菜の花の栄養やカロリーは?菜花との違いやレシピもご紹介
作成日: 2022/02/06
春になると旬を迎え、スーパーなどの店頭に並ぶようになる菜の花。ほろ苦い味わいが特徴ですが、どのような栄養が含まれているのでしょうか。
この記事では、菜の花のカロリーや栄養について詳しく解説します。あわせて菜花との違いや保存方法、レシピもご紹介します。
菜の花と菜花の違い
菜の花と菜花には、どのような違いがあるのでしょうか。ここでは、それぞれの特徴をご紹介します。
菜の花とは
菜の花はアブラナ科アブラナ属に属する花のことで、特定の植物を指す名称ではありません。菜種、白菜、小松菜、キャベツ、かぶ、ブロッコリー、ザーサイなどが当てはまります。
このように、さまざまな野菜が菜の花に分類されますが、一般的に菜の花として出回っているのは菜種です。2〜3月に旬の時期を迎え、小さなつぼみがたくさんついた菜種が店頭に並びます。
菜花とは
菜花は菜の花の種類のひとつで、食用に品種改良されたものです。和種と西洋種があり、それぞれ食べる部位が異なります。
和種は花茎、つぼみ、葉を食べるのに対して、西洋種は花茎と葉を食べます。どちらも独特なほろ苦い味わいがあるのが特徴です。
菜の花のカロリーと栄養
菜の花のカロリーや栄養をご紹介します。和種と洋種の菜花について、それぞれみていきましょう。
和種
生の和種の菜花(花らい・茎)100gあたりに含まれるカロリーと栄養は以下の通りです。
・カロリー…34kcal
・たんぱく質…4.4g
・食物繊維…4.2g
・糖質…1.6g
・脂質…0.2g
・カリウム…390mg
・カルシウム…160mg
・βカロテン…2200μg
・ビタミンC…130mg
・ビタミンK…250μg
・鉄…2.9mg
・葉酸…340μg
洋種
生の洋種の菜花(茎葉)100gあたりに含まれるカロリーと栄養は以下の通りです。
・カロリー…36kcal
・たんぱく質…4.1g
・食物繊維…3.7g
・糖質…2.3g
・脂質…0.4g
・カリウム…410mg
・カルシウム…97mg
・βカロテン…2600μg
・ビタミンC…110mg
・ビタミンK…260μg
・鉄…0.9mg
・葉酸…240μg
※βカロテンの数値は、βカロテン当量を記載しています
それぞれの栄養の働き
菜の花に含まれる栄養の働きをご紹介します。
カルシウム
カルシウムは人体に最も多く含まれるミネラルで、骨や歯を形成する役割があります。不足すると骨粗鬆症や高血圧、動脈硬化などの原因となる可能性があります。
詳しくはこちらをご覧ください。
鉄
鉄は赤血球のヘモグロビンに多く存在するミネラルで、不足すると貧血を引き起こします。鉄は吸収率が低く、普段の食生活でとりすぎることはありません。ただし、サプリメントや鉄強化食品を摂取する場合は、過剰にならないように気をつけましょう。
詳しくはこちらでご紹介しています。
葉酸
葉酸は、細胞の増殖に必要なDNAの合成に関わる重要な働きを持つ栄養です。
詳しくはこちらをご覧ください。
ビタミンC
ビタミンCは水に溶けやすい性質があることから、水溶性ビタミンに分類されています。体内でコラーゲンを生成する際に関与するほか、抗酸化ビタミンのひとつとしても知られています。
詳しくはこちらでご紹介しています。
ビタミンK
ビタミンKには血液の凝固を促進する作用があり、骨の形成にも役立つ栄養です。通常の食生活ではビタミンK欠乏症は発症しないと考えられています。
βカロテン
β-カロテンは色の濃い野菜に多く含まれる栄養で、強い抗酸化作用があります。
カリウム
カリウムは、体内の浸透圧を調節する働きを持つミネラルの一種です。ナトリウムの排出をサポートする役割があるため、塩分のとりすぎを調整してくれます。
食物繊維
食物繊維は食べ物の中に含まれる栄養ですが、人の消化酵素で消化できないのが特徴です。整腸作用など有用な働きがあることが発見され「第6の栄養素」といわれています。
菜の花の選び方
みずみずしく、つぼみがある菜の花を選びましょう。また茎や葉を確認し、ぎゅっとつまっているものがおすすめです。
菜の花の保存方法
菜の花を一度に使い切らない場合は、冷蔵庫で適切に保存しましょう。冷蔵保存の目安は4〜5日ほどです。
詳しくはこちらをご覧ください。あわせて冷凍保存の方法もご紹介しています。
DELISH KITCHENの菜の花を使ったレシピ
菜の花を使ったレシピをご紹介します。
菜の花のツナマヨ和え
さっとゆでた菜の花にツナや調味料を和えるだけで作れます。まろやかな味わいのツナマヨは、ほろ苦い菜の花とよく合いますよ。短時間で作れるので、もう一品プラスしたいときにいかがでしょうか。
菜の花と牛肉のピリ辛炒め
菜の花とにんにくが入った風味豊かな炒め物です。牛肉に甘辛い味付けが染み込み、ご飯が進みますよ。菜の花の食感を残すために、茎と葉は炒める時間に差をつけるのがポイントです。
はまぐりと菜の花の炊き込みごはん
はまぐりの濃厚な旨味と、菜の花のほろ苦さがたまらない炊き込みごはんです。菜の花は炊き込むのではなく、さっとゆでてから最後に加えることで鮮やかな彩りを保つことができます。
菜の花の栄養を知って料理に活用しよう
菜の花とはアブラナ科アブラナ属に分類される花のことです。菜花は菜の花の種類ひとつで、食用に品種改良されたものです。
カリウムやカルシウム、ビタミン、食物繊維、鉄、葉酸など、菜の花にはさまざまな栄養が含まれています。さっと加熱するだけで食べられるので、ぜひ旬の時期に味わってはいかがでしょうか。
【出典】
・日本食品標準成分表 2020年版(八訂)
【参考】
・厚生労働省 e-ヘルスネット カリウム
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html)
・厚生労働省 e-ヘルスネット カロテノイド
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-007.html)
・厚生労働省 e-ヘルスネット 食物繊維
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html)
・厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会報告書 脂溶性ビタミン(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html)(2022/02/06)