DELISH KITCHEN

西京味噌と白味噌は何が違う?おすすめレシピご紹介!

作成日: 2021/09/15

赤味噌や白味噌など、店頭に並んでいる味噌には種類がありますが、「西京味噌」を手に取ったことはあるでしょうか。
日常的に使用している地域もあるものの、これまで手にしたことがないという人も多いかもしれません。

そこでこの記事では、西京味噌の特徴や白味噌との違い、おすすめのレシピをご紹介します。特徴を知れば、西京味噌を使ってみたくなるでしょう。

目次

  1. 西京味噌について
    1. 西京味噌とは
    2. 西京味噌の特徴
    3. 西京味噌と白味噌の違い
    4. 西京味噌はほかの味噌で代用できるか
  2. 西京味噌の使い方
    1. 【西京漬け】
    2. 【西京焼き】
    3. 《魚》
    4. さわらの西京焼き
    5. 鮭の西京焼き
    6. ぶりの西京焼
    7. 赤魚の西京焼き
    8. 《肉》
    9. 鶏むね肉のしっとり白味噌焼き
    10. 豚ロースの西京焼き
    11. 豚ヒレの西京焼き
    12. 【味噌汁】
    13. 里芋とねぎの味噌汁
    14. 大根とねぎの柚子味噌汁
    15. 【パスタ】
    16. 牡蠣と春菊の白味噌クリームパスタ
    17. 【グラタン】
    18. 鶏肉の白味噌グラタン
  3. 西京味噌は白味噌だった!こだわりの味噌で料理を一層おいしく!

西京味噌について

まずは、西京味噌の特徴について確認しましょう。

西京味噌とは

西京味噌は今からおよそ200年前、京都で誕生した味噌です。
丹波屋茂助という丹波杜氏が、現在の京都御所から用命を受け、献上した料理用の味噌が西京味噌でした。

京都の味噌なのに西京味噌と呼ぶのは、明治維新によって都が江戸へ移ったことで江戸は「東京」になり、西の都である京都を「西京」と呼ぶようになったからです。

西京味噌の特徴

西京味噌の特徴は白っぽいベージュ色をしていることと、塩味が少なく甘味があることです。

また、西京味噌は一般的な赤味噌とは製造過程が異なります。
赤味噌は長期間熟成させるのに対し、西京味噌の熟成は短期間です。短期熟成により完成させることで白っぽい色に仕上がります。

さらに、使用する米麹の量が赤味噌に比べて多いため、塩分が少なく甘味のある味噌になるのです。

西京味噌と白味噌の違い

白味噌も白くて甘味があるため、西京味噌と似ていますよね。
実は、西京味噌と白味噌は製造方法などの違いはなく、どちらも同じ味噌です。

とはいえ、商品名に「西京味噌」と記載できるのは、京都府味噌協同組合で定めている定義に当てはまる味噌のみ。西京味噌の定義は以下の通りです。

・企業が組合に所属している
・組合が認定する材料を使用し、京都府内で製造している
・組合から認定を受けた、低塩で甘口の味噌である
・京都府内創業50年以上、もしくは味噌技能士1級以上の技術者が在職している、もしくは全国味噌協同組合連合会主催の鑑評会で表彰されたか、それと同等の製造技術があること

これらの厳しい基準をクリアした味噌のみが、西京味噌として世の中に流通しています。

【参照:京都府味噌工業協同組合 西京味噌について】
(http://www.kyomiso.com/saikyomiso.html)(2021/09/15)

西京味噌はほかの味噌で代用できるか

西京味噌と通常の白味噌の違いは、京都府味噌協会組合の認定を受けているかどうかです。
そのため、お家に西京味噌がない場合は、通常の白味噌で代用できます。

また、西京漬けを作る場合は、合わせ味噌でも代用が可能です。
合わせ味噌で代用する際は、甘味のある西京味噌に近づけるために、みりんや砂糖を加えて味を調節しましょう。

ただし、西京味噌を使った味噌汁を作る場合は、代用するとできあがりがまったく違った色合いになるため難しいことがあります。

西京味噌の使い方

西京味噌は、具体的にどのような使い方ができるのでしょうか。

【西京漬け】

みりんや酒を加えた味噌床を作り、そこに魚や肉の切り身を漬け込む京都の伝統料理が西京漬けです。
西京漬けは味噌漬けの一種で、味噌漬け自体は平安時代、すでに誕生していたのだとか。

味噌漬けは、もともと保存性を高めるために作られており、西京漬けも海から離れている京都で魚をおいしく食べられるように作られました。

ちなみに、昔の西京漬けは長期間保存するために、塩分濃度が高めだったようですが、現代は運送技術が発達したことで塩分濃度は低くなっています。

【西京焼き】

西京焼きは西京漬けを焼いたもので、一般的に脂がのっている銀だらや鮭、さわらなどを使って作られます。
また、同じレシピを使って、魚以外の鶏肉や豚肉で作ることもできます。

西京焼きをお家で作るとなると、味噌床を作ったりきれいに焼いたりするのが難しそうという印象があるかもしれません。
しかし実は、白味噌さえあれば、お家にある材料や道具で簡単に作れるのです。作り方を覚えてしまえば、気軽に楽しめるようになりますよ。

ここからは、西京焼きのレシピをご紹介します。

《魚》

西京焼きといえば、まず思いつくのは魚ですよね。
いろいろな魚で西京焼きを食べ比べしてみましょう。

さわらの西京焼き

たんぱくで肉質が柔らかいさわらは、コクのある優しい味わいの味噌だれと相性抜群です。
そのままいただいても十分おいしいものの、大根おろしを添えると味の変化も楽しめます。

鮭の西京焼き

脂がのり、旨味がつまった鮭で西京焼きを作りました。
調味料は白味噌、みりん、しょうゆの3つのみです。塩焼きやムニエルに負けないくらい手軽に作れます。お弁当のおかずやおにぎりの具材にもおすすめです。

ぶりの西京焼

ぶりをおいしく食べられるのは、刺身や照り焼きだけではありません。
こちらの西京焼きも3種類の調味料で作れます。漬け込んでいる間、ほかの料理に取り掛かれるのも嬉しいポイントです。

赤魚の西京焼き

あっさりとした白身の赤魚も西京焼きがぴったりな魚です。
しっかり味を染み込ませるためにも、時間をかけて味噌床に漬けておきましょう。クセがない赤魚だからこそ味噌の風味を満喫できます。

《肉》

西京焼きは、パサつきがちな種類の肉の食感もアップさせてくれます。

鶏むね肉のしっとり白味噌焼き

鶏むね肉も焼くと硬くなってしまいますよね。
しっとりとした鶏肉が好きな人は、ぜひお試しください。ししとうを添えるとアクセントになり、鶏むね肉をたっぷり食べられます。

豚ロースの西京焼き

焼くと硬くなりやすい豚ロースも、味噌床に漬け込んでから焼けば柔らかく焼き上げられます。
砂糖を加えた甘めの味噌で、ごはんが進む味わいです。満足できる食べごたえの一品です。

豚ヒレの西京焼き

豚ヒレ肉も西京焼きにすれば、しっかり焼いてもパサつきません。
こちらのレシピは味噌床にサラダ油を加えるため、焼き上がりはジューシーな食感で、ボリューム満点のおかずです。

【味噌汁】

西京味噌で作る味噌汁は、高級な和食屋で味わえるような上品な味噌汁になります。
なお、今回ご紹介するレシピは白味噌を使っていますが、西京味噌は白味噌の一種なので、西京味噌でもおいしく作れます。

里芋とねぎの味噌汁

濃厚な里芋と味噌は、とてもマッチする組み合わせです。
赤味噌もおいしいですが、西京味噌で作ると優しい風味が身体に染みわたります。里芋の甘味も際立ちますよ。

大根とねぎの柚子味噌汁

せっかく品のある西京味噌で味噌汁を作るなら、香りも添えてワンランク上の味噌汁を作りましょう。
大根とねぎの定番具材に、ゆずの皮をプラスしてみました。調味料はシンプルに和風顆粒だしと味噌のみで作ります。

【パスタ】

味噌味のパスタというのは驚いてしまうかもしれませんが、意外とマッチする組み合わせです。
こちらのレシピも白味噌を使っていますが、西京味噌でもおいしく仕上がります。

牡蠣と春菊の白味噌クリームパスタ

牡蠣と春菊の贅沢な大人の味わいのパスタです。
クリーミーな牡蠣と味噌の風味がよくなじみます。春菊を使っているうえに、牛乳ベースのクリームパスタなので、後味はさっぱりいただけます。

【グラタン】

味噌と乳製品は、相性のよい組み合わせです。
こちらのレシピも白味噌を使用しますが、甘味のある西京味噌を使ってもおいしいですよ。

鶏肉の白味噌グラタン

基本のホワイトソースとはひと味違う、味噌を加えたホワイトソースグラタンです。
バターをたっぷり使った味噌入りのホワイトソースや、ジューシーな鶏もも肉、かぼちゃで作るコク深いグラタンをお楽しみください。

西京味噌は白味噌だった!こだわりの味噌で料理を一層おいしく!

西京味噌は一般的な白味噌と作り方は同じ、ということが分かりました。
ただし、京都府味噌協会組合の認定を受けた味噌だけが、西京味噌と名乗ることができます。西京味噌がない場合は白味噌で代用でき、料理によっては合わせ味噌でも代用が可能です。

また、西京味噌は西京漬けや味噌汁、パスタなどさまざまな料理に使えます。
甘味のある特徴を活かして、今回ご紹介したレシピにも、ぜひ挑戦してみてください。

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