DELISH KITCHEN

秋が旬の魚といえば?種類ごとの特徴やレシピをご紹介

作成日: 2021/12/30

秋が旬の魚をご存じでしょうか。秋になると話題になるサンマを思い浮かべる方も多いかもしれません。実はこのサンマ以外にも、秋に最もおいしい時期を迎える魚はたくさんいます。

この記事では、秋においしい魚とそれぞれの人気レシピをご紹介します。

目次

  1. 秋が旬の魚について
  2. 【秋の魚】漢字の秋がつく魚
    1. 秋刀魚(サンマ)
    2. 秋鯖(アキサバ)
    3. 秋鮭(アキサケ)
    4. 鰍(イナダ)
    5. ・イナダのしょうが焼き
    6. ・イナダの竜田揚げ
  3. 【秋の魚】その他の魚
    1. 鯵(アジ)
    2. 鮪(マグロ)
    3. 戻り鰹(モドリガツオ)
    4. ・カツオのたたきの香味野菜のせ
    5. ・カツオとアボカドのおかずサラダ
    6. ・かつおの照り煮
  4. 秋が旬の魚を知っておいしく食べよう

秋が旬の魚について

脂がのった魚はおいしいとされていますが、旬の魚はまさに脂がのった状態です。基本的に、魚は産卵や海水温が下がる冬に備えて体内に栄養や脂肪を蓄え始めるといわれています。

秋に旬を迎える魚は、産卵のため栄養分を蓄えた脂のりのよい青魚が多いのが特徴です。秋が旬の魚には、鰍(イナダ)、秋鮭(アキサケ)、鱸(スズキ)、秋鯖(アキサバ)をはじめ、戻り鰹(モドリガツオ)、鯵(アジ )、鮪(マグロ)、皮剥(カワハギ)、血鯛(チダイ)、鰤(ブリ)、真鯛(マダイ)、鰆(サワラ)などたくさんの魚があります。

秋になると話題に上るサンマをはじめ、サバ、サケ、マグロなどの青魚に含まれる脂質には「オメガ3脂肪酸」であるEPAやDHAが含まれています。EPA・DHAは必須脂肪酸の一種です。これらの脂肪酸は体内で合成できないため、食品から摂取する必要があります。

EPAは血流を促進し動脈硬化、心筋梗塞や脳梗塞を予防するはたらきが期待できる成分です。また、DHAは人間の脳組織などに多く存在し、神経細胞を活性化する作用があることが知られています。そのため、記憶力や学習能力の向上に役立つと考えられている成分です。

【秋の魚】漢字の秋がつく魚

それでは、秋に旬を迎える代表的な魚をご紹介します。

秋刀魚(サンマ)

脂のおいしさが特徴のサンマは、秋の味覚の代表格です。おもに北海道や東北地方、関東沖で獲れる魚です。

サンマは産卵のため秋に旬を迎えることや、細長く銀色に光る魚体が刀を連想させたことから「秋刀魚」という漢字が使われるようになったといわれています。塩焼きをはじめ、刺身やフライなど幅広い調理法でおいしく食べられます。

こちらでは、サンマの人気レシピをまとめていますので合わせてご覧ください。

秋鯖(アキサバ)

緑がかった背に特有の黒い模様が特徴のサバ。春から夏に北海道沖に北上していたサバは、秋になると産卵期を迎え南下してきます。この時期のサバは「秋鯖(アキサバ)」と呼ばれ、身がしまり脂のりのよいおいしいサバとして知られています。

アキサバの主な漁場は東北から関東にかけての太平洋沖。他の時期のサバとの違いは何といっても脂ののりです。塩焼きや味噌煮など、どんな食べ方で食べても格別のおいしさです。

こちらでは、サバの人気レシピをまとめていますので合わせてご覧ください。

秋鮭(アキサケ)

成長したサケが、産卵のために川に戻る9~10月に漁獲されるサケを「秋鮭(アキサケ)」といいます。成熟の浅いサケは銀色がかっていますが、産卵期に入ると黒みを帯び、赤褐色の模様が出現してきます。

主に東北や北海道で漁獲されるアキサケは、産卵前のため身が引き締まり、脂は控えめなのが特徴です。そのため、塩焼きなどよりもバター焼きやムニエルなどに向いています。和食だけではなく、フレンチなどにも適した魚であるといえそうですね。

秋鮭については、以下の記事も参考にしてみてください。

鰍(イナダ)

魚編に秋と書く「鰍(イナダ)」は、ブリの幼魚です。まさに秋に出回るということからこの漢字が使われるようになりました。「鰍」は「カジカ」とも読みます。川魚のカジカは日本各地で汁物や煮物などで食べられてきましたが、現在は生息数が減少している魚です。また中国では「ドジョウ」にこの漢字が使われています。

北海道から九州にかけての日本海沖や千葉県、茨城県沖などがイナダの主な産地です。ブリと似たような見た目ですが、決定的な違いは「大きさ」です。体長80cm以上になると「ブリ」、35cm~60cm程度のものが「イナダ」と呼ばれます。

イナダはブリよりも脂が少なくさっぱりとした味わいと引き締まった身が特徴で、刺身や煮物、焼き物、汁物などで食べるとおいしい魚です。

・イナダのしょうが焼き

さっぱりとした味わいのイナダに甘辛い味のタレがよく絡む、生姜焼きのレシピです。魚を食べる機会が少ないという方は、魚料理のレパートリーに加えてみてはいかがでしょうか。

・イナダの竜田揚げ

サクッとした食感がおいしい竜田揚げは、ご飯のおかずにぴったりです。脂が少なめのイナダですが、仕上げに付け合わせのレモンを絞るとよりさっぱりといただけます。

【秋の魚】その他の魚

そのほか、秋が旬の代表的な魚を以下ご紹介します

鯵(アジ)

背は銀色で腹側は白く、体の中央に線があるのが特徴のアジ。「味が良い」ことがアジという名前の由来であるともいわれています。アジのおいしい時期は産卵前です。日本沿岸の湾内などに生息するアジの一般的な旬は、初夏から夏頃。一方、外海(外洋)を回遊するアジの産卵時期は、九州地方の3月頃から三陸沖の9月頃までと地域によって異なります。

脂ののったアジは刺身や塩焼き、フライなどでおいしく食べられます。

こちらでは、アジの人気レシピをまとめていますので合わせてご覧ください。

鮪(マグロ)

日本人ともなじみの深い魚でクロマグロ(本マグロ)、ミナミマグロ、メバチマグロ、キハダマグロ、ビンナガマグロなどの種類があります。種類や獲れる場所によっても異なりますが、一般的には秋から冬がマグロの旬であるといわれています。

マグロは世界中の幅広い海域で漁獲されていますが、国内では青森県や北海道などが有名です。旨味たっぷりの赤身や脂ののったトロなど、部位によって味わいが異なるマグロは、刺身やヅケ(刺身をタレに漬け込んだもの)、ステーキ、煮付けなどで食べられています。

こちらでは、マグロの人気レシピをまとめていますので合わせてご覧ください。

戻り鰹(モドリガツオ)

早い速度で泳ぎ続ける弾丸のような形をしたカツオも、秋においしい時期を迎える魚のひとつです。しかし、春にも獲れることをご存じの方も多いかもしれませんね。

回遊魚であるカツオは、春に九州から太平洋側を北上していきますが、これが春に獲れる「初ガツオ」です。一方、青森県沖合あたりまで北上しエサをたくさん食べたカツオは、秋になると南下してきます。これが「戻りガツオ」です。

三陸沖や千葉県などで漁獲される戻りガツオは、「トロガツオ」と呼ばれることもあるほど脂がのっています。刺身で食べるのが一番おいしい食べ方であるといえますが、たたきや煮付けなどにしてもおいしいでしょう。

・カツオのたたきの香味野菜のせ

カツオのたたきをよりさっぱり食べたいという方は、大葉やみょうがなどの香味野菜をのせてみてはいかがでしょうか。たたき長芋の粘りでタレがカツオによく絡みます。

・カツオとアボカドのおかずサラダ

カツオとアボカドのボリュームのあるサラダをご紹介します。カツオ・アボカドはあらかじめタレに漬け込むのでしっかりと味がついています。にんにくとごま油の香りで、箸が止まらなくなってしまいそうです。

・かつおの照り煮

ご飯のお供にぴったりのカツオの煮付けのレシピです。おかずがもう少し欲しいという時にも、常備している調味料で手軽に作れる一品です。

秋が旬の魚を知っておいしく食べよう

おもに産卵前などで脂ののった状態が、魚の旬といわれる時期です。秋においしい魚はおなじみのサンマをはじめ、魚編に「秋」と書くイナダ、秋鮭、秋鯖など青魚が多いことが分かりました。

よりおいしく味わえる魚の旬を知り、秋の味覚を存分に楽しんでみてはいかがでしょうか。

[参考]
厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』オメガ3系脂肪酸
(https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/10.html)(2021/12/30)

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