢の甘みとも合い、牛肉のおいしさを引き立てます。

ローストビーフのバルサミコソース

おもてなしにぴったりなローストビーフにバルサミコソースをかけることで、より特別な一品に仕上がります。加熱することでとろりとしたソースになるので、ローストビーフと絡めて食べられますよ。

お魚

肉料理だけでなく、魚料理にもバルサミコ酢のソースがおすすめです。風味豊かな一品になりますよ。

サンマときのこのバルサミコソテー

ソテーしたさんまのうまみに、香りのあるきのことバルサミコ酢のソースがマッチします。きのこ入りのソースなので、さんまの上にかけて盛り付けのアクセントにもなりますよ。

サラダ・ドレッシング

手作りドレッシングに挑戦してみたい方は、ぜひバルサミコ酢を使ったレシピにしてみませんか?定番のサラダもいつもと違ったおいしさになりますよ。

小松菜と根菜のホットサラダ

ホットサラダのドレッシングを手作りするなら、バルサミコ酢を加えてコクのある味わいにしてみましょう。ソテーした野菜本来のおいしさに甘みのあるドレッシングがぴったりです。

ブロッコリーとホタテの温サラダ

ブロッコリーとほたて本来のうまみに、バルサミコ酢の酸味と粒マスタードのピリッとした辛味がマッチします。好みに合わせて、ドレッシングの材料の分量をアレンジ可能です。

バルサミコ酢ドレッシング

手作りドレッシングをつくるときにいつもの酢をバルサミコ酢に変えるだけで、コクがあるおしゃれなドレッシングに仕上がります。サラダやお肉料理のソースに使ってみましょう。

マリネ

酢を使うマリネにもバルサミコ酢が使えます。具材をアレンジしてもいいですね。

きのこのバルサミコマリネ

マリネの酢をバルサミコ酢に変えると、甘酸っぱくてコクのある仕上がりになります。マリネ液にまろやかな甘みのあるはちみつを加えるので、バルサミコ酢の酸味がさらにおいしく感じられますよ。

その他

パーティにもぴったりなレシピにバルサミコ酢を使ってみましょう。お店で味わうようなおいしさを家庭でも楽しめます。

舞茸とバルサミコのブルスケッタ

ブルスケッタのトッピングの舞茸をバルサミコ酢で味付けすると、お酒のおつまみにぴったり。舞茸の風味と、バルサミコ酢のうまみがマッチした、おしゃれなブルスケッタの完成です。

バルサミコ酢は伝統的な製法でつくられている香り高い果実酒のこと

バルサミコ酢とはブドウ果汁とワインビネガーを低温でじっくりと煮詰めてつくられた果実酢のことです。家庭料理ではバルサミコ酢を使いこなせないかも…と思うかもしれません。しかし肉・魚・野菜などさまざまな食材と合うバルサミコ酢は、ひとつ持っておくとワンランク上の料理がつくれる便利な調味料なのです。

安価で手に入りやすいバルサミコ酢“風”調味料でもおいしい料理がつくれるので、ぜひさまざまなレシピに挑戦してみてくださいね。

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