DELISH KITCHEN

梅仕事とは?梅シロップや梅酒などの作り方や活用レシピをご紹介

作成日: 2023/08/22

更新日: 2024/09/04

6月になると梅雨入りするのと同じ時期に、梅の収穫が始まります。スーパーや八百屋さんで、梅が売られているのを見かけるという方も多いでしょう。ところで「梅仕事」という言葉を聞いたことがありますか?なんとなくはわかるけれど、はっきりとは知らないという方もいるかもしれません。

この記事では、梅仕事の解説と、使う梅の種類や梅シロップ、梅酒などの作り方だけでなく活用レシピについても紹介します。ぜひ、最後までチェックしてみてください。

※こちらの記事でご紹介する内容は、アルコールを含む飲料に触れています。20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

目次

  1. 梅仕事とは?
  2. 梅の種類について
    1. 青梅
    2. 完熟梅
  3. 梅仕事・みんな何を作っている?
    1. 梅干し
    2. 梅シロップ
    3. 梅酒
    4. 梅酢
    5. 梅のカリカリ漬け
  4. 梅仕事で気を付けること・注意点
    1. 瓶の消毒はしっかりと行う
    2. 梅の水分は丁寧に拭き取る
    3. 梅のヘタは木製の竹串などで取り除く
  5. もう少し手軽に青梅を楽しみたい方へ・梅の実を使ったDELISH KITCHENのレシピ
    1. 梅ジャム
    2. 梅の甘露煮
    3. 梅漬け
  6. 手間ひまかけて作った梅漬けのおいしい食べ方
  7. 竹製品のお手入れ
  8. 梅仕事とは梅を使って梅干しや梅シロップなどを作ること!

梅仕事とは?

梅仕事とは、収穫された梅やスーパーなどで買ってきた梅を使って、梅干し・梅酒・梅シロップなどの保存食を作ることをいいます。

梅の収穫時期に合わせて集中的に作業することで、梅干しや梅シロップなどを1年間楽しめるようになります。梅仕事は、毎年6月の梅雨の時期に行う、日本の暮らしに根付いた伝統的な食文化のひとつです。

梅の種類について

梅仕事に使う梅は、収穫時期によって青梅と完熟梅に分けられます。

青梅

青梅とは、緑色の熟していないフレッシュな梅です。6月上旬に出回る梅は、まだ青いうちに収穫されたものが多く、実が固くカリカリとした食感が特徴です。その食感を生かして、カリカリ梅などに使われます。

6月中旬になると、実の一部が桃色に色づいた梅が出回ります。色付くと同時に香りが強まってくるため、梅ジャムなどに加工するのがおすすめです。

完熟梅

完熟梅は、梅の実全体が黄色や橙色に色づいています。触ると柔らかく、芳醇な香りが楽しめることが特徴です。梅干しには、しっかり熟した完熟梅を使うと美味しい梅干が作れます。

梅仕事・みんな何を作っている?

梅仕事と言っても、梅干し・梅シロップ・梅酒作りと多くの種類があります。また、何を作るかによって、それに適した梅や調理時間、保存期間が異なります。
ここからは、梅仕事の種類や、使う梅、調理時間について解説するので、ぜひ参考にしてください。

梅干し

梅仕事の代表ともいえるのが「梅干し作り」です。1ヶ月ほど塩漬けした梅を天日干しした後、保存用の瓶などに入れて保管します。赤く色付けしたり紫蘇の風味を加えたい場合は、塩漬けする際に赤紫蘇を加える「赤紫蘇漬け」を行います。

自家製の梅干しは、混じりもののないシンプルな味わいが特徴です。塩っぱさの中に梅の風味がしっかり感じられる素朴な味わいを楽しめます。そのままご飯に添えて味わうだけでなく、梅肉をきゅうりやみょうがと和えたり、イワシやアジと梅干煮にしたりと、さまざまな料理に使えます。

・使用する梅:青梅はアク抜きする必要があるため、完熟梅がおすすめ
・調理期間(目安):塩漬けに3~5日、赤紫蘇づけに1週間〜1か月、天日干しに3日ほどかかる。塩味の角が取れて、味がまろやかになりなじむまで、3ヶ月ほど必要。

DELISH KITCHENでは梅干しの作り方も紹介しているので、参考にしてください。
梅干しの作り方

梅シロップ

梅シロップは、梅と氷砂糖を漬けたものです。青梅のさわやかな香りと、ほのかな酸味が楽しめます。水やソーダで割って梅ジュースにしたり、ゼリーやシャーベットなどのお菓子作りに使ったりと幅広くアレンジできます。

・使用する梅:フレッシュな青梅がおすすめ
・調理期間(目安):1ヶ月程度

以下に、梅シロップを活用した梅ジュースのレシピを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

梅ジュース

梅酒

梅酒は、ホワイトリカーと氷砂糖、梅を一緒に漬けたお酒です。ホワイトリカーだけでなく、ブランデーやウイスキーなどを使ってアレンジするのも人気があります。使うお酒は、アルコール分20度以上のものを必ず使用してください。

梅の香りと芳醇な味わいが楽しめる梅酒は、氷を入れてロックで味わうだけでなく水割りやソーダ割りにしても美味しくいただけます。また、梅酒ゼリーにしてスイーツにアレンジしたり、ソテーした豚肉にかけるソースに風味づけとして加えてアレンジしてもいいでしょう。

・使用する梅:フレッシュな青梅がおすすめ
・調理期間(目安):梅をつけて3ヶ月後から飲めるが、飲み頃は漬けてから6ヶ月頃

以下に、ウイスキーやブランデーで作る梅酒のレシピを紹介しています。興味がある方は、ぜひ作ってみてください。

ウイスキーで作る梅酒

ブランデー梅酒

梅酢

梅酢は、梅干しを塩漬けする工程で作られます。梅・塩で作る白梅酢と、赤紫蘇・梅・塩を漬けてできる赤梅酢があります。白梅酢は、梅の香りとさっぱりとした塩味が特徴で、煮物の味つけやドレッシングに使うのがおすすめです。

赤梅酢は、爽やかに香る赤紫蘇の風味と、鮮やかな赤色が特徴で、漬物にしたり寿司酢にしたりしてアレンジしても美味しくいただけます。

中には、青梅を氷砂糖とりんご酢に漬け込んで作る梅酢もあります。梅シロップよりもすっきりとした甘さが楽しめるので、水やソーダで割って飲むのもおすすめです。今回は、氷砂糖で漬ける梅酢について紹介します。

・使用する梅:フレッシュな青梅がおすすめ
・調理期間:1ヶ月

以下に、青梅をりんご酢と氷砂糖に漬けて作る梅酢のレシピを紹介します。ぜひおうちで作ってみてください。

梅サワー

梅のカリカリ漬け

梅のカリカリ漬けは、完熟前の青梅を粗塩と氷砂糖で漬けたものです。カリカリ梅の独特の食感は、粗塩などに含まれるカルシウムによって生まれます。カリカリ梅は、甘塩っぱい味わいとカリカリっとした食感が特徴です。

そのまま食べるだけでなく、細かく切ってご飯に混ぜてカリカリ梅ご飯にしたり、サラダや和え物にプラスして食感を楽しんだりするのもおすすめです。

・使用する梅:フレッシュな青梅(熟した梅は食感が柔らかくなるので避ける)
・調理期間:1週間程度


以下に、おうちで作るカリカリ梅のレシピを紹介しています。ぜひ参考にしてください。

甘いカリカリ梅

梅仕事で気を付けること・注意点

梅干しや梅シロップなど、梅を調味液や砂糖に長く漬ける際には、気を付けることや注意点があります。ここからは、梅仕事をする際に注意したいポイントについて解説します。

瓶の消毒はしっかりと行う

梅干しの保存や梅酒を漬ける際は、瓶などの容器をしっかり消毒しましょう。瓶に水分が残っていたり、汚れが残っていたりすると、カビが発生することがあります。

鍋に入るくらいの小さい瓶なら煮沸消毒を、大きな瓶なら熱湯を入れて消毒しましょう。熱湯消毒をする際は、急激な温度変化によりガラスが割れてしまうことがあります。まず60度くらいのお湯をかけてから、熱湯を入れるといいでしょう。

湯を捨ててしっかり乾燥させたら、アルコールスプレーをかけてキッチンペーパーで拭き取っておくのがおすすめです。

以下のページでは、煮沸消毒の方法についてご紹介しています。ぜひ参考にしてください。

煮沸消毒の方法

梅の水分は丁寧に拭き取る

洗った梅の表面についた水分は、丁寧に拭き取っておきましょう。表面に水分が残っていると、カビが発生する原因になリます。しっかり水分を除いて、できればさらに乾燥させてから使用しましょう。。

梅のヘタは木製の竹串などで取り除く

梅の実にはヘタがついていることがあります。ヘタを取る際は、柔らかい木製の竹串などを使用するのがおすすめです。梅の実は柔らかく、金属製のピックなどを使うと傷がついてしまうことがあります。梅の実に傷がつくと、黒ずみの原因となることがあります。ヘタを取る際は、竹串や爪楊枝などを使いましょう。

もう少し手軽に青梅を楽しみたい方へ・梅の実を使ったDELISH KITCHENのレシピ

スーパーで購入したり、知り合いから分けてもらったりと梅が手に入ったけれど、梅仕事をするにはハードルが高いと感じる方がいらっしゃるかもしれません。そこでこの章では、梅仕事の中でも比較的、調理時間が短いレシピを紹介します。

手軽に梅の美味しさを味わいたいという方は、ぜひ試してみてください。

梅ジャム

調理時間30分で作れる梅ジャムのレシピです。青梅の香りと甘酸っぱい味わいがクセになる梅ジャムは、パンに塗ったりソーダで割ったりして味わうのがおすすめです。簡単なので、ぜひ作ってみてください。

梅ジャムの作り方

梅の甘露煮

とろけるような食感が魅力の、梅の甘露煮が90分ほどで作れます。煮る前に梅の実に穴を開けておくのがポイントです。つやつやとした甘露煮は、思わずクセになる美味しさです。ぜひ味わってみてください。

青梅の甘露煮

梅漬け

天日干しせずに、粗塩と少量のホワイトリカーで漬ける梅漬けを紹介します。1ヶ月ほど漬けるだけで作れるので、初心者の方でもチャレンジしやすいのではないでしょうか。漬けた後の梅酢は、和え物やサラダのドレッシングにも使えます。

梅漬け

手間ひまかけて作った梅漬けのおいしい食べ方

梅干しや梅シロップなど手間ひまかけて作った梅の料理は、格別の美味しさです。そのまま食べても美味しいですが、アレンジして味わうのもおすすめです。以下に、梅シロップや梅酒の梅を使うレシピや、梅干しを使ったアレンジレシピをご紹介するので、ぜひ作ってみてください。

・梅ジュース(シロップ)・梅酒の梅をおいしく食べるレシピ9選の人気レシピ・作り方 | DELISH KITCHEN

・梅干しを使ったレシピ35選!さっぱり美味しい人気レシピをご紹介の人気レシピ・作り方 | DELISH KITCHEN

竹製品のお手入れ

梅干しを天日干しする際に、竹籠などの竹製品を使う方も多くいらっしゃるでしょう。竹など自然素材で作られた製品は、正しくお手入れしないとカビが発生することがあります。

使い終わったら、ぬるま湯をかけてたわしなどで擦り、汚れを落としましょう。汚れを洗い流したら、水分をしっかり拭き取り、完全に乾燥させましょう。十分に乾燥させることで、カビの発生を防ぎます。

梅仕事とは梅を使って梅干しや梅シロップなどを作ること!

梅仕事とは、梅雨の時期に収穫される梅を使って、梅干しや梅シロップなどの仕込みを行うことです。梅仕事には、定番の梅干しや梅シロップ、梅酒の他に、梅酢や梅のカリカリ漬けなども含まれます。

手間がかかるイメージのある梅仕事ですが、時間をかけずに簡単に作れる梅レシピもあります。ここで紹介するレシピを参考に、梅仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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