温州みかんとは?読み方や産地をご紹介
作成日: 2022/09/30
温州みかんをスーパーで見かけたことはありますか?柑橘にはいろいろな種類がありますが、温州みかんにはどのような特徴があるのでしょうか。この記事では温州みかんの旬や産地、品種などをご紹介します。
温州みかんについて
まずはどんな柑橘類なのか、また、その歴史についてみていきましょう。
温州みかんとは
温州みかんは、私たちが一般的に「みかん」と呼んでいる日本の代表的な柑橘類です。読み方は「おんしゅう」ではなく「うんしゅう」と読みます。皮が薄くてむきやすく、食べやすいことが特徴です。
温州みかんの歴史
温州みかんは日本生まれといわれています。1936年、農学博士が鹿児島県(不知火海沿岸)で当時の推定樹齢が300年の古木を発見したことから、鹿児島県(不知火海沿岸)が原産と推定されました。
そして、明治に入ってから温州みかんの栽培が本格的に行われるようになりました。
温州みかんの旬と産地
温州みかんの生産量は和歌山県が1番多いです。静岡県、愛媛県と続きます。
また温州みかんは、収穫時期によって4種類に分けられます。
・極早生 :9月~10月下旬頃に収穫
・早生 :10月下旬~12月下旬頃に収穫
・中生:11月下旬~12月下旬頃に収穫
・晩生 :1月以降に収穫
温州みかんの種類と主な品種
極早生
収穫時期が1番早い極早生は果皮に青みが残っています。早い収穫だからこそ果肉がジューシーで酸味がやや強めで、甘酸っぱい味わいが好きな人におすすめです。また、じょうのう膜(袋)が比較的薄いので食べやすいのも魅力となります。
極早生で有名な品種は宮本早生、日南1号、岩崎早生、崎久保早生、上野早生などがあります。
早生
早生の果皮はほぼオレンジ色になります。少し早めに収穫することで、甘味とほどよい酸味が両立した美味しさになります。
早生で有名な品種は宮川早生、興津早生などがあります。
中生(普通)
1番スタンダードな種類が中生で濃いオレンジ色の果皮に大きな扁球形をしています。じょうのう膜は早生種に比べると少し厚いですが、酸味が少なめで甘味が強いです。
中生で有名な品種は南柑20号、向山温州、藤中温州などがあります。
晩生
晩生はシーズンの最後に出荷されるみかんです。基本的には1か月ほど貯蔵して、甘味を強めてから出荷されます。
晩生で有名な品種は青島温州、十万温州、寿太郎温州などがあります。
ハウスみかん
ハウスみかんは温室栽培されるみかんの総称で、5~9月頃に市場に出回ります。果皮はきれいなオレンジ色でやや小ぶり、甘味が強くて食べやすいです。ハウスみかんがあることでみかんを1年中楽しむことができます。
温州みかんのカロリーと栄養
温州みかんのカロリー、栄養価は以下の通りです。
温州みかん(じょうのう・普通)可食部100gあたり
・カロリー 49kcal
・ビタミンC 32mg
・βクリプトキサンチン 1700μg
温州みかん(砂じょう・普通)可食部100gあたり
・カロリー 49kcal
・ビタミンC 33mg
・βクリプトキサンチン 1800μg
「じょうのう」とは果肉の粒々を包んでいる薄皮の袋を指し、「砂じょう」は薄皮を剥がした粒々の果肉を指します。薄皮があることで栄養素の量に少し違いがあります。
ビタミンCとは、水溶性ビタミンのひとつで、体内でコラーゲンの生成に関与するほか、抗酸化ビタミンのひとつとしても知られています。
βクリプトキサンチン人の血液中に存在する主要カロチノイドの一つです。これまでの国内外の研究により、β-クリプトキサンチンがいくつかの種類のガン、糖尿病、関節リウマチ、動脈硬化等の発生リスクを低下させる可能性があることが示されてきました。
また、みかんのカロリーや栄養素に関しては、以下の記事で詳しく解説されています。気になる方はぜひチェックしてください。
美味しい温州みかんの見分け方
美味しい温州みかんには4つのポイントがあります。
・へたの切り口が小さくて色が薄め
・果皮の色が濃く張りのある
・形が扁平で重みがある
・皮が薄くツブツブが小さくきめ細かい
上記のポイントをおさえた温州みかんを見つけたら、ぜひ試してみてください。
また果実が小さめで果皮が薄く、やわらかいほうが甘くなる傾向があります。
スーパーでは皮に擦り傷がある場合もありますよね。皮にすり傷があることはOKですが、日焼けしたものは水分が不足して味が落ちていることがあるので注意しましょう。
温州みかんの保存方法
温州みかんにはただ置いておくよりも、美味しさを長持ちさせる保存方法があります。こちらのリンクで動画付きで紹介していますので、ぜひ実践してみてください。
みかんを使ったDELISH KITCHENのレシピ
温州みかんはそのままでも美味しいですが、調理することでさらに幅広い味わいをたのしむことができます。簡単にできるレシピばかりですのでお気に入りの1品を見つけてみてください。
みかんゼリー
食材はみかん缶とゼラチンだけというシンプルなレシピです。鍋を使わず電子レンジで作るので洗い物も減って手軽に作ることができます。
みかん飴
りんご飴ならぬ、みかん飴はいかがでしょうか。みかんを丸ごと飴でコーティングして、見た目もかわいく仕上がります。飴は熱しすぎると茶色く焦げてしまうので、火を消すタイミングがポイントです。外はカリッと中はジューシーなみかん飴、試してみてくださいね。
みかん牛乳寒天
牛乳寒天はゼリーとは違い、少し硬めの食感に仕上げることが美味しさの秘訣です。牛乳寒天のまろやかな味わいにみかんの酸味をプラスした優しい味わいの寒天です。
まるごとみかん大福
余りがちなみかんを、美味しい和菓子に変身させるレシピです。みかんを丸ごと大福に入れるなんて難しく聞こえますが、電子レンジを使って簡単に求肥を作ることができます。もちもちした大福とジューシーなみかんの組み合わせは絶品です。
まるごとみかんのレアチーズケーキ
みかんの断面かわいらしい1品です。みかんのオレンジとレアチーズケーキの白でSNS映えも間違いなし。基本的に難しい工程はなく、電子レンジを使って作ることができます。
みかんパウンドケーキ
みかんは焼き菓子にも大活躍です。果汁も果肉も入れて、みかんの美味しさを存分に生かしたスイーツです。みかんは加熱することで甘みを強く感じられます。
フレッシュみかんジュース
みかんを丸ごと使った贅沢なフレッシュジュースです。ただミキサーにかけるだけでなく、はちみつを入れて甘みとコクを加えることで美味しさもアップ。薄皮も使ってまるごと攪拌するレシピですが、苦手な方は取り除いても構いません。
冷凍みかん
冷凍みかんはシンプルですが、その活用方法は無限大です。皮をむいて、小分けにして保存しておくとヨーグルトやアイスクリームに入れたり、居酒屋のように冷凍みかんサワーにしたりして楽しめます。解凍具合で食感が変わるのでお好みの状態でお召し上がりください。
ジューシーな温州みかんを楽しもう
温州みかんの種類や美味しいみかんの見分け方、アレンジレシピをご紹介しました。温州みかんは時期によって酸味と甘みのバランスが変わり、それぞれの美味しさを楽しめます。またビタミンCやβ-クリプトキサンチンといった栄養も含まれています。そのまま食べてももちろん美味しいですが、アレンジをすると美味しさの幅も広がるので、ぜひいろいろな食べ方をチャレンジしてみてください。
【参考】
農研機構 ミカンとβ-クリプトキサンチン
厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』ビタミンC(2022/09/30)
【出典】
日本食品標準成分表2020年版(八訂)