ワラサとはどんな魚?ブリとの違いやおすすめレシピをご紹介
作成日: 2021/08/26
魚にはさまざまな種類がありますが「ワラサ」という魚を見かけたことはあるでしょうか。
ワラサは、普段あまり聞き慣れない魚かもしれません。また、どのような魚なのか、よく知らないという人も多いでしょう。
この記事では、ワラサについて呼び名や旬、おいしい食べ方などをご紹介します。
ワラサについて
まずは、ワラサとはどのような魚なのかみていきましょう。
ワラサとは
ワラサは、スズキ目アジ科ブリ属に属している回遊魚です。
同じ魚でも、地方や大きさによって呼び方が変わるのが特徴です。
ワラサは漢字で「稚鰤」と書きます。
ワラサが成長するとブリになりますが、ワラサになる前もサイズによって呼び名が異なります。
関東地方では、3~7cmの稚魚を「ジャコ」、35cm以下を「ワカシ」、35〜60cmを「イナダ」、60〜80cm(重さ約2.5kg以上)を「ワラサ」、80cm(重さ6kg)以上になると「ブリ」と呼びます。
関東地方では養殖のブリを天然のブリと区別して「ハマチ」と呼ぶこともあります。
関西地方では、3~7cmの稚魚を「ジャコ」、35cm以下を「ワカナ」、40cm以下を「ツバス」、35〜60cmを「ハマチ」、60〜80cmを「メジロ」、80cm以上を「ブリ」と呼びます。
北陸地方では、3~7cmの稚魚を「ジャコ」、35cm以下を「コズクラ」、35〜60cmを「フクラギ」、60〜80cmを「ガンド」、80cm以上を「ブリ」と呼びます。
80cm以上のものをブリと呼ぶのは全国共通です。
ワラサは日本各地で多量に漁獲されるので、ブリよりも手頃な価格で手に入ります。
ワラサは出世魚
ワラサはブリの出世魚で、成長とともに名前が変わります。
出世魚は、ブリのほかにもスズキやボラなどが有名です。
江戸時代までは、武士や学者には元服および出世などに際して、改名する慣習がありました。その習慣になぞらえて、成長に伴って名前が変わる魚を「出世魚」と呼ぶようになったのです。
出世魚は縁起のよい魚として、お祝いの際の贈り物や祝宴の料理に使われるようになりました。
ワラサの旬
ワラサの旬は、晩夏から秋です。
ブリは寒ブリとも呼ばれるように、一番脂がのっている冬が旬とされます。
ワラサはブリの成魚になる前の魚なので、秋が旬になります。
ワラサの食べ方
ワラサはブリよりも脂は少なく、さっぱりとした味わいが特徴です。
ブリに似た味わいを堪能できるので、ブリと同じように調理することができますよ。
ご紹介するレシピはブリを使っていますが、ワラサでもおいしく作れます。
【生】
刺身、寿司、カルパッチョ、サラダ、丼などにして食べることができます。
ワラサ本来の甘味や食感を味わうことができる、おすすめの食べ方です。
ブリのカルパッチョ
オリーブオイルとレモンのソースで、さわやかな風味を味わうことができます。
ブリの旨味が引き立つ一品です。前菜やおもてなしにぴったりですよ。
ブリの和風マリネ
わさびがアクセントの和風マリネです。
薬味に使うレモン果汁はかぼす、すだちなどの柑橘類でも代用できますよ。たくさんの薬味でさっぱりと食べられます。
ぶりのごまポン酢サラダ
ブリの刺身と野菜をふんだんに使ったサラダです。
ブリのプリプリとした食感を存分に味わえます。ポン酢しょうゆのさっぱりとした味わいとごまの香りが食欲をそそります。
ブリのにんにく醤油漬け丼
ご飯ににんにく醤油につけたブリをのせるだけの簡単レシピです。
生のにんにくを使うことで風味がアップします。がっつりご飯を食べたいときにおすすめですよ。
【焼く】
塩焼き、照り焼き、ムニエルのように焼いてもいいですね。
調理前に下処理をして臭みを取るのが、おいしく食べるポイントです。
基本のぶりの照り焼き
甘辛いたれをからめたブリの照り焼きは、ご飯に合うこと間違いなしです。
初めに表面をしっかり焼くと身がジューシーに仕上がり、たれもからみやすくなります。
ブリの塩焼き
塩で下味を付けて焼くだけのお手軽レシピです。
表面はパリパリ、中はふんわりと柔らかい食感が楽しめます。おろしポン酢でさっぱりと食べられます。
【煮る】
煮付けや煮物にすると、ワラサに煮汁が染み込んでおいしく食べられます。
煮汁が沸騰してからワラサを入れると表面がさっと固まるので、臭みが出るのを防ぐことができます。
基本のブリ大根
大根を米と一緒に下ゆですることで、大根特有の臭みが消えて味が染みやすくなります。
ブリの旨味が大根にも染み込んで、たまらないおいしさです。濃厚な煮汁が食欲をそそります。
ブリの生姜煮
しょうががきいたシンプルな煮付けです。
ふわふわのブリと白髪ネギのシャキシャキとした食感が同時に楽しめます。
【揚げる】
唐揚げや竜田揚げもおすすめの食べ方です。
ワラサは脂が少なくさっぱりとしているので、揚げ物に最適です。
ブリの塩から揚げ
最後に黒こしょうをまぶすことで、ピリッとした辛味が口の中に広がります。
保存袋を使って下準備をするので洗い物が少なく済み、簡単にできますよ。ビールのお供にどうぞ。
ぶりのジューシー竜田揚げ
表面はサクサク、中はふんわりジューシーなブリの竜田揚げです。
衣でブリの旨味を閉じ込めているので、やみつきになるおいしさです。マヨネーズをつけて食べるものおすすめです。
ブリの出世魚であるワラサを味わってみよう
この記事では、ワラサの名前の変化や旬、食べ方についてみていきました。
ワラサはブリより脂が少なくてさっぱりとしていますが、ブリと同じようにさまざまな調理方法で食べることができます。ブリとの味の比較をしてみてもいいですね。
今回ご紹介したレシピを参考に、ワラサを普段の料理に取り入れてみてはいかがでしょうか。