つくしは食べられる?栄養や下処理方法、活用レシピをご紹介!
作成日: 2022/03/31
更新日: 2024/11/15
暖かくなってくると、いろいろな場所で見かけるつくし。普段から食卓にのぼることはあまりないかもしれませんが、春の訪れを感じさせてくれる食材のひとつでもあります。
この記事では、つくしについて特徴や栄養、下処理からレシピまでご紹介します。
つくしは食べることができる?
つくしは春になると芽を出すスギナの若い芽で、日本では古くから山菜として食べられています。一般的に「はかま」と呼ばれる部分(節の周りの茶色い部分)を取り除き、軽く茹でてあく抜きをしてから調理します。炒め物、煮物、和え物などに使われることが多く、ほのかな苦みと風味が春を感じさせます。
つくしの旬・生育場所・産地
つくしは全国各地に自生しています。草原や田畑近くに限らず、道路わきの植え込みなど、いたる所で見つけられるでしょう。日当たりのよい、やや乾燥しているところに生えていることが多くなっています。
旬の時期は地域によって開きがあります。九州地方の3月頃に始まり、4月に本州、5月初旬には東北地方や北海道などで旬を迎えます。
つくしのカロリーと栄養
ここでは、つくしのカロリーや栄養についてご紹介します。
カロリー・栄養
ゆでたつくし、100gあたりの数値は以下の通りです。
・カロリー…128kcal
・たんぱく質…3.4g
・食物繊維…6.7g
・ビタミンC…15mg
・ビタミンE …約4mg
・βカロテン…1200μg
※βカロテンの数値は、βカロテン当量を記載しています。ビタミンEの数値は、αトコフェロールの値を記載しています。
ビタミン類
ビタミンCは水溶性ビタミンのひとつで、体内でコラーゲンの生成に関与するほか、抗酸化ビタミンとしても知られています。
ビタミンEは血行を促進する働きがある脂溶性の抗酸化ビタミンで、細胞壁や生体膜の機能維持にも関与しています。
また、βカロテンには強い抗酸化作用があります。
ビタミンC、ビタミンEについて、詳しくはこちらをご覧ください。
つくしの選び方
つくしは、穂先がしっかりと締まっていて、まだ胞子を散らしていないものを選びましょう。先端の部分が開いていて、緑色の胞子がなくなっているものは枯れる寸前の状態です。ただ、穂先が開いたつくしの方が苦味は少なくなっています。
また、茎が太く、茎に巻きついているはかまの間隔が短いものの方が新鮮です。
つくしの下処理
つくしの下処理をご紹介します。はかまを取り除き、水にさらして汚れを落としましょう。
詳しい方法は、こちらをご覧ください。
つくしの食べ方
つくしの味や食感は、もやしに似ているといわれることが多く、菜の花のようなほろ苦さもあります。穂先の部分に苦味があり、特に若い胞子に多く含まれています。
おもに、おひたし、卵とじ、佃煮、天ぷら、炒め物などで食べられています。和風に調理されることが多いですが、洋風料理のソテーに添えたりパスタなどに加えると、季節を感じる一品に仕上がります。
DELISH KITCHENのつくしを使ったレシピ
ここでは、つくしを使ったレシピをご紹介します。
つくしの佃煮
ご飯のお供や、お酒のあてにぴったりな佃煮です。しょうゆやみりんで甘辛い味わいに仕上げましょう。
つくしの卵とじ
つくしの旨味と苦味のバランスがくせになる一品です。ごま油の風味がきいていて、おつまみにもぴったりな味わいです。
つくしと豚肉の甘辛炒め
つくしのほろ苦さと、にんにくの香りが食欲をそそる炒め物です。豚バラ肉を加えることで、ご飯にぴったりなおかずに仕上がります。
つくしと細ねぎのチヂミ
桜えびや細ねぎの風味と、つくしの苦味が合わさったチヂミです。つくしを加えることで、いつもと違った味わいが楽しめます。
つくしとにんじんのかき揚げ
つくし、にんじん、三つ葉で作る、彩りもきれいなかき揚げです。シンプルに塩で味わうのがおすすめです。
つくしを使って食卓で春を楽しもう
つくしというのは植物の名前ではなく、スギナの胞子茎を指す言葉です。ほろ苦い味わいで、特に穂先の部分に苦味があります。
ご家庭で調理する際は、適切に下処理してから使いましょう。つくしが手に入ったらご紹介したレシピを参考に、春を感じる一品を作ってはいかがでしょうか。
【出典】
・日本食品標準成分表 2020年版(八訂)
【参考】
・厚生労働省 e-ヘルスネット カロテノイド