柔らかいじゃがいもは食べられる?捨てる・捨てないの判断基準とは?
作成日: 2024/02/05
更新日: 2024/03/15
普段の食事作りに使い勝手がよく、買い置きしている方も多いじゃがいも。保存がきく野菜ではありますが、触ってみるとなんだか柔らかくなっていることはありませんか?
この記事ではそんな柔らかくなったじゃがいもは食べられるのかを解説し、捨てた方がいいものとの見分け方をご紹介します。
柔らかくなったじゃがいもは、切って判断しよう!
柔らかくなったじゃがいもが食べられるかを判断するには、まず皮をむいて切り、断面を確認してみましょう。
①切った断面がクリーム色のきれいな状態なら調理して食べても問題ありません。
②切った断面が「緑」や「茶色」、「黒色」に変色している場合は、腐敗が進んでいるサインです。食べるのは避けて捨てるようにしましょう。他にも変なにおいがしたり水分が出ている、触ってみてブヨブヨしているという時も傷んでいる可能性があるので食べずに処分してくださいね。
③切った直後ではなく「切ってしばらく経ってから黒くなる場合」や「加熱して黒くなる場合」は食べても問題はありません。
切ってしばらく経ってから黒くなるのは、じゃがいもに含まれるポリフェノールが空気に触れて酸化することで起こります。また、加熱して黒くなるのはじゃがいもに含まれるジフェノールという成分と鉄分が加熱により反応して起こる「水煮黒変」と呼ばれる現象です。水煮黒変は、じゃがいもにジフェノールと鉄分が多く含まれている場合に起こるものです。外側から見てもわからないので買った時には判別できません。
いずれも自然に起こる現象で腐っているわけではありませんが、変色が気になる場合は切った後に10分程度水にさらすと予防できるので、ぜひ試してみてください。
なぜ柔らかくなるの?
じゃがいもがなぜ柔らかくなるのかには2つの理由があります。
ひとつめは「乾燥して水分が抜けてしまったため」、もうひとつは「古くなって傷み始めたため」です。
じゃがいもは皮の表面から乾燥が進むので、保存期間が長くなればなるほど水分が抜けて柔らかい感触になっていきます。触ってみて少し柔らかいくらいであれば水分が抜けているだけなので食べることができますが、腐っていくにつれて汁が出て、ブヨブヨとした感触に変化します。
柔らかくなったじゃがいもは傷み始めているサインでもありますので、早めに食べ切るようにしましょう。
気をつけて!芽が出た・緑色のじゃがいも
じゃがいもには調理に使う時に注意したほうがよい状態があります。
それは、「芽が出たじゃがいも」と「緑色に変色したじゃがいも」です。
これらはじゃがいもに含まれる「ソラニン」という人体に有害な天然の毒素によるもので、食べてしまった場合には嘔吐や下痢、腹痛、めまいなどの症状が起きる可能性があります。
芽が出ているものや変色しているものを使う場合は、芽の部分はしっかり根元からくり抜いてから調理します。部分的に緑色に変色している場合は、その部分を大きめにカットして取り除きましょう。全体的に緑色に変色している場合は、毒素が広がっている可能性があるので食べずに処分してください。
ソラニンについての詳しい解説と正しい処理の方法は以下の記事でご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
・芽が出たじゃがいもは捨てるべき?どうしたら食べられる?
正しいじゃがいもの保存方法
じゃがいもの正しい保存方法についてみていきましょう。
じゃがいもの冷蔵保存方法
・じゃがいもは、新聞紙に包んで保存袋に入れ、風通しの良い冷暗所(家の中で日が当たらない、かつ一番涼しい場所)で保存しましょう。
じゃがいもの冷凍保存方法
丸ごと冷凍する場合
・じゃがいもは洗って水気を切り、1個ずつラップで包みましょう。
・それらを冷凍用保存袋に入れて空気を抜きながら口を閉じ、冷凍庫に入れましょう。
加熱してから冷凍する場合
・じゃがいもは洗って水気を切り、皮をむいて一口大に切ります。
・水にさらして水気を切り、耐熱容器に入れてふんわりとラップをし、600Wのレンジでやわらかくなるまで5分程度加熱して再度水気を切ります。
・温かいうちにフォークでつぶし、粗熱をとって小分けにし、ラップで包みましょう。
・冷凍用保存袋に入れて空気を抜きながら口を閉じ、冷凍庫に入れましょう。
切ったじゃがいもの保存方法
・保存容器にじゃがいもを入れ、じゃがいもがひたるまで水を加えます。
・しっかりとふたをし、冷蔵室で保存しましょう。
じゃがいもを使ったDELISH KITCHENのレシピ
こちらではじゃがいもを使った料理のレシピをご紹介します。じゃがいもを早く使い切りたい時や大量消費したい時にもおすすめなのでぜひご覧ください。
じゃがいものキムマヨサラダ
ご飯のおかずにもおつまみにもぴったりなじゃがいものキムマヨサラダをご紹介します。じゃがいもとキムチがよく合い、マヨネーズが全体をまろやかにまとめてくれてお箸が止まらないおいしさです。
じゃがいものカリカリチーズ焼き
あと一品に迷ったらじゃがいものカリカリチーズ焼きがおすすめです。作り方は千切りのじゃがいもとチーズを混ぜてフライパンでカリッと焼くだけ!お好みでチーズを増やしてもおいしくいただけます。
じゃがいもの煮物
じゃがいもだけで作るほっこりおいしい煮物のレシピです。和風の甘辛い味付けで煮たほくほくのじゃがいもはどこか懐かしい味わいで、食卓にあるとうれしい一品です。簡単に作れるのでぜひお試しください。
じゃがいものパン粉焼き
じゃがいもひとつで作るお手軽なじゃがいものパン粉焼きをご紹介します。じゃがいもを電子レンジでチンすれば作業も簡単です。おろしニンニクとハーブソルト、バターが香る香草パン粉がとてもおいしいですよ。
・じゃがいもを大量消費できる!おすすめレシピまとめ
柔らかいじゃがいもは食べられるけど注意が必要な場合も!
じゃがいもは、水分が抜けて古くなってくると表面が柔らかくぶよぶよした感触になります。柔らかくなったじゃがいもが食べられるかどうかは皮をむいて切り、中を確認してみましょう。
クリーム色のときは食べることができますが、変色がある場合はその部分を取り除いて使用してください。緑色が全体に広がっている場合は食べずに処分しましょう。保存がきくじゃがいもですが、柔らかくなるのは傷み始めているサインなので、なるべく早く使い切るようにしてくださいね。
【参照】
農林水産省:食品中の天然毒素「ソラニン」や「チャコニン」に関する情報(2024/2/5)