トロピカルフルーツの種類を解説!特徴やレシピもご紹介
作成日: 2022/03/30
独特の形や鮮やかな色合いが魅力的なトロピカルフルーツ。最近はスーパーなどで見かける機会も増えてきましたが、トロピカルフルーツにはどんな種類があるのでしょうか。
この記事では、トロピカルフルーツの種類やそれぞれの特徴、レシピなどをご紹介します。
トロピカルフルーツとは
トロピカルフルーツは、パイナップル、マンゴー、バナナなどの熱帯や亜熱帯が原産の果実を指します。英語では「tropical fruit」と表します。
どの種類も輸入品がほとんどですが、日本でも温暖な地域や温室栽培で作られているトロピカルフルーツが増えてきました。
トロピカルフルーツの種類と食べ方
トロピカルフルーツは身近なのものから、なかなか目にできないものまでたくさんの種類があります。生の果物のほか、輸入品が多いため冷凍のものやトロピカルフルーツをミックスした缶詰も多く流通しています。
ここからは、トロピカルフルーツを種類ごとにご紹介します。
パイナップル
パイナップルはブラジルが原産で、コスタリカ、ブラジル、フィリピンなどで生産されています。松ぼっくり(パイン)のような見た目と、りんご(アップル)のような甘さが名前の由来といわれています。甘酸っぱくてみずみずしく、甘い香りが特徴です。
日本で流通しているものは、フィリピンからの輸入品がほとんどです。通年で輸入されているため、決まった旬はありません。
国内では沖縄県で栽培されており、「スムースカイエン」「ポコットパイン(スナックパイン)」「ピーチパイン」などの品種があります。沖縄県のパイナップルは、石垣島では4月から7月、沖縄本島では5月から8月に旬を迎えます。
《切り方》
《レシピ》
・パイナップルサンドイッチ
バナナ
バナナは東南アジア原産で、インド、中国、インドネシアなどで生産されています。熟すほどに甘くなりやわらかい果肉で、皮をむくだけで簡単に食べることができます。最も身近なトロピカルフルーツといえるでしょう。
日本で流通しているものは、おもにフィリピンから輸入されています。通年で輸入されているので、決まった旬はありません。出回っているバナナのほとんどは、フィリピン産の「ジャイアント・キャベンディッシュ」という品種です。
国内では、沖縄県や鹿児島県などで「島バナナ」が栽培されています。島バナナはほどよい酸味と甘味があり、旬の時期は7月から9月です。
バナナには一般的な大きさのほかに、小さいサイズの「モンキーバナナ」もあります。モンキーバナナについては、こちらで詳しく解説しています。
《レシピ》
・バナナシェイク
スイカ
スイカは南アフリカのカラハリ砂漠が原産で、中国、トルコ、インドなどで生産されています。日本の夏には欠かせないフルーツのひとつで、国内では、熊本県、千葉県、山形県などで栽培されています。オーストラリアやアメリカなどから輸入されていますが、スーパーで見かけるのはほとんどが国産のものです。
緑色の果皮に濃緑色のシマ模様があり、果肉は赤色で種があるものが一般的なスイカとして知られています。ほかにも、果皮が黄色や黒色のもの、シマ模様のないもの、果肉が黄色のものなども栽培されています。
みずみずしくシャリシャリとした食感で、すっきりとした甘さです。旬の時期は6月から7月です。
《切り方》
《レシピ》
・スイカジュース
マンゴー
マンゴーはインドが原産で、インド、メキシコ、フィリピン、タイなどで生産されています。濃厚な甘味と独特の甘い香りが魅力的です。
日本で流通しているものは、フィリピンや東南アジアから輸入されています。通年で輸入されているので、決まった旬はありません。
国内では、沖縄県、宮崎県、鹿児島県などで栽培されており、5月から8月に旬を迎えます。国産のほとんどがアーウィン種で、完熟マンゴーとして有名です。そのほかにも果皮が赤色の「アップルマンゴー」、果皮が黄色の「ペリカンマンゴー」などがあります。
アップルマンゴーについては、こちらで詳しく解説しています。
《切り方》
《レシピ》
・マンゴースムージー
パパイヤ
パパイヤはメキシコ南部が原産で、インド、ドミニカ共和国、ブラジルなどで生産されています。熟すと独特な香りがして、ねっとりとした食感と甘味があります。
日本で流通しているものは、おもにフィリピンから輸入されています。通年で輸入されているので、決まった旬はありません。輸入パパイヤのほとんどはソロ種のものです。
国内では、沖縄県、鹿児島県、宮崎県などで栽培されており、5月から9月に旬を迎えます。
熱帯地域や沖縄県では
、緑色の未熟な青パパイヤを料理に使用する習慣があります。タイ料理などで人気の青パパイヤのサラダには、熟す前の青パパイヤが使われています。
《レシピ》
・パパイヤサラダ
ライチ
ライチ(レイシ)は中国が原産で、楊貴妃が好んだことでも有名です。中国、台湾、インドなどで生産されています。果肉は半透明で、プニプニとした食感が楽しめます。独特の香りがして甘味もあります。
日本で流通しているものは、おもに中国や台湾から輸入されています。生のライチは日持ちがしないので、冷凍のものや缶詰が出回っています。生の場合は、5月から8月が旬です。品種は「グリーンライチ」「黒葉」などがあります。
国内では、沖縄県、鹿児島県、宮崎県などで栽培されており、6月から7月に旬を迎えます。
《レシピ》
・ライチとジャスミン茶のゼリー
パッションフルーツ
パッションフルーツはブラジルが原産で、ブラジル、アメリカ、ニュージーランドなどで生産されています。甘酸っぱく濃厚な香りで、ゼリー状の黄色い果肉の中に種が含まれていますが、種も食べることができポリポリとした食感です。果実の表面が濃紫色のものが多く流通していますが、黄色の種類もあります。
日本で流通しているものは、ニュージーランドやアメリカから輸入されています。通年で輸入されているので、決まった旬はありません。
国内では、鹿児島県、沖縄県、東京都の小笠原などで栽培されており、6月から8月に旬を迎えます。
パッションフルーツの食べ方やレシピは、こちらで詳しくご紹介しています。
《レシピ》
・パッションフルーツのムース
ドラゴンフルーツ
ドラゴンフルーツ(ピタヤ)はメキシコ南部が原産で、メキシコ、台湾、イスラエルなどで生産されています。果皮が竜のうろこのように見えるため「ドラゴンフルーツ」と呼ばれるようになりました。
赤い果皮に半透明で白色の果肉の「ホワイトピタヤ」、赤い果皮に赤紫色の果肉の「レッドピタヤ」、黄色い果皮に白い果肉の品種の「イエローピタヤ」などがあります。果肉の中にごまのような小さい種が入っていますが、種も食べることができます。みずみずしく、さっぱりとした甘さです。
日本で流通しているものは、おもに台湾やタイから輸入されています。輸入品のレッドピタヤの旬は1月から5月、輸入品のイエローピタヤの旬は8月から10月です。
国内では、沖縄県、鹿児島県などで栽培されており、レッドピタヤは7月から11月、イエローピタヤは1月から3月に旬を迎えます。
ドラゴンフルーツについて、詳しくはこちらでご紹介しています。
《切り方》
《レシピ》
・ピタヤボウル
スターフルーツ
スターフルーツ(ゴレンシ)は南インドなどの熱帯アジアが原産で、東南アジア、中国、台湾などで生産されています。果実の断面が星型をしているので「スターフルーツ」と名づけられました。ほんのりと甘味があり、みずみずしくシャリシャリとした食感です。
日本では、沖縄県や宮崎県などで栽培されており、沖縄県産の旬は9月から11月と、1月から3月の2回あります。そのほかの時期も輸入品が流通しています。
スターフルーツの特徴については、こちらで詳しくご紹介しています。
グアバ
グアバは熱帯アメリカが原産で、インド、中国、タイなどで生産されています。果実だけでなく、葉もグアバ茶の茶葉として使われています。生のグアバの流通量は少なく、輸入品は冷凍のものが多くなっています。
品種によって食感や味に違いがあります。赤い果肉のものはねっとりとしており、白い果肉のものはシャキシャキとした食感です。さっぱりとした味わいで、特有の甘い香りがします。
日本ではおもに沖縄県で栽培されており、旬の時期は8月から10月です。
マンゴスチン
マンゴスチンは東南アジア原産で、タイ、フィリピン、インドなどで生産されています。果肉は乳白色、口の中でとろけるほどやわらかい舌触りで、甘味と酸味のバランスが絶妙です。食べた人をとりこにしてしまうほどおいしいことから「果物の女王」とも呼ばれています。
日本で流通しているものは、おもにタイから輸入されており、旬の時期は5月から7月です。また、国内では栽培されていません。
これまで輸入は冷凍品だけでしたが、2003年に生のマンゴスチンが輸入できるようになりました。しかし、生のものは流通量が少なく、冷凍のものや缶詰が広く出回っています。
ドリアン
ドリアンは東南アジアのマレー半島が原産で、タイ、マレーシア、インドネシアなどで生産されています。
とても大きく、直径は15~30cm、重さは1~3kgほどあります。表面は鋭いトゲで覆われており、特有の強烈な香りが特徴です。ねっとりとした食感や濃厚な甘さはくせになるおいしさで「果物の王様」とも呼ばれています。
日本で流通しているものは、おもにタイから輸入されています。旬の時期は5月から8月です。また、国内では栽培されていません。
ランブータン
ランブータンは東南アジアが原産で、タイ、フィリピン、インドネシアなどで生産されています。ライチに似ていて、ライチに長いひげが生えているような見た目をしています。食感もライチと同じようにプニプニとしていてみずみずしく、上品な甘さです。
タイ、フィリピン、インドネシアから輸入されていますが、輸入品はほとんどが冷凍のものです。日本では栽培されていません。
カニステル
カニステルはメキシコから中央アメリカが原産で、ブラジル、台湾、ベトナムなどで生産されています。黄色い果肉で、中には大きな種が2~6個ほど入っています。
水分が少なく、ゆでた卵の黄身のような舌触りが特徴です。熟したものはとてもやわらかくねっとりとした食感で、強い甘味があります。
日本では沖縄県で栽培されており、旬の時期は1月から4月です。
チェリモヤ
チェリモヤ(バンレイシ)は南アメリカが原産で、アメリカのカリフォルニアやチリなどで生産されています。果皮は緑色で、うろこのような模様が特徴です。果肉はねっとりとした食感で、濃厚な甘味の中にやや酸味もあり「森のアイスクリーム」とも呼ばれています。
日本で流通しているものは、カリフォルニアやチリから輸入されています。カリフォルニアのものは12月から6月まで、チリのものは6月から11月が旬の時期です。
国内では沖縄県で栽培されていますが、流通量はごくわずかです。国産の旬は10月から12月です。
種類が豊富なトロピカルフルーツを味わおう
トロピカルフルーツは、熱帯や亜熱帯が原産の果物を指し、身近なものから珍しいものまで種類が豊富です。生の果実が手に入らないときや手軽に食べたいときは、冷凍品や缶詰などで味わうことができますよ。
おもに輸入のものが多く流通していますが、日本で栽培されているトロピカルフルーツもあります。見た目だけでなく、味わいや食感もそれぞれ異なるので、ぜひご家庭でも味わってみましょう。